2003.4.19 ガンゾウはイカンゾウ??
*** 塩イワシ餌はドラマチック *** 

                 桜の花も散り、投げ釣りをするには絶好の季節となってきた。今回は大会でもあることから南予方面への遠征を計画したのだが天気が心配である。同行者はクラブの同僚N崎君。ポイントは違うがやはり南予方面へ釣行を計画しているNNトリオ(N中、N矢、N口)らと車を走らせる。約2時間後、宇和島でNNトリオと別れ、我々は城辺町を目指す。そして1時間後到着したのはいるか越という地区。現地に着いてみると雨は降っていないが、かなりウネリがあるようだ。さっそく車から荷物を降ろして渡船へ乗り込み、ポイントへと向かう。約5分で沖波止へ到着した。

 私は初めてのポイント。N崎君に色々と教わりながら仕掛けの準備を始める。本日はカワハギ狙いの竿が2本で餌は本虫。他1本の竿は大物狙いの1本針仕掛けで餌は青虫を主体とし、もう1本は色々ドラマを起こしてくれる塩イワシ餌でフィッシュイーター狙いの竿とする。竿出し時間となったため4本の竿を順番に投入する。水深は10メートル前後、底は砂泥の模様で、潮は若干右方向へ流れている。まずは第1ラウンドの開始である。

 カワハギ狙いの竿には一投目からアタリが出ている。竿を手に取って合わせると魚が乗る感触がする。波返しの上に上がろうとした時、塩イワシ餌の竿のドラグも鳴る。とりあえずはカワハギ狙いの竿のリールを巻くと、やはりカワハギが掛かっていた。取り込んでみると寸法は26センチを超えており、幸先の良いスタートである。そして、塩イワシ餌の竿からは「ジャー。」と2回目の糸が出たため、波返しの上へ上がってアワセを入れる。手前に走っていた様子で2、3回アワセを入れた時にグンと獲物が乗る。しかし、比較的簡単に寄って来る。横でN崎君はタモを構えている。約20メートル沖で浮いた魚を見たN崎君が「エソじゃわい。」と言っている。そして足元まで寄せて来た時、海面の魚を見て「ギョッ。」となる。1メートルぐらいでボラのような形をしており色はグレーに近い。顔はコバンザメのようだが頭にコバンは無い。目の横に白い線のようなものも見える。頭の中の魚の引き出しを開けてみるが、初めて見る魚である。思わず「なんでえ?これ。」と声が出る。N崎君も「ウワー。気色悪。」と言っている。その声が聞こえたのかどうか魚は急に不機嫌になりいきなり横走りをしだした。こうなると魚が大きいだけにどうすることも出来ない。糸を出したり巻いたりするがタモ網をあざ笑うかのように走り廻る。そうこうしているうちに波止際に突っ込んだ時にハリス切れとなりジ・エンド。「まあ、訳のわからん魚やったんで切れてよかったわい。」と思いながらも、「図鑑で調べてみないかんなあ。」とN崎君と話す。そして、一投目からこの調子だと、これから先どうなるのやらとも思った。

しかし、バンバン釣れるかと思っていたカワハギもアタリも出なくなり、たいくつな時間が過ぎていく。すると、しばらくして塩イワシ餌の竿先にモゾモゾとした動きの後、ジワーと竿先が入る。丁度隣の竿をさびいていた時だったがオマツリでは無さそうだ。また、波返しの上に上がってアワセを入れるとドスンと魚が乗る。リールを巻き始めるとグイーンと魚が暴れる感触が手元まで伝わってくる。途中でグングンとした締め込みも感じる。リールを巻き続けると足元に魚が見えてきた。茶色の平たい魚が見えた。「ヒラメじゃ。」とN崎君が声を出す。水面下1メートルくらいの魚をよくよく見ると確かにヒラメっぽいが、形がやや丸い。尾の形がなんか違うような気がする。N崎君のタモ入れで無事ランディングし波止の上に上げて見ると、なんとガンゾウヒラメであった。しかしサイズは40センチを超えている。瀬戸内海で見るガンゾウヒラメは大きくても25センチくらいだが、こんなサイズは初めてお目にかかる。先ほどの正体不明の魚といい、この魚といい本日は初めて見る魚が掛かる日である。「これ、ヒラメで申請できるんやろか?」とN崎君に聞くと、N崎君も初めて見たのでわからないと言う。「審査に持って行けば判るやろ。」ということで一応キープしておく。見た感じは瀬戸内のガンゾウヒラメに比べてヌメリが少なく色はカレイと同じであるが、40センチを超えているにもかかわらず魚体の厚みは30センチのカレイ程度であった。

 今度はN崎君の番だ。波返しに立てていた竿のリールから「ウィーン。」と糸が出る。すかさず竿を手に取ってアワセを入れる。この時点でN崎君は「これは赤の40ぐらいじゃ。」と言っているがやけに慎重にリールを巻いている。聞くと針がウナギ12号でハリス5号の仕掛けでカワハギ専用よりはハリスを長めにしていた仕掛であるとのこと。約3分くらいで波止の下まで獲物が寄ってきた。タモ網を持って海面を見ていると白い魚が浮いてきた。やはりマダイである。他の道糸とからんでいたがなんとかタモ網に取り込む。検寸してみると52センチ程度で、本虫餌に食い付いていた。これから地合かと思われたが、ウネリが強くなってきており船頭との約束どおりこのポイントでの釣りはこのあたりでタイムアップ。あらかじめ考えていたポイントへ移動することとする。

 第2ラウンドの開始は内海村である。ここでNNトリオとタフネスサーフS浦君と合流し、6人で竿を出すこととする。ここでも塩イワシ餌の竿がアタリを伝えてくる。1回目のアタリは一度は魚が乗ったものの途中で痛恨のバラシ。2回目のアタリの時はモゾモゾとしたアタリのあと高速で糸が出て行く。止まったところでアワセを入れると魚が乗る。かなりの重量と引きが手元まで伝わってくる。今度は慎重にやりとりしていたつもりなのだが、途中まで寄せたところフッと重みが消える。またもやバラシだ。仕掛けを回収してみると力糸の途中で切れている。「なんでこんなとこで切れるんやろ。」と思うがしょうがない。N崎君にも「I丸さん。なんしよんでー。」と言われてしまう。がっかりしているとN崎君の竿先が曲がっている。「しめこみよる。」と言いながらリールを巻いている。さっきN崎君が用意していたタモ網を今度は私が持って構える。水面を見ているとしばらくして茶色のやや細長い魚が見えてきた。マゴチかとも思ったがよく見るとエソである。しかもでかい。頭からタモ網に入れて波止の上に引き上げる。かなりの大きさである。私は初めて見る大きさで太さは大根ぐらいありそうだ。「これ大きいなあ。」と声が出る。そしてよく見ると口の周りにえらく針や糸が見える。N崎君が「これI丸さんのじゃないん。」と言っている。近付いて見ると先ほど切れた私の仕掛けが口に掛かっており、N崎君の針も口に掛かっている。「I丸さん。これ、どういうことで。」とN崎君も言っているが釣り上げたのはN崎君である。しかし珍しいこともあるもんだ。結局、私の仕掛けが切れて、再度N崎君の仕掛けに食い付いたんじゃないかとという結論となった。このエソは60センチを超えていた。

NNトリオの中ではN矢君が好調で50オーバーのクロダイとスズキを釣っており、こちらへ移動してきてもカワハギやエソをゲットしている。しかし、ここにきてマシンガンキャストを繰り返していたタフネスS浦君が意地を見せる。やはり塩イワシのエサで投入していた竿のリールの糸が2度3度と出る。力強くアワスと魚が乗ったようだ。私はここのところタモ網係に変身している。魚体が見えてきた。茶色で平たい魚だ。一発ですくうことができ、波止へ上げて見てみると今度は本物のヒラメであった。検寸すると44センチ程度であった。

 そしてタイムアップとなったところで検寸会場へ向かう。到着すると検寸が始まっており、やはり皆釣っている。マダイの70オーバーなども出ており、さすがと思わせる。ちなみに私の釣ったガンゾウヒラメは検寸台に乗るまでもなくアウト(ヒラメの対象外)となり、タイトルのとおり”ガンゾウはイカンゾウ”とあいなった。しかし、今回の釣行では塩イワシ餌に何度となくアタリがあったため、引き続きスーパーなどの鮮魚売り場に行った時にはホウタレイワシのいい奴を物色することとなりそうである。

 後日、インターネットで調べた結果、私の釣ったガンゾウビラメは正確にはテンジクガレイということが判明した。
また、正体不明の魚については図鑑で調べた結果、スギという魚であることが判明した。
 
 なお、学術的な分類は以下のとおり。


ヒラメ科
 1.ヒラメ属
    ・ヒラメ(投げ釣りの対象魚)
 2.アラメガレイ属
    ・アラメガレイ
    ・ユメアラメガレイ
 3.ガンゾウビラメ属
    ・テンンジクガレイ(今回釣った奴)
    ・メガレイ
    ・ナンヨウガレイ
    ・ヘラガンゾウビラメ
    ・タマガンゾウビラメ(瀬戸内で時々釣れる奴、デビラ)
    ・ガンゾウビラメ
    ・タイワンガンゾウビラメ

魚種 長寸 匹数
カワハギ 26.4実
ガンゾウヒラメ
カサゴ等
少々
タックル等
竿 シマノ スピンパワー425AX-T
リール シマノパワーエアロ10000
道糸 PE3号
L型天秤33号
ハリス 5号
三越ウナギ12号2本針仕掛け
エサ 本虫