松下さんBCLラジオを作ってください
- 1 名前:目のつけ所が名無しさん :01/10/14 00:53
- 今BCLラジオはSONYの独壇場です。
消防のときクーガでBCLを始めた私にとって非常に寂しいです。
松下さん、是非BCLラジオを作ってください。
もちろんジャイロアンテナ付きの奴を・・・
- 2 名前:It’s@名無しさん :01/10/14 13:24
- BCLが流行ったのは、今から20年以上も前のことです。
もともとBCLは、かなりマニアックな趣味なのでブームでも
何でもない今どき、SONY以外に作ってくれるとこは無さそうです。
松下は、普及品・量産品しか作らない会社ですからね。
クーガにしたってスカイセンサーが売れ出したのを見て
マネしただけと思われます。
- 3 名前:目のつけ所が名無しさん :01/10/14 15:35
- やっぱ、誰も買わないよね。買うのは1だけ。
- 4 名前:目のつけ所が名無しさん :01/10/14 15:39
- いまさら外国の短波放送聞く人もいないだろう・・・
けどさ、ジャイロアンテナって便利だったよ。
あ、俺、クーガ118使ってたのよ。屋根いっぱいに逆Lアンテナ張って。
- 5 名前:1 :01/10/14 23:43
- >>2
やはり駄目ですか。いまはRF-B11という機種があるようですが、
せめてICF-SW7600クラスのがあればなー、と思っているのですが。
マネでもいいんで。
>>3、4
短波聞く人はまだ結構いると思いますよ。逆Lアンテナ、懐かしいですね。
私は3m垂直アンテナを使っていました。
- 6 名前:目のつけ所が名無しさん :01/10/23 17:35
- オレはクーガーとスカイセンサー持っているけど、使いにくいので今では飾りだ。
でも、あのころのBCLラジオは飛行機の計器みたいでカッコ(・∀・)イイ!!
今はYAESUのFRG-100というゼネカバ受信機で、海外放送や航空機の無線を聞いている。
この受信機はメモリーも充実していて、感度もいいのだが、デザインが平凡すぎる・・・。
そんなわけで、現在の技術を投入してクーガーをリメイクしてくれたらな〜と思う。
- 7 名前:1 :01/10/28 14:41
- >>6
2200と5900をお持ちですか?
こいつらをリメイクしてくれたら結構売れると思うんですが。
当時の価格の3倍であっても。
- 8 名前:6です :01/10/28 17:25
- 型番書いてなかった。スマヌ。
クーガー7とICF-5800です。あと友人がクーガー118を持っていた。
で、特筆すべきはクーガー7のデザインです。スケールが円形でレーダー
の画面みたいでカッコ(・∀・)イイ!! (バンドは少ないけど・・・)
しかし、アナログチューナーは海外放送を聞くぐらいならいいのだけど、
航空無線のように、煩雑にチャンネル変更する局は、メモリーと
メモリースキャン機能が無いとつらいっス。
- 9 名前:目のつけ所が名無しさん :01/10/31 03:04
- アマチュア無線機の中古はどうだい?
送信さえしなければ免許要らないし、返って安上がりじゃないか?
- 10 名前:鯨のステーキが食いてえ :01/10/31 14:47
- おいおい!見てみろよ。
懐かしいのがいっぱいあるよ。
http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/1130/
- 11 名前:鯨のステーキが食いてえ :01/10/31 15:09
- ここはメーカー、年代別に並べてある。
http://www2.ocn.ne.jp/~ghq777/BCLradio.html
- 12 名前:1 :01/11/01 00:20
- >>8
5800と7ですか。カナーリ硬派ですね。確かに7はカコイイですね。
>>9
松下さんの最新型ラジオが欲しいのです。
>>10、11
ありがとうございます。やっぱり松下さんに期待したいなあ。
ghq777って人、ヤフオクでよく見かけます。さすがにイパーイお持ちでうらやましいっす。
- 13 名前:目のつけ所が名無しさん :01/11/03 23:27
- 5900完動品持ってるけど、アンテナが折れた(フィルム巻き上げみたいなクール
なヤツ!)
入手できね〜よなぁ〜
- 14 名前:1 :01/11/04 10:11
- >>13
できますよ。ヤプーオークションにイパーイでてます。
SONYから入手はたぶん無理ですね。
- 15 名前:世界的に見れば :01/11/05 03:26
- まだまだ短波ラジオを必要とする地域は有るハズなんだが
松下は輸出で儲けようとしないのだろうか?
(もっとも生産はアジア地区だろうが)
アフガンなんかは、みんな聞いてそうだし売れないのかな?
- 16 名前:>15 :01/11/05 23:43
- それこそ、SONYの土壇場!
- 17 名前:1 :01/11/09 00:36
- >>15
おっしゃる通りだと思いますが、結局、16さんの書込みが現実のようですね。
今夜のNステで映っていたのも、ICF-SW100Sでした。
- 18 名前:1 :01/11/09 00:39
- BCLラジオがだめなら、ワイドバンドレシーバはどうなんでしょう。
既存のメーカーから相当反発を食らいますかね。
政治的にむりかなー。
話題にはなると思うんですがねー。
- 19 名前:6です :01/11/09 21:17
- ん〜それなら既に無線機メーカーとかAORとかが出しているしな〜。
わざわざ松下が作らなくても間に合っているかも。
あと、ソニーのICF-PRO70(150kHz〜108MHz)なんつーのもあったしな。
で、オレがこだわるのはクーガー7のカッコイイデザインなんです。
ワイドバンドレシーバーなら他メーカーでも間に合うが、
あのデザインは松下にしかないんダヨ。
- 20 名前:1 :01/11/10 01:41
- >>19
どーもです。
No.7のリメイクもいいですね。中身はB45クラスになればいいな。
でも松下のワイドバンドレシーバも見てみたい気がします。
そう言えば、PRO70のマネはしなかったですね。
- 21 名前:1 :01/11/22 00:25
- スレがすっかり沈んでしまったので、ageます。
松下に希望する、最強のBCLラジオのスペックは
どんなのがいいでしょう。
わたしは、
・受信周波数 0.01〜30MHz AM/SSB/WFM/NFM、76〜108MHz FMstereo
・PLLシンセサイザによる最小 10Hzステップチューニング
・200chメモリ(メモリスキャン UP/DOWN機能付)
・アナログチューニング感覚
・3段階ATT
・AM同期検波
・選択度3段切換(10、4、2.4kHz)
・USBによるコンピュータコントロール
・USBによる録音出力
・PCカードスロット装備
・220x150x30mm、1kg
・価格 \49,800
オプション
・PCコントロールソフト
・ワイドバンドコンバータ(30〜1200MHz) (PCカードタイプ)
・ボイスメモカード(1時間録音) (PCカードタイプ)
なんてのはどうでしょう。
夢のまた夢・・・・・
- 22 名前:目のつけ所が名無しさん :01/11/23 10:56
- >松下に希望する、最強のBCLラジオのスペックは
>どんなのがいいでしょう。
1さん、あんたジャイロアンテナ忘れとるよ。
- 23 名前:1 :01/11/24 03:05
- >>22
ごもっとも。ジャイロ忘れてました。
PCカードで浮かれてしまった。
1失格。
鬱打氏能
- 24 名前:目のつけ所が名無しさん :01/12/22 20:46
- ソニーもICF7600GRで終わりかねえ。
- 25 名前:1 :02/01/09 01:37
- しばらく見ないうちにさがったなー。
>>24
松下もさることながら、SONYもICF-SW7600GR以降は何も動きがないですね。
ご指摘通り、終わり?
- 26 名前:目のつけ所が名無しさん :02/01/09 03:17
- 懐かしいなあ。二十数年前に買った松下のBCLラジオまだ持ってるよ。
バンドのセレクターが壊れてて使えないけど。
当時、北朝鮮に受信報告書送ったら色んなものイパーイ送ってきた。
ペナントやら平壌動物園のガイド(wやら。色々な国に送ったけど
北朝鮮が一番豪華だった。次は南アフリカ(wかな。オーストラリアも
良かったけどあれはレポートを何か月分かためなきゃいけなかったんで
面倒だった。
- 27 名前:目のつけ所が名無しさん :02/01/09 12:03
- ジャイロアンテナって便利だけど、取っ手代わりにして本体を持ち上げる
ドキュソが多かったんだってね。
- 28 名前:1 :02/01/10 01:50
- >>26
北朝鮮は私も一度レポートを出したことがありますが、
ペナントくらいだったなあ。
>>27
私も家族にやられまして、自立しなくなっちゃいました。
- 29 名前:目のつけ所が名無しさん :02/01/10 01:59
- 据え置きで使えるBCLラジオの新製品がまったくない。
いわゆる広帯域受信機ってBCLに使えるのですか?
(AORとかの)
- 30 名前:目のつけ所が名無しさん :02/01/10 03:01
- ソリッドステートイレブン使ってるやつはさすがに居ないか。
- 31 名前: :02/01/10 12:24
- 性能だけじゃないのよ。
最近は電卓のように正面パネルに入力キーを直付けし、一枚の液晶ディスプレイに
集中表示しているが、これはダメ。
ひとつのスイッチにファンクションキーでいくつも機能を持たせないで。
スイッチは一つ一つ独立したものを実装し、ロータリースイッチも使って欲しい。
スイッチのトグル感・質感にもこだわってほしい。
表示も、集中表示しないで、そのスイッチの横に状態を表すLEDが必要。
もちろんSメーターはアナログで。
- 32 名前:目のつけ所が名無しさん :02/01/10 13:06
- BCLじゃないけど、ソニーのICF-EX5を使ってます。
フェージングとか酷いんでミズホのUZ-77買ってみたのですが駄目でした。
今度はマスプロのパーソナル無線アンテナにチャレンジしてみようかと
思うんですが、AM受信に効果はありますか?
- 33 名前:1 :02/01/11 01:50
- >>29
VR-500は結構使えるらしいです。
AORなら、AR7030PLUSの評判はイイ!ですね。広帯域じゃないですが。
>>30
ヤプーオークションには結構出てますけどね。
>>31
禿同。そんなの売ってたら買っちゃうかも。
>>32
ミズホならUZ-8ナントカは?
EX5って同期検波使ってもフェージング酷いですか?
ディスコーンアンテナは効果あり、という話は見たことがあります。
- 34 名前:目のつけ所が名無しさん :02/01/11 11:44
- >>21
選択度は、10kHz->2kHz 両サイド連続可変のほうがいいなあ
いまなら局発はPLLじゃなくてDDSの方がいいかもしれない
ついでにモニタ機能搭載して、別周波数の同時モニタができるとか
- 35 名前:目のつけ所が名無しさん :02/01/11 12:51
- ノッチフィルターはBCL(AM)だからいらないかな?
2種類のノイズブランカーは必要
帯域が連続的に可変できればなおよし
と、ここもまで来ると、バンドスコープも欲しくなる(w
- 36 名前:基地街 :02/01/11 23:02
- 此処にはクガーの事覚えていてくれる人達がまだ居たんだ。 (涙;涙;
当時松下電器ラジオ事業部は京阪の西三荘駅(昔はここが門真駅)の松下歴史館の後ろに有ったんだよ。
ラジオの開発部隊(商品技術部)は1フロアーで約200名ぐらいいたかな。
この中が、携帯ラジオ、据え置きラジオ、小型ステレオ、27MHzCB無線機(アマチュア無線機含む)等の
設計(基本開発)と工技(量産技術)の部隊に別れていたかな。
クーガーは電気はポータブルラジオの部隊の柴田技師設計(初代クーガーは麻雀の1筒みたいなの=吠えろクーガー、
たしかSONYからオーディオ出力が既定値出てないとかのクレームが付いたとか? アルカリ電池の時にしかそのパワーが出ないのは事実だったらしい)。
その後に7SegLEDディジタル周波数表示付モデル(1stローカルOSCの周波数を三菱製IILカウンタIC.で455kHzとか10.7MHzとかシフトして表示(←当時
良い低消費電力のPLLのICなど無かった)。
AMのジャイロアンテナはφ12のフェライトコアーに巻いてあった、これをFET(NEC製FETの2SK49で受けていた、
バーアンテナ共振回路のQが物凄く高くなるでトラッキングエラー大から逃れられなかったと思う)
FMも同じくNECの2SK49がフロントエンド←SONYのスカイセンサーのFET(非売品)を抜いて置き換えるとS/N感度が1.0dB良くなったとか言う噂が出ていたけど(藁
クーガー1号機の頃、SONYと薄さを競ったペッパーラジオ(ピンクレディが宣伝キャラ)を開発(初代のモデルの内部にはゲルマニウムTRも使われていた)、
これが民生ラジオ業界に於けるチップ部品使用の最初のモデル。
もう風化した事件だけど、北チョソの金 賢姫が大韓航空爆破の信管に使用したモデルがPanasonicの時計付FM-AM携帯ラジオRF-82(銀色塗装の薄型ポータブルラジオ
設計は九州松下電器福岡)、このモデルは時計部(単4乾電池1本)とラジオ部(単3乾電池3本)で基板が完全に独立していたので、ラジオ部の基板を取り除き
ラジオの電源線にヒターを繋いで、起爆薬を置けば容易にタイマー付の信管に改造可能。
幾ら北チョソがPanasonicの設計品質を高く評価して愛用してくれても、この様な用途では設計者は悲惨だよね。
余りの懐かしさに、摺れ立てた人の趣旨から外れたカキコになってしまった。 ゴメソ Γ゜
- 37 名前:ラジオ好きッ子 :02/01/11 23:31
- >>36
他にも色々聞きたいにゃあ。
クーガー2200の裏話とかないですか?
- 38 名前:1 :02/01/12 00:42
- >>34、35
イイ!けど、価格と相談かな、と。しかし、10HzステップならDDS必須ですね。
>>36
コアな情報ありがとうございます。2SK49はよく使われていましたね。
RF1150、1180、1188、RJX4800、4800D (他は知らない)。できれば4800には3SK73あたりを
使って欲しかったなあ。RFだけでなくMIX段にも。スカイセンサーのFETは2SK42ですか?
スレの趣旨などあまり気にせずカキコお願いします。
36さんの言う通り2200の裏話、訊きたいですね。
- 39 名前:デムパ基地街 :02/01/12 04:44
- >>37,38
RF−2200と言えば横形の、周波数目盛りが薄黄色?の横断幕タイプのモデルだったかな?(何せ昔の事でなので記憶が ぁ ゃ ι ぃ)
当時、このモデルの設計検討をしていた当時若手のN村ハム○君(名古屋大卒)はもう54才か。リストラに合ってなければ良いが (藁
確か、このモデルが好評で、次に作ったのが16cmSPを入れた一筒型デザインのガイシュツの「吠えろクーガー」
だったか?(このモデルがクーガーシリーズの名前の始まり)。
次に作ったBCLモデルがボタンを押すとジャイロアンテナがpop upしSPが10cmで正面に円板ダイアルがあるやはり正面が正方形
タイプのモデル(型番失念)ジャイロアンテナ、どらえもんがまだ始まってなかったのでロボコンみたいとか逝っていた。
その次が、三菱製周波数カウンターIC搭載の横長型、周波数ディジタル表示モデル(これまた型番失念)へと続いたはず。
で周波数カウンター無しのモデルころまでは従来のラヂヲの設計思想(3Sの追求。3S=Sencitivity,Stability.Selectivity)
踏襲だったけど、S51年頃に電通代?出身のBCLマニア(大学在学中既にBCL入門の本とか出版してた)長瀬(2ch管理人名前同)君がこの
開発部隊に加わった頃からマニアックなモデルへとハテーンしていった訳なのレス。
三菱IILの周波数カウンターICは確か、SONYも同時期に使ったのでは無かったかと思われるが、三菱のラヂヲの技術部隊から何故他社
に先にカウンター用IC.を売ったのかと三菱の半導体開発部門に文句が出たとか。
「三菱半導体事業部はウリのラジオ開発部隊に謝罪と賠償を(以下略)とか 反省しる!とか」←ソナコタナイ
当時ポータブルラヂオの国内シェアーはpana.35%、SONY25%,以下10%以下の背比べ。
そら営業は誰でも一番多く金に成る所に先に売るわな。
でこのIC.ずーと後に50MHzSSB飛ばんシーバのRJX−610の周波数表示に在庫一掃?として使われる事に成る
のだが、AM.FMラヂオ用途としてしか考えて作っていなかったので周波数分解能が1kHz(100Hz単位
を四捨五入して1kHzで表示するもの。(←1カウント誤差によるチラツキを避ける為)
SSBで1kHzの分解能では困り物、せめて100Hz表示分解能が欲しい所だけどサンプリング時間を10倍
に摂れば追従性が悪くなるのでNG,(まあ、それでも漏れは我慢して使ってコンテストに入賞はした
け事もあるけどネ)。
本当は、マニアックなモデルに変貌して逝く所を知りたい人が多いと思うけど、漏れがBCL機開発
部隊の近くにいたのは2年ぐらいなので、このfカウンター付モデルの頃の事までしか良
く知らないのでゴメソ Γ゜
またアマチュア機も同様にRJX-1011ぐらい迄の事しか知らないyo。
PS.
1963年頃のタモリのQSLカード(データーのみ)情報が九州掲示板の「タモサンを熱く語ろう」
ノスレにでているよ。2SK49を知っている人も807とかTVフィーダーのFDとかは
知らんだろうなー??
(もう倉庫入りに成っているかもネ)。
- 40 名前:29 :02/01/12 12:01
- >>33
AOR見てきました。
7030PLUSはちょっと高そうですね。
価格的には8600あたりが丁度よさそうです。
- 41 名前:1 :02/01/13 02:04
- >>39
長文レスありがとうございます。
RF2200は周波数ディジタル表示ラジオの1個前の型ですね。横断幕タイプのは、
RF1104だったかな(アヤシイ)。ディジタル表示ラジオは多分RF2800ですね。
これとSONYのICF6700はカウンタの追従性が異様に悪かったのを憶えています。
これの10倍のサンプリングタイムだったら最悪です。
>2SK49を知っている人も807とかTVフィーダーのFDとかは
>知らんだろうなー??
是非教えてください。
>>40
7030PLUSは確かに高いですが、価格以上のものがあるみたいですよ。
8600については、ごめんなさい、情報がありません。
- 42 名前:デムパ基地街 :02/01/13 14:14
- >>41 マジレスは苦手な方なのでどうしても長文になってしまいます。 ゴメソ Γ゜
P社のラジオにいたのが、もう25年以上も前の事なので当時セットの型番の記憶が本当に消えかかっています。
当時のP社のセットの型番体系は下記の様になっていました。(但し、S40年頃以降
@(R※)−数字、数字−A ・・・最初のRはラジオ事業部の商品を表わす。 ステレオ(事)なら Sで始まる。
サフィックスの@に入る英語の部分
Rのみなら・・・AMラジオ(シングル、マルチバンドを問わず)
RFなら・・・・FMバンド付ラジオ(AM無しのFMバンドのみでもRF)
RJなら・・・・トランシーバ(主として27MHzCB)
RJXなら・・・アマチュア無線機又はそのカテゴリーに属するレベルのラジオ受信機等
数字の部分は、R−150、R−312, R−318とかは最初の1とか3で受信バンド数
を表わしていたり、R−70,R−72とかRF−82の数字は開発年度(1970、1972,1982年)
を表わしていたりする物もあるが、殆どは企画部門が用途別に適当な数字を付けている。
Aプリフィクスに入る英語は仕向け地を表わします。
−N日本国内向け、 −Mアメリカ向け、−Cカナダ向け、−X 不特定海外(中近東、南米等)
−BX(Xの前にBが付いているモデルはAC電源切換え110v〜240v付モデル)
==============
BCL機ではない安物の多バンドラジオ(贅沢に部品を使えない)の設計でLW,MW,SW,FM
バンドで当時どのバンドが一番難しいかといいますと。
FM>LW>SW>MW です。
FM:MIXとOSCを同じ石で行う自励MIX(FM用のTRは@22_もしてた)
で感度取りかつ不要輻射を押さえるのが難儀、IFがディスクリートTR.2〜4段構成でHiGainを
稼ぐので安定動作が大変(格段でニュートロ=中和を取る必要があった)。後にIC化(差動の集中
アンプになり安定に10.7MHzでHiGainが稼げる様になった)なお、ディスクリート時代の
AFMIF−AmpはMWのMIX.OSC回路と455IF−Amp回路共用です(TRの数を減らしCDを図る為)。
LW:受信fの低域150kHzをBarAntで受ける為、AF出力クリップ時の高調波(IPT,OPT等の
リーケイジ)の磁界がアンテナに回り込み異発をおこす。 受信f高域400kHzがIF周波数
455kHzに近接する為回り込み異発しやすい)
SW:IFが455kHzのシングルスーパーなので受信fとOSCのfが近接(イメージ排除比3〜6dB程度)
しかも、自励OSC,Mix方式なのでSWのHiBandでは(15MHz〜25MHz)ローカルfを1/2で発振させる高調波Mix(S/N悪い)
周波数ドリフト大(PLL無し、電源電圧安定化無)ボディエフェクト大対策で苦労。
MW:受信最低f(516kHz)でのIF(455kHz)からの回り込み異発、455kHzの2倍、3倍f(910kHz、1365kHz)での
検波段よりのIF高調波による受信ビート対策で苦労。
まあ、現在の様にIC.だと楽な設計となりますが、IC.素子屋の技量で受信機の性能が決るのは回路屋としては
腕の見せ所が無くて面白くないでしょうね。
−−−−−―−−−−−−−−−−−−−―−−―−−−−ー
当時(大卒初任給6〜8万円頃)は6石AM1バンドラジオが¥2,800〜4,000です。
是は、量産メーカでさえ足付抵抗が@2.5、円板型セラミックコン@3.0、小型電解@8.5、
汎用ゴミTRが@12、製造のレートが¥35/分もしていた頃ですから仕方ありません。
これに対し現在海外工場でチップ抵抗@0.01、汎用チップゴミTR@1.2、製造レート¥1.0/分
ですから、中国製1バンドラジオが売価@100_で売られていてもおかしくありませんよね。
=====ゴミ追伸=====
タモリ(森田一義氏)のQSLカード記載内容のRXと当時の時代背景から、彼が高校時代に自作した
受信機の構成が類推できます。当然アクティブ素子はALL真空管の構成となりますが、
RFコイル類(トリオ緑箱3〜10MHz帯)、バリコン(アルプス赤箱430PF×3連)、IFT455kHz(複同調3個構成、トリオT-11)
アンテナ(饋電線も含め総て300ΩのTVフィーダー使用)、真空管は6BA6(RF),6BE6(MIX),
6BD6×2(IF)、6AV6(Det&AF),6AR5(AF,Pow),6X4(B+Rect)といった構成でしょう。
- 43 名前: :02/01/13 17:49
- RJX610+L−610で10Wで開局。
移動にもよく行ったな〜。あのころ、周波数が直読できるだけで
すごいことだった。610は周波数安定度がイマイチで
落ち着くまでに結構時間がかかったな。
ダイヤルもバックラッシュがタプーリ。
今じゃ周波数は動かなくてあたりまえだからなぁ。
- 44 名前:1 :02/01/14 20:18
- >>42
ためになるお話、ありがとうございます。
ここだけの話にしておくのはもったいないですね。特に、
>LW:受信fの低域150kHzをBarAntで受ける為、AF出力クリップ時の高調波(IPT,OPT等の
リーケイジ)の磁界がアンテナに回り込み異発をおこす。
いやー、いままでそんなこと考えもしませんでした。
タモさんは今でもハムやBCLをやっているのでしょうか。
- 45 名前:目のつけ所が名無しさん :02/01/14 21:36
- 807てえと球のことかな?
TVフィーダつかったFDは時々使ってた。
位相差給電やるなんちゃらスペシャルとか。
- 46 名前:デムパ基地街 :02/01/15 05:58
- >42しまった、チップ抵抗の値段を間違えている;; 海外での大量購入価格は8〜10USセントです。自動装着機の装着マシンレートの方が高い?。
>1長波のコマーシャル放送まだ有ってるのかな?(航空機用ビーコン以外に)ヨーロッパの方はもう中止かと思いますが??昔は国内ではソ連の放送ぐらいしか日本で聞いた事が無かった。
LWでアンテナにバーアンテナを使用する場合どうにもならなかったのが音質(HiFi)です。
その理由は、昔の安物のAMのTR受信機(IC.を使わなかった頃)にはIF段(455kHz)の選択素子用のIFTに7mm角のコアの塗装が黄、白、黒、(赤その他の色はローカルOSCコイル)
での単同調3段構成IFTとなっていましたが、検波段の黒は負荷が重い(AGC電圧発生)のでQが高いのは黄色(MIX出力)、段間(白)だったわけですが、これら3段でのトータルのQ(選択帯域幅)
よりも、LWバンドに於けるバーアンテナのQ(というか選択度)の方が遥かにシャープで、高域の音質(側波帯の通過幅)はIFで制限される以前にRF入力でカットされてしまうのです(LW
の音がこもった音になってしまう。 もしかしたら送信所のアンテナの帯域でもカットされていたかも??
MWバンドでもクーガシリーズの様にφ12でL=140級のQが高いバーアンテナを使用するとMWバンドの低域ではIFTの選択度よりBar.Ant.の選択度の方が高くなりますので、MWバンドフ
低域側(515〜600kHz)付近と高域側(1500〜1650kHz)付近ではAFの忠実度特性に差が出ます(低域帯ではHiが切れる)。
P社ラジオ技術ではボリュームレベルを上げAF段がクリップした時に生じる高調波磁界のバーアンテナへの回り込みによる異常発振の事を「バリ発=バリバリ発振の略」と言っていました。
AF段にGe-Tr(Ftが低い)の時はクリップ波形の角が丸い(高次高調波成分が少ない)ので出にくいのですがSi‐Trに変わってFtとゲインが高くなるとMWバンドでも「バリ発」が発生。
昔のラジオを開けてみられるとます、昔の設計者が如何にしてOPT(IPTも)をBarAntから遠ざけようとしたかの努力が分ります。また構造上どうしてもOPT,IPTが接近する場合には、
トランスに銅箔のショートリングを巻いてリーケージを押さえ込んだ努力の跡が見受けられる物も有ります。
IF周波数(455kHz)に近い受信f(MWなら515kHz)、(LWなら400kHz)でのIFのアンテナへの回り込みによる異発はP社ラジオでは「ゼロ発=バリコンの0点発振」と言ってました。
でもこれらよりも、MWバンドで一番やっかいなのがIF周波数の2倍、3倍f(910kHz、1365kHz)が受信帯域に入ってくるので、この周波数における受信ビート妨害です。 この対策の為
検波コイル(黒コアーIFT)を鉄の枠で囲み磁束の漏れを減らす対策(IFTのケースは真鍮)をする場合のありますが、松下の特許(新案)?の対策は検波ダイオードを8の字状に捻る方法です。
これによりOA90(ゲルマポイントコンタクト)のリードからの高調波の輻射磁界をキャンセルさせていました(古いセットをお持ちの方は一度見て見て下さい)。
=====================
アマチュア無線機のRJX-601やRJX-610のフロントエンドの石(2SK37?、2SK49)を東芝の2SK241(3本足のMos型)に交換しMIx段の(2SC1359?)をNECの2SC3355(足配列注意)に交換する
だけで(本当は再調整する必要有り)S/N感度が3dBくらい上がります(調整し追い込めば5dBぐらい)勿論、受信機はS/N感度が良ければ良いと言うものでもありませんが。
またRJX-610は10.7MHz段に使用されている広帯域のセラミックフィルターを7.5kHz帯域のモノリシックフィルターに交換(正式にはI/oマッチング取り直す)すれば、
かなり近傍の強入力電波による抑圧特性が改善されますが(NBの効きは当然悪くなる)、昔のセットはオリジナルのまま置いておく方が骨董価値が高いでしょうね。
========================
ラジオ(事)の作っていたHamの機器で極めつけの物は(持所有していない)入門用HF機でラジオと同じ糸掛けダイアル式の物があった事です。
高級?HF機のRJX-1011で使用されたVFOロック型PLL?の技術などはトリオのTS-820より遥かに早い実用化だったのに、後が続かなくて残念な気がしました。
それともっと昔の真空管を使用した松下のHam用周波数直線バリコン使用の通信型?受信機(S38年頃のモデル型番失念)は松下のラジオ(事)の設計生産
では無くて、現在の松下電子部品(MACO)←まだあるのかな?の前身の事業部の手によるものと聞いておりました。
==================
最近は高い周波数のTX,RXにばかり(悔しい!最新のP4のCPUの内部クロックfに負けた)に拘わってるので、昔の低い周波数のラジオの頃が懐かしい。
- 47 名前:1 :02/01/17 10:36
- >>45
807は真空管の型番ですか。さっぱりわかりませんねえ。
FDはフォールデッドダイポールのことですか。それならFM用に作ったことがあります。
ZLスペシャルも作ったことがありました。
>>46
いつもスゴイ内容で驚くばかりです。
今度、手持ちのラジオの中身をじっくり見てみます。
これからもガンガン書込みお願いします。
- 48 名前:デムパ基地街 :02/01/17 17:51
- >>47
807は電力増幅用の真空管UY-807(プレート損失25W)の真空管です。
当時30MHz迄使えC級動作プレート変調で30Wぐらい出せる球は一般人にはこれくらいしか入手出来なかった。
構造的には今でも管球式オーディオマニアが使っている球6L6GBの前身の戦前からあった6L6をHF帯で
使える様に改良?したものです(プレートとTop出し、プレート損失増加、内部シールド追加)。
FDはフォールデッドダイポールの略です。折り返し型ダイポールですから、饋電点のインピーダンスがダイ
ポール(約75Ω)の4倍の300Ωとなり、昔のTVフィーダーだとエレメント部とフィーダー部が
同じ素材(当時1m/10円?)で作れた訳です。
−−−−−−
PLLでない昔のラジオを所有している人の為に、受信部の再調整の方法をカキコしておきましょう。
昔の紙フェノールの基板のセットの場合10年以上立つと結構調整がずれてしまっている場合が多いので。
一番簡単なMW1バンドラジオの調整方法です(基本的には他のバンドの調整の仕方も同じです)。
・4点調整(バンドエッジ2点で局発の周波数を決め、トラッキングポイント2点でトラッキングをとる)
1)まずバリコンを容量Max,(受信f最低ポイント)に置く。 信号発生器に変調をかけ最低受信周波数
_(516kHzとか530kHzとかメーカー、仕向地により異なる。 分らなければ520kHz付近で可)
2)局発コイル(IFTタイプの赤ペイント多し)を調整棒で捻りその位置でSSGの信号復調出力がMaxと
_なるようにする(取り敢えずSPの両端にAC電圧計を付ける←オーディオがクリップした音なら、
_信号源の出力を下げる(距離を離す)
_か、クリップしない様にボリュームを少し絞る。
3)次にバリコンを容量in側(受信fはMax)に廻し、信号発生器を1650kHzに合わせる。
4)ポリバリコンの上に2個のトリマーコンがついているのでOSCと書かれた方のトリマーを調整棒で廻し
_信号が受かる様にする。
5)再度バリコンを容量Max側(受信fMin)側に廻し、其処が516kHz(530kHz)であるか確認する、
_ずれていたらLocalコイルを動かし合わせる。 再度バリコンをfMax側に廻し、其処で1650kHzの信号が
_受かるか確認、ずれていたらポリバリコン上のOSCのトリマーを廻し修正する。1)〜4)を2回ぐらい
_繰り返せば追い込める。
6)竹又は木の棒の片側にはフェライトのかけら(無ければEMI帯作用フェライトリングで代用)反対側
_には真鍮の板(無ければアルミの板)をテープ等で貼り付けたトラッキング調整棒を作る。
_信号発生器を600kHzに合わせ、信号発生器よりの信号を受信し(弱ければ弱い方が良い)BarAntの
_コイルに上記調整棒の夫々の端をゆっくり近づけてみる。
_フェライト側を近づけても、真鍮側を近づけても出力が落ちる場合は何もしない。
_フェライトを近づけたら感度が上がる場合はバーアンテナのコイルを中心側に押し込み(L値大)フェライト
_棒を近づけた時のピークの出力と同じレベル出る位置に仮固定。真鍮を近づけた場合に感度が上がる様であ
_るならばアンテナコイルの可動部分をバーアンテナの外側に動かしてピーク位置に合わせる。
_(以上が低域側トラッキング)
7)次に信号発生器を1500kHzに合わせポリバリコンを廻してこの周波数を受信する(信号発生器の
_は受信出来る範囲で低い方が良い)。ポリバリコンの上のトリマーAnt表示側を廻して感度がMax.に成る様
_に合わせる(大抵の場合殆どトリマーが抜けた状態となる)。(以上上側fのトラッキング)
8)次に再度600kHzに戻って、再度調整棒のフェライト側と真鍮側をBarAntコイルに近づけピークが合って
_いるかを確認。 ずれていたら上記6),7)の調整を繰り返し追い込む。
_上下のトラッキング調整OKならバーアンテナのコイルをWaxで固定し完了
==
- 49 名前:デムパ基地街 :02/01/17 17:54
- それと実際には信号発生器を有していない人が多いでしょうから、下記の簡易方2点調整方でも可能です。
@600〜650kHz付近の周波数既知の弱い安定した(フェージングが無い)局を見つける。
A次にバリコンを廻して、セットのダイアルの周波数目盛りを其のfに合わせる。
→合っていればOk,合っていなければOSCコイルのコアを廻し其処で@の放送が受かるように。
B調整棒の夫々の端をBarAntのコイルにゆっくり近づけ、感度が上がる様であれば上述同様に動かす。
C次に1450〜1550kHz付近の弱い安定した既知のfの放送を受け、バリコンを廻してダイアル目盛りの
_その周波数表示位置に置く。 ずれている場合はポリバリコンのOsc表示トリマーを廻し、その位置で
_上記放送が受信できる様に合わせる。
D次にポリバリコンのAnt側トリマーを廻し感度が最大位置に合わせる。
E再度低い周波数側に戻り受信し、ダイアル目盛りが合っているか、調整棒での感度Maxかを確認。
_もしもずれている様であるなら@〜Dを繰り返し追い込む。
===============
@100ぐらいの中国製AM1バンドラジオで練習してから、昔の大切な?ラジオのリハビリ?
をされる事をお勧めいたします。
- 50 名前:ラジオ超初心者 :02/01/17 19:37
- >>48>>49
なるほどなるほど(半分くらいしか理解できないが)
ところで俗にいうRF調整っていうのはどうするんでしょうか。
上の説明がRF調整ですか?
- 51 名前:目のつけ所が名無しさん :02/01/17 22:19
- RF-2600が手元にあるのですが(親父からもらった)
いつ頃のラジオで性能も良かったのですか。
後
そろそろメンテに出そうと思ってるのですが新品頃の
調子がわからないので経年劣化がどの程度進行してるか
わかりません。
何か簡単に調べる方法があれば教えてください。
少しボリュ−ムがガリガリ言う程度で完働品です。
- 52 名前:デムパ基地街 :02/01/19 01:24
- >50
そうですね。受信機のRF調整はまずローカル(局発)のバリコンの可変範囲で受信周波数の上限と下限を設定し、
{MWやLWなら希望受信周波数+455kHz(IF周波数)がローカルの発振周波数}、次にアンテナ側のバリコンでこの
バーアンテナの希望受信同調周波数(局発f-455kHz)となる様にする。
つまり、局発アッパー型のスーパーヘテロダイン方式では、受信周波数=ローカルf−IF周波数で決りますので、
アンテナ側の同調回路もバリコンがどの位置に有っても上記関係で連動しなければ最大感度が取れない(受信
周波数にアンテナ同調周波数が合わない)わけです。
これを、アンテナ側と局発側の(同調周波数の)トラッキングをとると言います。
L,Cの共振周波数はf=1/2π√LCですから、MWので516kHzから1650kHzを受信する場合には、可変周波数比
で≒3,2倍と言う事はバリコンのCの可変比でその2乗≒10倍変化する必要有る訳です。
一方ローカルfは971kHz〜2105kHzと周波数比≒2.1、容量比≒4.3で動く訳ですが、バリコンのどのポイント
でもアンテナ側の同調fと局部発振側のfが455kHzシフトのシフトの関係が成立してなければならない訳です。
MWonlyの受信機のポリバリコンはアンテナ側と局発側の羽根の数が異なる(容量値が異なる)親子バリコン
(ギャングレスバリコン)を使用しますが、AM多バンドモデルの場合は可変容量値がどちらも同じ物を使わざる
を得ません(430pF2連とか3連とか、受信周波数と局発周波数の可変比の関係がバンドにより異なる為にMWのみ
の時の様に親子バリコンが使えない)ので、局発側のバリコンに受信バンドにより異なる直列C(=パッティング
コンデンサー)を入れ強引にバンド毎にトラッキングを取ります。
条件が成立する点は2点しかありません。(かなり省略あり)。よって、完全に受信周波数(局発f)とアンテナ
同調回路の共振fが完全に一致しているfは下と上のトラッキング調整点のみです。
これが昔の広範囲バンド受信ラジオのRF調整です。
今のゼネカバ機の様に入力回路をバンドパス切替えで行けばトラッキング調整の必要が無いので楽ですが、各受
信ポイント毎にアンテナ同調が連動している方が、相互変調、混変調に条件が良い事は言うまでもありません。
>51
ボリュームがガリオームになってしまったんですね。 昔はオーディオ信号回路にボリュ
ームを入れる時は直流をボリュームに流すな(DCカットせよ)と教わっていました。
当時のラジオ用のボリュームはS無しで¥30〜35ぐらいの基板直付けタイプの物だと思
いますが、ラジオ(事)で使用していたものはシャフトがDカットタイプ、又はセレー
ション(すり割)が18山タイプの物で多分現在は置き換えられる物が売っていないと思
います(成形品のつまみが市販品の軸に合わない)。
多分そのボリュームはシャフト取付け面のカーボンを3本のスライダーが回転しながら
すべるタイプかと思われますが、一番安全な対策は、HOZANのZ-295等の接点復活スプ
レー(定価¥1,000_を購入して、VRの3本の端子が出ている所の金属キャップの開口部から
吹き込む手段でしょう。(これで半年〜1年は持てますガリオームに戻ったら又吹き込ま
ねばなりませんが)。
名人はボリュームのキャップを外してスライダーをピンセットで少しずらし、新たな
抵抗面を使うと言う人もいますが、多分5〜6個は壊す覚悟が必要でしょう。
お勧めいたしません。
この頃の松下のラジオはプラスチック用タッピングネジの頭が薄赤色に着色されている
ビスがシャーシー(キャビ)からプリント基板を取り外すネジです。
- 53 名前:1 :02/01/19 21:21
- >>48,49,52
デムパ基地街さんのカキコはすべて保存することにしました。
調整棒を使った調整方法は初めて聞きました。
業界では常識なのでしょうか。
>>50
大変良いラジオをお持ちですね。
当時のBCLラジオとしてはトップクラスの性能だったはずです。
RF2600については、「ラジオ工房」というサイトも見てみてください。
- 54 名前:デムパ基地街 :02/01/19 23:22
- 【調整棒=トラッキング棒=ギャング棒】
フェライトコア入りのコイル(BarAntも)にフェライトを近づける事は、コイルのフェライトの体積が増加した事と等価に
なりインダクタンスが増えます(共振回路ならfが下がる)。
また真鍮やアルミをコイルに近づける事は逆にインダクタンスが減少(共振回路ならfが上がる)します。
この原理を応用しコイルを触らずに、共振回路が目的の周波周に合っているかs(又はどちら側にずれているかを確認します。
FM帯の場合はフェライトにFM用材質のもの(RFコイルの中身)を使用します。200MHzを越えると使い物になるフェライト
材質が無いので、トラッキング棒(ギャング棒)はFM帯(70〜120MHz)ぐらい迄です。
松下のFM帯のコイルは殆ど空心コイル(局発側はハウリング防止の為スポンジを入れ上からワックスがけ)でした。
古いラジオを開けてみると、トラッキング棒相手にこの空心コイルを調整した跡(広げたり、狭めたり)が分ると思います。
100〜300MHz帯の調整可能なコイルはフェライトコアー入りではなくてアルミコア入りを使用します。 この場合コアをコイ
ルに捩じ込むとインダクタンスが減少し共振fが上がります(フェライトコアと逆の動き)。
今では、中国でラインに並んだ女の子がトラッキング棒相手に100円ラジオを調整してる事でしょう。
======================
【リッツ線】
MWラジオを開けてバーアンテナに巻いてあるコイルの線を見て下さい。 単線では無くて5〜7本程度の素線の撚り線となって
います。 しかもその素線の1本1本がエナメル線(ホルマル線?)で絶縁されていますこのタイプの線をリッツ線と言います。
内部配線用の普通の被覆電線が撚り線に成っているのは可撓性を高める為ですが、素線は裸線で絶縁されていません。
有効断面積あたりの直流抵抗値を下げるのならば単線が一番高率が良いはずです。
インダクタンスの質の良さ(理想のLにどれだけ近いか)を表わす値としては一般にQを使います。Q=jωL/R(Rは抵抗分)
共振回路の無負荷Q(選択度に相当)を上げる為(BarAntなら誘起電圧)のにR分は小さい方が良いのは勿論です。
この理由は導体中を流れる交流電流のfが上がると、電流はすべて導体の表面に集中する効果=skin effectの為なのです。
同じ直径の外皮を有する同じ長さの単線とリッツ線では、テスターのRレンジで図れば、当然有効断面積の大な単線のrが小
さい訳ですが、これを1MHzの交流周波数で図ればリッツ線の方が表面積が大です(各素線が絶縁されている所がミソ)ので
Rは単線より遥かに小さくなります。
コイルのインピーダンスはZ=R+jωL(ω=2πf)ですが、周波数が上がればωL分のみでなくRも変わる点が重要です。
この為、LWやMWのBarAntのコイルはすべてリッツ線で巻かれています。 スイッチングReg.のとランスも最近周波数が
高く成っていますので効率を高める為にリッツ線を使う事があります。
しかしリッツ線が有効なのはコイルの場合〜2MHz程度迄なので、トロピカルバンド帯(1.7?〜4.5?MHz)以上7Mhz程度
のBarAntでは単線を使用しま。(それ以上のfはホイップの方が輻射感度が取れるのでBarAntは使わない)
また、3〜10MHZ付近のIFTタイプのフェライトコア入りRFコイルでは、銅線の上に鉄メッキ(磁性体)を行なっ
た磁性線を使用してコイルのQを上げる事もありました(表皮効果から言えばRが高い物質が表面に来るけれどこの周波数
では逆に効果が有るとか)
LWバンドのBarAntのコイルはMWやSWの様に単層巻ではインダクタンスが不足しますので、多層巻にする訳ですがトランスの
様に単なる重ね巻き(ソレノイド巻?)をしますとストレー容量(=浮遊容量)が増加しますのでハネカム巻(正式にはhoney
comb=蜂の巣をする事によりストレーを減らしています(そうしないと、バリコンの可変範囲が減る)。
人によってはプログレッシブ巻と呼ぶ人もいたかと思いますが、何時かLWバンド付セットを開けられる機会があったらハネ
カム巻を見て下さい。
=====================
修正:前回多バンド用の多連ポリバリコンの可変容量を430pFと書いてしまいましたが、これは真空管時代のエアー
バリコンの容量だったかと思います。 多連の等容量のポリバリコンAM側は330pF程度
MW専用の親子ポリバリコンで180pFぐらいだったかと思います。
又FM用の国内標準バンド用(76MHz〜90MHz)とかは20pFで76Mhz〜120MHz(TV.Lバンド付)のポリバリコンは
40pFの可変容量だったかと思います。
この手の仕事をしていたのが今から25年も前の事、でかなり記憶がぁゃιぃ状態です。
- 55 名前:ラジオ超初心者 :02/01/20 08:21
- デムパ基地街さん、どうもありがとうございました。
あなたのカキコを保存して勉強します。
- 56 名前:デムパ基地街 :02/01/24 00:25
- 【電波輻射とラジオの感度】
Bar Ant の話が出てましたので、主として地表波(直接波)を使うMWバンドでの輻射感度の話でも書いておきます。
MW帯の電波は送信所から輻射されますが、殆どの場合水平面で無指向性で輻射したい為に、トップローディングタイプの接地
型の垂直アンテナが使われているようですね(送信所の方は専門でないですが)。
と言う事は、放射される電波の電界面は大地に対して垂直となり(垂直偏波)磁界はそれに直交しますから水平方向に磁力線が
発生している訳です。
Bar Antは電界面で結合するホイップAntやダイポールAnt,と異なりこの磁界面に結合(内部のフェライトコアに収束させる)
させて、コイルとバリコンの同調回路共振させ電圧を発生させる訳ですから、バーアンテナはフェライトの棒に対し電波の磁界
が一番多く鎖交する方向で結合度最大→発生電圧最大(感度最大)となる訳です。
つまり、Bar Antの棒を大地に水平に置き、軸が放送局のアンテナに対し垂直の条件が最大感度の位置です。
よってBarAnt(Set)を水平面で360度回転させると、8の字型の指向性となる訳です。しかし感度ピークの方向はピークの出方
が甘いので、BarANTでの方向探知はより指向特性がシャープな感度ヌル点(フェライトの軸が放送局を真っ直ぐ指す時)を使い
ます。 パナソニックのクーガーのジャイロAnt.Setの取説にもそう書いて有ったと思います。
放送局から離れた場所での電波の強さは電界強度として表わされます。 電界強度とは送信所のアンテナを山の頂点と考え、離れ
るに従って勾配が弱くなって行く様に、離れるに従って弱まって行く電界の傾きと言う理解をして下さい。
アンテナに入力する電力とアンテナのゲインと周波数から、アンテナからどれだか離れたら電界強度が幾らになるかの数式は有
ります(電離層反射無視)。
電界強度の単位は dBμV/m で表わされます。 これは1μVを0dB(デシベル)μVとして表わした単位です。
dBは対数で、0μV=20dBμV、1mV=60dBμV、1V=120dBμV となります。
MWの100kW級の送信所の近くだと、電界強度は110〜120dBμV/mぐらいまで成る事が有ります。
街中で普通に聞いているMWの電界強度は60〜80dBμV/m程度かと思われます。 VHFのTVの電波の
場合だと50dBμV/m以上ぐらいないと、まともなカラー受信が出来ないのでは?(専門外)
VHF帯のλ/2ダイポールAntだと、この電界強度とAnt.から発生する電圧の関係が出しやすいです。
≒70MHzの時にダイポール(共振した)の饋電点に発生する電圧と電界強度の値がほぼ一致します。
つまり70MHzの電波の電界強度が40dBμV/m=100μV/m,で其処に偏波面を合わせたダイポー
ルを置けば100μVemfの電圧が発生します(emfのサフィックスはエレクトロモーティブフォー
ス=起電圧の意味→無付加時の電圧、)実際にセットの入力(AntのImp.=内部抵抗、もSetの入力
Imp.も仮に75Ωとすれば、負荷(セット入力)に於ける電圧は起電圧の1/2(=−6dB)で
すから、実際のセットの入力としてはAnt.入力端子に50μVが発生してる事になります。
仮に電界強度が同じで周波数が700MHzだったとしますと、700MHzの2/λのダイポールには、周波数
が10倍上がったので発生する電圧は70MHzの場合の−20dB(1/10)の10μVemfが発生する事
になります。(700MHzのアンテナは70MHzのアンテナに対して空中に占める大きさが1/10なので
1/10(−20dB)の電圧しか発生しないと考えても良いです。
==================================
*長くなったので、次回に実際にPanasonicのラジオの中波やFMに於ける輻射感度、直接感度はどれ
_くらいだったのか、及び当時のラジオの感度の定義はどうしてたか等書いてみます。
_専門家の文献も見てませんし、内容の後推敲を行なっていませんので、オカシ所、疑問の所、
_不明点などがあれば書き込んでおいて下さい。
- 57 名前:デムパ基地害 :02/01/24 18:15
- 【ラジオ受信機の感度】
最近はどうなっているかは知りませんが、昔のラジオや無線機の感度の表わし方です.
★最大感度:(ポータブルラジオのAM,FM感度表記に使われていた)
AFボリュームは目一杯上げる(RF,IF)のゲイン調整器がある場合これもMAX.ToneSWがあるならHi.
_この条件でBar.ANTのバンドはループ輻射で、ホイップAnt.のSWバンドはAnt等価ダミーで、FMなら75Ωの
_パッドで、無線機ならSSGから50Ω同軸直でsetのAnt端子に、標準信号発生器(SSG)の信号を入力させます。
_最大感度はセットのSP出力を等価Imp.の抵抗(8Ωが多いが)で置き換えた負荷の両端の電圧をオーディオ(AF)
_用の電圧計で計ります(モニターのオシロスコープをパラに繋ぐ)。 信号発生器の変調度はMW,SWのAMなら30%
_変調周波数は、大口径SPの物なら400Hz、小口径SPの物なら1kHzを使用します。FMのバンドなら変調度は22.5kHz
_の偏移とします(変調周波数はAMと同じ)。 ここでSetの標準出力を小型の物なら5mW、普通のセットなら50mW
_とします(8Ωの負荷なら0.2Vrms、0.63Vrms)。
_SSGの出力を上げていって、負荷にこの電圧が出た時のSSGの出力(輻射ループやパッドがある時はそのロス分を補
_正する)を読んで標準AF出力が出る最大感度とします。(一般的にSSGのemf電圧でのdBμV,又は輻射ならdbμV/m
_で表わします。
*あまり、感心した感度の表記方法ではないですね。AFのゲイン(=ボリューム)を上げれば最大感度が幾らでも
_(飽和クリップすれば別ですが)上がる事となります。 そこで、少しマシな感度のあらわし方として、
★S/N感度(ポータブルラジオのAM,FM感度に使われていた)
_最大感度では実際の状態を表わさない(ノイズが多くて聞き取りにくいからボリュームを廻して音を大きくする人
_はいない=ノイズも一所に大きくなる)ですね。 其処で希望Signalと無音(無変調)時の残存noiseの比がある
_値になる信号入力の値をもってSetの感度とすれば、AF段(ボリュームの位置)に依らない感度が出せるはずです。
_このS/N比はAM系でS/N=20dB(電圧比10倍、電力比100倍)、FM系でS/N=30dB(電圧比31倍、電力比100
_倍)となる入力信号をもってS/N感度として表わしていました。 実際には変調度、変調周波数は上記最大感度
_の場合と同じ条件で、変調をONした時(400Hzとか1kHzの信号が復調されている)のAF出力をボリュームで5mWと
_か50mWの標準AF出力と成るようにVRで合わせて、変調をOFFにした(キャリアだけの無変調=無音時)にした時
_に負荷に発生している残存ノイズ電圧が20dB、又は30dBダウンになる時のセットの入力(SSGの補正後の読み)
_レベルをS/N感度とする訳です。 正確には変調時のAF出力信号にはセット内部でのNoise分も含まれています
_S/Nではなくて、S+N/N分を計っている訳です。
*然し最大感度表記方に比べ少しは現実に近い感度のあらわし方ですが、これも現実的ではありません。測定変調
_信号が400Hz又は1kHzでしかも変調度が30%又は22.5kHzの偏移のポイントのみでの感度ですから、見てくれ
_の公表値だけ良くしようと思えば、IFの通過帯域を狭くし測定AF信号分のみのfまで通し、それ以上の変調fは
_減衰させる。 AFの周波数特性の1kHz以上をカットする。 この様にすれば感度測定時のノイズ高域成分は落
_とせますから、見かけ上のS/N感度を上げる事が出来ます。 しかし実用上ではHiが切れたこもった音質に成りま
_すし、FMでは変調度が深くなると一発で歪みが増大し使い物にならないSetになります。
_でも、最終的には市場で受け入れられる音質に落ち着きますのでこのS/N感度表記方でそこそ他社との感度比較
_は可能です。
P社の昔のSetでクーガーシリーズの様な大寸法のBaAntを使用していたSetでMWのS/N感度は34〜35dBμV/m,
FMで 0〜3dBμVemfぐらいでは無かったかな??
普通のBarAntサイズ(φ10,L=80〜120)のMWラジオだと40dBμV/m前後、BarAntが小さいポケッタブルでは
S/N-20dB感度は46〜52dBμV/m程度ではなかったかと思います?
=============================
次回、時間が出来た時にVHF帯のFM無線機の感度表示に使われるSIND感度の意味とかAM系受信機の耐大入力特性
について述べてみましょうかね。
- 58 名前:ラジオ超初心者 :02/01/24 22:52
- デムパ基地街さんへ
感度の話、難しいですが興味津々です。
ところでくだらない質問かもしれませんが、ゲインコントロール機能として
IFゲインコントロールはRFゲインコントロールと比較して何かメリット
あるのでしょうか。
- 59 名前:デムパ基地害 :02/01/25 20:37
- 【IFゲインコントロール】
受信機のRF段でのゲインコントロール(アッッテネータも)は、希望波近傍fに存在する強力な妨害波によるMixer段のオーバーロード
対応(S/Nを犠牲にして感度抑圧や相互変調妨害から逃れる)の物であることは言うまでもありません。
IF段でのゲインコントロールの必要性と言いますと、FMの場合とAMの場合に分けて考える必要が有ります。 基本的にFMの場合
はIF段にはゲインコントロールは要りません(QPSK等の位相変調の場合使うこともある)。IF段が早めに飽和して振幅分(パルス性
のノイズとか)をクリップした方が良くリミッター効いてAM成分を抑圧出来、FM方式の特徴が生かせる(パルス性ノイズに強い)事に
なります。
一方AM変調の場合は振幅方向のリニアリティが必要ですので、スーパHet.方式で一番ゲインを稼ぐIF段にはAGC(Automatic Volume
Controleを掻け、遅い(音声周波数に比べ)40〜60dB程度の入力レベルの変動に対しては、出力レベルの変動を押え込み、電波
が強くても、ある程度弱くても一定の音量となる工夫をしています(IF段のみでなくMix段やRF段にも掛ける事がある)。
早い話が、AM受信機のIF段のゲインはノイズすれすれの信号を受けている時はGainがMax.(AGC掛らず)で、放送局直下の強電界信号
を受けている時はGainがMin.に成っている訳です。
よって、AGC回路で自動的にゲインを変えますので基本的には手動のIFゲインコントロールは要らないのですが、次の様な用途には手動
のゲインコントロールを使う場合が有ります。
・電界強度測定器の受信機、スペクトラムアナライザー等の計測器。(Log Amp も併用しますが、広範囲なダイナミックレンジが必要)
・昔の受信機(特に真空管式の時代)にA1(CW)やSSBの復調を、円滑に行なう為。
電信(A1←まだ有るのかな?)やSSB(A3j)などの電波の様に、AF可聴周波数を作る為に約700Hz?離れた外部キャリアを必要とする
(A1)とかSSBの様に搬送波をTX(送り側)で抑圧された信号の復調にはBFO(Beat Freq.Osc)が必要です。これらの信号を昔の通常の
AM(A3a)用のAGCが掛ったIF回路に通すとどうなるでしょう? 当時のAGC回路は御粗末で急激な信号の変化に対して追従できませんで
した(信号分を整流して平滑しゲインコントロール用のDC電圧を得る)。 MWの放送の場合は無変調時でも常に搬送波(キャリア)が
出ていますので(整流回路の時定数で変調波による振幅変動は無変調時のレベルになる)、それに対応したIF段のGain設定を保てます。
ところがSSB(A3j)の様な、AF信号の大きさに応じて側帯波の出力ののみが変動する電波に対しては、無変調時出ているキャリアがあ
りませんのでAGC回路は絶えず変動する信号に追従して動く事になります。 これに対応する為にはSSBのピークレベルをAGC電圧とし保
てば良い訳ですが(ピーク値サンプル&ホールドみたいな感じ)昔のAGC回路はホールドする為にAGC時定数を長く取ると(Slowレリー
ズ)立ち上がり時間(アタックタイム)も長くなり、SSBを歪み少なく復調する事が困難でした。
この為、SSB復調時にはAGCのフィードバックを切放し、手動のIFゲインコントロールでIF段が飽和しないレベルに設定していた受信機
時代もあった訳です。
あと、当時受信機のCW(A1)受信モードは、専用の狭帯域フィルターに切り替えずにAM(両側波帯通過)用のIF回路を共用しAF回路で
ノッチフィルターや狭帯域のAF.BPFフィルターを入れていた物が多かったのです。
ここで、仮にIF周波数を455kHzとしBFOの周波数を456kHzで注入してA1復調するとしてみましょう(1KHzの電信音が聞こえる)。
復調回路の横のい強力なキャリアを発生しているBFOがいます、これに対しHiゲインを得るIF回路があります。
AM用のIFだと3kHzまでの音域を復調するとするならば、IFの通過帯域は側帯波が通る455kHz±3kHzは絶対必要な訳です。
ところが、この帯域の中にBFOの周波数が入ってしまってますから、BFOの漏れ信号がIFのTopに回り込めば、希望信号のみでなくBFO
信号でAGCが掛ってしまいIFの感度ががた落ちに成ってしまいます。(また簡易型のBFO注入回路でAM復調兼AGC電圧発生兼用回路では
IFのトップに回り込まなくてもBFO注入信号でAGC電圧が発生する)。
その様な訳で昔の簡易型のCW,SSB受信機能付ラジオの場合、面倒を引き起こす元になるAGCをきって、IFゲインを手動で調整させていた
訳です。 フェージングに対しては指で追従する必要有り。
今のセットは、素子が進歩し価格が安くなったので、これらの問題はすべて克服されていると思います。
よって、今のセットでは正確な電界強度計測機能とかスペアナ機能を有する受信機以外IFゲインコントロールは不用と思います。
- 60 名前:ラジオ超初心者 :02/01/26 00:29
- デムパ基地街さんへ
どうもありがとうございました。8割くらい理解できました。
回路の読めないバカチンですがすっきりしました。
しつこいようですが、もひとつ質問です。
>当時のAGC回路は御粗末で急激な信号の変化に対して追従できませんでした。
クーガー時代のラジオはいかがだったんでしょうか。追従できたんでしょうか。
また、BFOとAGCの関係はどんな設計だったのでしょうか。
よろしくお願いします。
- 61 名前:1 :02/01/26 00:52
- >>59
>>60
せっかくのいいはなしですから、
sage進行しなくてもいいのではないかと思います。
確かにスレのタイトルとは逆行していますが
温故知新という故事もありますし・・・
- 62 名前:デムパ基地害 :02/01/26 23:30
- >>60
クーガー時代ははだ普通のAM(A3a)ラジオ受信機の延長設計で、SSBやCWを民生用ラジオで受信しようと言う概念は無かったと思います。
よってBFOとか、CW,SSB受信モードは付いていなかったと思います。 まとも?な専用IC.を使い始めたのはプロシードシリーズが出始め
てからだったと思います。
【AM機ディスクリート時代のRF,IF構成】
一番安物のラジオの構成(SWはBarAntをAntコイルと置き換えて下さい)は下記の様になっていました。
○AM Band用の6石〜7石ラジオの構成
BarAnt.→コンバータTr.(局発とミキサーを1石で行う)→IFT→1st.IFの石(AGCが掛る)→IFT→2ndIFの石(AGCを掛けない)
→IFT→検波(LPF&AGC、OA90等のPoint Contactのゲルマ)→ボリウム→AF Amp(安物は1石、まともなのは2石)→IPT→
Push-Pull(2石)PA→SP or EP
・AGCをコンバータ段に掛けないのはOSC.が止まったり、OSC.fが動くから出来ない。
・AGCを2段目IFに掛けないのは、TrのBase電流を制御するのでAGCにある程度ドライブ電力が必要なため。 よって1段のみのAGC
ですので効きが悪い(30〜40dB)程度しかAGCの押え込める巾がとれない(MWだと105dBμV/m)程度以上の強電界入力ではリニア
リティがとれずに復調信号が歪み出す。
この為、少し高級品でディレイドAGC(遅延AGC)回路を入れて、1stIFのAGCの効きが悪くなり始める入力レベルとなると、他の個所を
ダンプして120dBμV/m近い入力にも堪えうる様にしたSetもありました。
○高級品のAM受信機の構成。
@Conv.回路(自励回路)を使わずにMixerとローカルOsc.の石を分離した他励回路とする。
こうすると、Mix段にもAGCが掛けられますし、OSCとMIx単独で最適定数が選べます(NFとかGainとか)。
ARFAmp,付AM受信機
LWやMWに関してはRFAmpを態々付けなくとも、Gainは十分に取れますが、クガーシリーズの高級品?あたり
からは2Sk49等ジャンクション型FETでBarAntを受けるようなRFAmpが1段付け加えられた物も出始めました。
FETを使うメリットはバイポーラTRと異なりドライブ電力が原理的には要らないので、BarANTのQを上げる事
が出来るからです。しかし正式のRFAmpの回路(入力側、出力側同調回路を持つ)とすると、局発用のバリ
コンを含め3連バリコンが必要になるので、ドレイン(出力側)は非同調だったかもしれません。(3連
バリコンを使ったモデルもあったとは思いますが)。
【IFの選択度素子構成】
AMバンドの選択度はLWやMWの下のfを除いては、IF周波数(455kHz)の選択度で決ります。汎用のセット
では7mm角のIFTによる単同調3個(黄色、白、黒)構成が主流です。(クガーシリーズの頃からP社のラジ
オは7×10mmの将棋の駒みたいな形のIFTに変わりますが、これは自動挿入機械に対応させた為です。
クガー等の当時の高級機ではこのIFTを複数個増やし、複同調にして選択度を稼いだと思います。
勿論、当時455kHzのセラミックフィルター(ラダー型では無くヤウマン型=ハーフラティス型)なども有る
には有りましたが、使わなかった(使えなかった)のはコストの問題と局発がLCのOSCでPLLロックも何も
掛けておりませんから(QRHがどうしても出る)、IFの選択度が機械共振子を使い矩形波みたいに鋭くする
と、短波帯受信(ダイアルが1バンドで8MHz〜20MHzのある)では、とてもチューニング出来たものでは
ありません。 その点LCの多数段分割のIFT共振回路では、ある程度入力が強い場合にはIFの通過帯域が
広がる傾向にありますので、上記の様なメチャクチャな広帯域バンドでもチューニングがとれたのです。
(勿論この手のSWバンドではファインチューニング(局発の微調トリマー)が付きます。
IFの選択素子にラダー型セラミックが使える様になるのはPLLのローカル技術が確立してからでは無か
ったかとおもいます。 勿論27MHzのハンディCBの様な固定f(水晶ローカル)のセットではセラミック
フィルターを使った機種も有りました。 それとANL(オートマチックノイズリミッタ)も27MHzCBでは
使っていましたが、BCL機に入れるようになるのはずっと後の事だったと思います。
- 63 名前:ラジオ超初心者 :02/01/27 17:56
- デムパ基地街さんへ
なるほどなるほど(後半部分は私にはちと難しい内容ですが)
手持ちの初代クーガー(RF-888)を見たら「FET RF AMPLIFIER」と書いてありました。
裏ブタ開けてのぞいたら確かにIFTは正方形ではなく、一辺が丸いというか山型になってます。
ちなみにクーガーシリーズで最初にBFOが付いたのはRF−1150(前面アルミのカコイイやつ)だったと思います。
ファインチューニング付きです。
3連バリコンはRF-1180(4万円くらいしたやつ)に使用されてました。(FMだけかも)
色々ご説明いただきありがとうございました。
>1
というわけでアゲときます。
- 64 名前:jl2tbb :02/01/27 18:56
- 確かバリコンを使っていたハム機はRJX-715だったかな?安価に
入門バンドへ出られるけど、残念ながら私は使ったことがない。
CB機はソニーよりも松下の方が「受信」に関してはイケていた
ハズ。ソニーが(たった8CHしかない)CB機でわざわざPLL回路を
組んでいた(ICB-790)理由はさだかではありませんが。
RF-B30でBFOをオンにするとメーターが振れなくなる理由が
良く分かりました。あのころのSメーターはおそらくAGCの電圧を
読みとっていたのでしょう。ところがBFOを入れるとAGCが動作を
やめてしまうのですから、振れなくなって当然ですよね。それとも
私の触った個体が壊れていた??
- 65 名前:ラジオ超初心者 :02/01/27 20:29
- >>64
>CB機はソニーよりも松下の方が「受信」に関してはイケていた
「飛びのソニー、受けの松下」とか言ってませんでしたっけ?
私が70年代当時使っていたのはソニーの2ch機でした。
ICB-650だったかな。
東芝のTRYX-2000(IFゲインコントロール付き)もBFOを入れると
Sメータが振れなくなります。
- 66 名前:1 :02/01/27 22:34
- >>62,>>63
クーガでMW、SWが3連バリコン(ドレイン側も同調回路あり)のモデルはありませんでした。
RF-1180/1188でもFMのみ3連バリコンだったと思います。
プロシードでもRJX-4800は2連バリコンだったのです。(RF-B600は知りませんが。)
セラミックフィルタも結構使われていて(勿論安物)、RF-1188やRF-2200では
選択度切換もついていました。
>>64
RF-B30ならメーターは振れませんか。SSBモードでは、なんか音声に反応してメーターが
振れていたような記憶があります。うろ覚えでスマソ。
- 67 名前:仮面ライダー? :02/01/27 23:05
- ここは全部自作自演だな(藁
- 68 名前:hogehoge :02/01/28 09:56
- sage
- 69 名前:・・ライダー :02/01/28 10:22
- >>67
違うってばー
- 70 名前:デムパ基地害 :02/01/28 11:34
- >>67
ジサクジエーンを言う時は2chではお決まりのAAを入れるのがルールかと思われ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
>1
AM系に3連バリコンはやはり使われてなかったですかね。 クーガーシリーズで使われていたアルプス製の大型バリ
コンは(AM系2連、FM系3連は一見エアーバリコンに見えますがやはりポリバリです。(ポリバリコンも初期の物
は羽根の間にポリエチのフィルムを一枚一枚挟んだものでしたが、S48年頃にミツミが羽根に直接ポリエチレン?を
コーティングする技術を開発し、以後それが主流になっていきます。 尤も当時ポリバリと言えばミツミとTOKO
ぐらいだった。
>65
27MHzのCB器は型式認定を取るのが大変なのです。何が一番難しいかと言うと、当時の27MHzCBの規格は100mWとか
500mWですが、この送信電力の規格の範囲が確か+0.8dB、-3dBの幅に収まらないといけなかったのです。
端子電力での測定ならこの範囲内に納めるのは容な事ですが、認定サイトでのフィールド輻射試験の場合は周辺環境
天候(地面の湿り具合)で影響を受けますから、幾ら自社のサイトでテストしていてもOKを取れない可能性があります。
実際にはしなかったとは思いますが、下記の様な手段まで検討はしていました。
トランシバーをもって立つのは申請会社の社員ですから、セットを握る位置で、何dB変わるかを検討する。アンテナ
を1段下げると何dB下がるか検討する。アンテナの根元に指を付けると何dB下がるか検討しておく。
もう一人の社員は、計測しているサイトの人が読んでいる電側計器の値を覗き込み、ブロックサインで30m離れて
セットを持って立っている人に対し、輻射電力を上げたり下げたりする指示を出す。
担当者としては、何としても合格せねばなら無いので上記の様なテクニックまで考えていた訳ですが、幸いなことに
この手段を使わずに済んだのは幸いでした。 まあ自動計測システムが無かったころの時代の話ですが、それ位当時
27MHzアンテナ固定のCBの型式認定で輻射電力を規定値に入れるのが大変だったと言う事です。
今の特定小電力規格の様に端子電力で測定するのならば楽なのですけどね。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【AGC追加】
当時のフロントエンドに接合型カスケード構造のFET(2SK49)のゲート電圧を変化させてゲインコントロールをする
方式検討をしていた時に一番困った現象はシングルゲートMosですから、ゲートバイアスを換えると素子のパラメ
ータの変化が大きく(特に入出力容量が大きく変化)素子自体のゲインが変化するのみならず、同調(共振)周波数
がずれてしまう点でした。 これにてもゲインが下がるから良さそうなきがしますが、下手するとイメージ排除特性
の悪化、RF選択特性の悪化となってしまいました(Dual Gate Mosで電池Setに使える素子が当時無かった)
RJX-610では苦肉の策としてRFのAGCにオーディオのALCと同方式、(オープンコレクタのトランジスタが入力RF回路
に入っている。この石のベース電流を変えてC-E間の抵抗値をかえ、入力をダンプする方式が取られていた。
【BFO時のAGC,Sメータ】
AM様の検波回路にBFO信号を注入すると、それがAGC電圧となって発生し感度を落とす、またSメータを振らす事に
なりますのはガイシュツですね。 この影響を避け、CWとかSSB見たいに常時搬送波が出ていないセットでAGC
電圧を得る一番簡単な方法は、検波した直後のAF信号(ボリュームにいる前の)を整流してAGC電圧とする方式です。
無信号時は復調音(ビート)が出ませんので最大感度になります(BFOがIFに回り込まない条件で)。
この方式でも当然ファーストアタック、スローレリーズ特性の時定数を持ったAGC特性が必要です。SSB受信モード
では声が暫く途切れるとAGCがゆっくり外れて行く(セットのゲインが最大感度に向かう)ので、ザーと言うノイズが
段々上がって行くでしょう。これでAGCのスローレリーズ特性が分る訳です。
当時は今の様に低電圧、消費電力のOPアンプなど@10以下で手に入る環境に無かったのでディスクリで組まねば
なりませんでしたのでコストアップの要因となるので普通の短波帯ラジオにCW,SSB復調機能など入れられません
でした(それ以前にPLL.ICなど無かったので自励局発の安定度がCW,SSBに対応できなかった。
- 71 名前:ラジオ超初心者 :02/01/28 21:47
- >>70 デムパさんへ
CB機の苦労話おもしろいです。
閑話休題的な質問で恐縮なのですが、クーガー時代は他社のラジオを分解して
調べたこととかあるんでしょうか。そういう開発秘話みたいなのありましたら
よろしくお願いします。
- 72 名前:デムパ基地害 :02/01/28 23:54
- ポータブルラジオの当時の国内シェアーはP社が約35%、S社が25%だったので、対抗商品として分解したり感度測定
したりするのは国内ではS社の物のみ、海外製では西独逸製のブラウプンクト(青い点?)とかグルンディッヒ製の物ぐら
いしか記憶に残っておりません。 あと時計付ラジオではアメリカのGE社製の物かな。
当時のポータブルラジオのRF,IF部の回路構成?でP社とS社が決定的に異なっていた所は、P社がプラスアースに対
しS社がーアース方式を取っていた所です。(+アース、−アースと言ってもACアダプタの事ではありません。ACアダ
プタも外側の線EIAJジャックに統一されるまでは、確かにそうなってはいましたが。)
バリコンとかIFTとかのGndレベルやエミッタパスコンを落とす側の事(一番広い箔をとる信号のアース基準の事)
です。
当時は既にRF,IFの石は2SCタイプの石を使用していましたのでエミッタ側はーのアース−電位で普通こちらを信号
Gnd基準にとるのが普通(真空管しかり)ですが、P社のラジオは+ラインをアース箔としていました。
その理由はゲルマのRF用2SAタイプ(エミッタが+側)を使っていた時代の名残というよりも、コストダウンの為だったの
です。 それとこちら(+アース)の方が回路的に安定する実績があったからです。
何故+アース方式の方がコストダウン出来たかと言うと、RFやIFのコレクターはコイルのホットエンドからコールドエンド
側を通してGND8+)に直に落ちます、又エミッタは抵抗を通してーに落ちますが、エミッタパスコンは上記+アースに落
ちます。
これに対し、S社方式はエミッタは抵抗を通してーGndに落ち、パスコンもーGndに落ちます。
一方コレクタのコイルのコールドエンド側はパスコンはーGndに落ち、デカップリングの抵抗は+ラインに接続されます。
つまりS社の方が、コレクタ+側のデカップリング回路(RとC)分部品点数が多い訳です。
当時Rが2円でCが3円ぐらいしてましたから、この回路だけで直材費が5円のupとなります。
また挿入工数も2個分増え、基板のプレスの孔の金型ピンも4本増える訳です。
直材費の5円アップは売り値の25円ぐらいのアップになってしまう訳です。 ICを多用化し始めた頃から−アースに変わ
っていったのでは無かったと思います。
あとS社とP社のバイポーラTRを使用したFMフロントエンド回路(RFアンプ)の決定的な違いは、P社が同電位バイアス?
RFアンプ回路(正式名称は知りません。回路開発者の名前に因んで、通称 澤入回路と言っていた?)を使用していたのに
対し、S社はまともなバイアスを掛けたまともな回路となっていた点です。
澤井回路?とは、ポータブルバイポーラのFMフロントエンドは、ホイップアンテナ(≒75Ω)から固定BPF(76MHz〜
90MHz)を通してRFの初段の石に入るのですが、この段は当時p社もs社もベース接地エミッタ入力型のアンプとなって
いました。(一つには75Ωにマッチングが取り易いのと、当時のFTが300Mhzくらいの石ではベース接地の方が安定に
ゲインが稼げたからです。)
P社の回路はコレクターは当然RFコイルを投してGNdですが、BaseはそのままGNDです(直流的にcとBが同電位)、
エミッタは抵抗を通して−ライン、コンデンサーで入力BPFです。トップの段の電流はこのエミッタ抵抗で決定されて
いました。
これに対しS社の回路はコレクターのコイルのコールドエンド側から、まともに抵抗を通してベースバイアスを掛けて
ベースはパスコンでGndに落としていました。 (部品点数が多い。)
P社の様なB,C同電位でGainが取れるのかと言うと、それでも十分に取れていました。
なおこの回路を開発?した澤入氏はそのズート後に独立されて、いまは枚方市で某会社を設立されて社長業をされている
との事です(私が尊敬する先輩技術者の一人です)。
そのくらい、当時のp社ラジオの設計部隊が如何にして使用部品点数を減らすかに(コストダウン)に努力してたかの
一例です。
独逸のセットとかGEのセットについては、一寸レスがオーバーフローしそうなので次の機会にでも。
- 73 名前:飲酒しながら失礼 :02/01/29 01:48
- hage
- 74 名前:ラジオ超初心者 :02/01/29 13:21
- >デムパさん
P社とS社の設計思想(?)の違いが窺い知れて勉強になりました。
NHKの「プロジェクトX」みたいで面白い。
「次の機会」も楽しみにしてますのでよろしくお願いします。
- 75 名前:デムパ基地害 :02/01/30 21:48
- 独逸製のポータブルラジオのセットは、キャビの仕上げも奇麗てましたが内部の基板も部品が機械挿入したかのように
整然と部品が奇麗に並んでいました(未だ自動挿入機が無い時代)。 また基板上へのフラックス上がりや、防湿や
ハウリング防止の為のワックス撒きも無く、見えない所まで丁寧な仕上げだったです。
しかし、感度的にはFMもAM(同じBarAntサイズ)もP社の物方が勝っていました。音質は好みがあるので何とも言えません。
でもLWの音質に関してはドイツ製ラジオに勝てませんでした。理由は彼等のセットはボリュームをMax付近にしての異常発
振を無視してるのです(P社の規格では許されない)。 LWバンドでは復調後のAF周波数がクリップするとその高調波磁界(
OPT,IPTから主として漏れる)がBarAntに回り込んでバリバリ発振するので、AF段でオーディオのHiを延ばせない。
実際、Vol。Maxで歪みまわらせてラジオを聞く人もいないでしょうが思想の問題だからどうしようも無い所です。
そう言えば、当時のTVに未だ水平、垂直同期の調整ボリュームが残っていましたが、これも真空管時代と違ってまずユーザ
ーが頻繁に触る事が無いものでした(同期引き込み範囲が広いのでこれを廻しても左右、上下に画面が少し動くくらい)
しかし、社内規格ではボリュームを左右に廻しきった時には画面が2階建てに」なったり、斜に流れたり必ずしなければ成
らない社内規格でした(ユーザーが廻しても変化が起きないツマミは不良だと思われるで)。
それで、遂に今のTVには無くなってしまった訳です。
アメリカ市場ではGE社の時計付ラジオ(機械リーフ式とか蛍光表示管式の時計付目覚ましに使う)が競争相手でした。
派手好みのアメリカ人向けに木目調のキャビが好まれていましたが、ヨーロッパ人はこれ(木目仕様)をアメリカン
ロココと言って馬鹿にする人も居ました。
GEのセットには勿論感度は勝っていましたし、原価計算をしても部品点数や工数でも絶対に勝っているはずだったのに
市場価格で負ける事が多かったのです。 当時はてっきり中間搾取がP社の場合は多いから仕方が無いのだろう、とぐら
い思っていたのですが、10年ぐらい前に偶然、当時GEでラジオの設計をしていた技術者と会って話す機会があり長年
の謎が解けました。 P社は当時殆どが国内の部品国内の材料の調達でセットを作っていましたが、GE社は既に、部品、
素材の調達基地を世界中に4個所?ほどもち、常に其処の価格の変化の情報を手に入れ、世界情勢に応じて常に一番安い
場所で纏めて調達すると言うグローバル購買を既に展開していたのです。
材料費で敵うはずが無かったのです。
開発技術者は、敵対する相手の技術者の姿は直接見えませんが作品?を通して常に相手と戦っていると言う事です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
25年以上も昔の話ばかりでは退屈するでしょうから、MWでBCLをしている人に一つ質問を出してみましょう。
【MWで無指向性のBarAntを有するラジオは可能か】
MWやLWの放送局の垂直偏波の電波を受ける為にはバーアンテナを水平にする(磁界を拾うから)のは当然です。
しかし8の字特性の為不幸にもヌル方向(軸方向)に放送局がある場合は聞こえませんよね。(メイン方向の感度より40
dB以上落ちる為)。 これではヨットやパワーボートで海上移動する場合とか歩き回る場合にAGCの幅を超えて感度、音量
が大きく変化してしまいます。
よってアンテナとかセットを廻さずに、か水平面特性が無指向性のアンテナとしたい訳ですが、これをBarAntのセットで
実現するにはどうしたら良いでしょう?(自動回転追尾などせずに)
- 76 名前:jl2tbb :02/01/31 21:28
- デムパさん、AGCとCB機についての講義をありがとう
ございました。そこまでCB機の規格が厳しかったとは
知りませんでした。だというのにユーザーと来たら封印を
(ピー)して(ピー)なことを…。
ちなみにRJXの回路は、下記で勉強させていただきました。
涙ぐましい努力をされていたんですね。
ttp://www.bekkoame.ne.jp/~jh6bha/higa9909.html#990908
【無指向性のバーアンテナ】
残念ながら船には乗ったことがありませんが、コアを
輪のように丸くすれば可能なのかな(それじゃトロイダル
コアだよ)。
- 77 名前:1 :02/02/01 00:27
- >>75
>25年以上も昔の話ばかりでは退屈するでしょうから
とんでもない! 興味深いお話ばかりで、退屈しようもありません。
【無指向性のバーアンテナ】
バーアンテナを2本クロスさせるのはどうでしょう?
またはバーアンテナ+ロッドアンテナでは?
- 78 名前:ラジオ超初心者 :02/02/01 01:04
- ん〜〜〜??無指向性??・・・
L型というかブーメラン形のバーアンテナではいかがでしょうか。ダメか・・・
- 79 名前:デムパ基地害 :02/02/01 06:46
- 【無指向性のバーアンテナ】
1本のバーアンテナでは実現できません。 2本を直角に配置して使用する必要があります。しかし、単にコイルを半分
づつni巻いてて直列に繋ぐとか、倍巻いて並列に繋ぐのでは無指向性になりません。 これでは、縦向きと横向きの
8の字の指向性が合成されて斜め向きの8の字の特性になってしまうだけです。
ヒントとなるのがTVの送信Ant.です。 特殊な地域以外TVの電波は水平偏波を使っています。しかも360°のサービス
エリアですね。
もしも、送信Antが水平ダイポールならBarAnt同様水平面が8の字特性ですよね)TVの送信Ant.はどうして水平偏波
で無指向特性を実現してるのでしょう。 最近のUHF帯の送信Ant.は知りませんが、VHF(Lバンド)に於てはスーパー
ターンスタイルAnt.が使われていました。
基本となるターンスタイル(入口の流れをコントロールする為=1人づつしか入れない様に設置してある十字の回転棒
の事)Ant.はλ/2ダイポールAnt.2本を給電点で直角に配置しますが、そのままエレメントをパラレルに接続している
訳では有りません。 片方のDpにはそのまま、もう一方のDpはに90度の位相差を作る回路(λ/4電気長の送線路を良
く使う)を通して2つのAnt.に給電しているのです。
こうすると位相差が90度ずれた送信電圧が機械的に直交するダイポールに加えられ水平面の指向性が円特性のAnt.
が実現できる訳です。(ナーンダ円偏波のAnt.ではないか!と言う事です。)
実際のTV.VHFのLowBandではセンター周波数に対する側帯波の帯域幅の関係で普通のDPでは帯域幅がとれません、
エレメントをコニカルにして広帯域特性を持たせたAntをターンスタイルに組み、水平面でゲインを得る為に多段
コリニアアレーとしたスーパーターンスタイルAnt.が使われてました(放送局の方の技術は専門外)。
BarAntでも同様にすれば良い訳です。2個の直交したBarAnt共振回路回路の出力の一方に90度位相差回路を設けて、
同じレベルで加算してやれば良いのです。
実際には、1ポイント受信なら実現は訳も無い事ですが、MW Bandの様に3倍の周波数帯域をカバーするのは大変です。
局発とAnt共振は3連バリコンがあれば済みますが、広範囲の受信fの変化に対して常に90度の位相差を保たせる回路
の実現が難しい訳です。
メリットが少ないので普通のラジオでは実用されてませんが、実はこの無指向性BarAntを使用してる機器も有るの
です。それは285kHz?〜330kHz?の長波帯の、D,GPS(ディファレンシャルGPS)外付アンテナです。
現在のGPSは精度がかなり高くなってますが、測量用とか海上移動用とかで精度を上げたい時は衛星からのGPS信号
受信に加え、長波帯での補正用のディファレンシャル信号(固定局よりの誤差補正情報)を受けねばなりません。
このDGPS用Ant,(内部には≒1.5GHzのGPS受信用のパッチ?Ant+プリアンプ、とLW補正信号≒300kHz受信用の
BarAnt+プリアンプがは行っている)φ20cmぐらいの厚い円板型とか、18cm角グライのヘ潰れた豆腐型の白い
プラッスチックのアンテナがプレジャーボートに立っているのをマリーナで見たことはありませんか?。
LWを無指向性で受けたい為、この中にはBarAnt4本をロの字型に配置したものが入っています。 勿論ロの中心部
にはナビ用同等のGPSのAntが置いてあります。このBarAnt原理的には直交する2本(L型配置)で良いのですが平
行する2本のコイルを夫々直列にして使っています。 実際の回路ではこのBarAntの出力を直ぐに90度シフト回路
に入れずに、夫々Pri.Ampを通して増幅してから片方の信号を90どずらし(又は夫々±45°ずらし加算し、GpS
のPriAmpの出力と共に出しています。 勿論位相回路の定数は固定ですから、周波数範囲の上限下限fでは完全な
真円特性からは崩れます(それでも2〜3dB程度)。D.GPS本体からは受信しているLWの周波数の情報を貰えま
せんからこのLWのBarAntの同調fをどうして制御するか(285kHz〜330kHzの周波数範囲で)が一番興味ある所で
す(BarAntの共振Qは高い)こんな広帯域は取れない。
実際の回路ではBarAntの出力を広帯域LowNoiseOP Ampで受けているのですが、このAmpにRFAnt回路も含めてのRF
NFB(負帰還)を掛けて、無調整にて上記の広範囲の周波数帯をFlat Gainとしています。
当然ポイント同調の方がNFBが内分感度は良くなるのですが、PriAmpのAnt共振fのトラッキングをとる手段が無い
ので仕方がない所です。
- 80 名前:1 :02/02/02 12:38
- >>79
2本のバーアンテナをどのようにつなぐかが問題だとは思いましたが
位相調整が必要なのですね。簡単にはいかないですね。
ところで、最初の頃とハンドルが微妙に変わっているのですが
同じ方ですよね?
- 81 名前:デムパ基地害 :02/02/05 00:38
- >1
あら本当だ。あちこちに首突っ込んでいたらHNがかわってた。
広範囲の周波数可変範囲でレベル一定で位相差を90を保つのは難しいですね。 無線業界では回路構成に90度位相
シフトは良く出てくる所です。
最もX'talフィルターが入手難(価格故に)の頃はアマチュアでSSBのTXを自作する人はPhaseタイプでチャレンジ
してましたが、オペアンプも無い時代ですから、音声帯域の300Hz〜2kHzの広範囲に亘り90度を保つ回路を作る
のは大変だった事でしょう。(10年ぐらい前にオペアンプと同一R,Cの多重マトリクスで作った時はかなり良い特性の物
が出来た)
ゼネカバ受信機と言わずスペクトラムアナライザでも今やスーパーヘテロダイン方式が常識ですが、私が消防の頃は
戦前の再生式ラジオが未だ残っていました。 アメリカ軍が日本に進駐してきて、再生式ラジオからの余りの不要輻射
の多さに呆れ果て、郵政省に圧力をかけて再生式の製造を禁止とか言う話を聞いた事が有ります。
現在の受信機の主流である、スーパーヘテロダイン方式はアメリカのアームストロング氏の発明による物ですが(彼
はこの発明で大金持ちになった)、超再生方式の受信機やFM変調方式も確か彼の発明?考案です。
彼はラジオの技術に於ける神みたいな存在ですが、スーパーヘテロダイン方式はImage受信と言う最大の欠点が有り
ます(RFの選択度が良ければ問題にはなりませんが)。
これに対し、最近VHF,UHF帯の受信機では絶対にイメージ受信が発生しないダイレクトコンバージョン式の物も出てき
はじめました(これも良いICが出来る様になったからですが)。
ダイレクトコンバージョン式は受信周波数とローカル周波数が一所ですから直接AF領域に落としてAFのフィルターで
選択度をとりますから、SAWフィルやモノフィルやセラフィル等が不用となります。
しかし、ヘテロダインダウンの折り返しを後でキャンセルせねばなりませんので、2系列のIF(オーディオf)が必要
となります。 この2系列の各Mixerの局発の位相は90度シフトしていないといけませんので、ワンポイント受信の場合
にはR/C.C/Rの回路で±45度シフトしたローカルを作れば良かったのです。 超薄型のNTTのカード型のポケベルも
ダイレクトコンバージョン方式でした。 私はダイレクトコンバージョン受信機は微弱電波の受信機(無線リモコン
のFSK受信機約320MHz)で使った事が有ります。 スーパーヘテロダインの設計に比べて難しかった所はローカルf
のAnt.入力への回り込みを如何に押さえるか(同一周波数の為Topに回り込むとMixでの感度抑圧となる)でした。
この為RFでのゲインを10dB強しか稼げませんでしたが、ダブルスーパ方式にほんの少し負けたぐらいの感度は取れ
ました。
最近では100MHz〜1GHzまで対応したダイレクトコンバージョンの受信IC.も出来ています。 この場合如何にして
広範囲の90度位相差局発を得るかと言いますと、局発のVCOのfを受信fの2倍に取りそれを分周して1/2とする事に
より、90度位相差を持った局発信号が得られる訳です。 これならば位相差90度をディジタル的に取れますから広
範囲な受信fの可変に対応できる訳です。 多分900MHz帯のIMSバンドあたりは、今後コストの面でダイレクトコン
バージョン方式に変わって行くのではと思われます。
それと大昔の超再生受信方式は、安物の玄関ベルや東南アジア製のリモコンカーエンジンスターターには今でも
多いですが、最近アメリカ製のガレージオープナー受信機を手にする機会があったので、内部回路を調べてみると
FETのRF1段付でDual Gate Mosによる超再生検波でした(390MHzが受信f)。
興味が有ったのでSSG(標準信号発生器)で感度を計ってみた所15dBμVemf迄受かりましたので、シングルスー
パーヘテロダイン方式には少し敵いませんが、なかなか良い感度の物でした。
しかし超再生方式の欠点である選択度の悪さはどうしようも無く、−6dBのゲインの帯域幅が5MHzぐらいあり
ました。
AMのエアーチェックで一番音質の良い受信方式は何か?と聞かれたら私は強電界受信に於けるゲルマニュウウム
ラジオであるとキッパリ申しあげます。
- 82 名前:ラジオ超初心者 :02/02/05 01:05
- >>79
もし、70年代に無指向性のアンテナが簡単に実現していたら、
クーガーのジャイロアンテナはなかったかもしれませんね。
また質問なのですが、>>54関連
7MHzくらいまでをバーアンテナで受信する場合
ホイップアンテナと比較してどういうメリットデメリットがあるのでしょうか。
- 83 名前:ラジオ超初心者 :02/02/05 10:06
- >>81
>AMのエアーチェックで一番音質の良い受信方式は何か?と聞かれたら私は強電界受信に於けるゲルマニュウウム
>ラジオであるとキッパリ申しあげます。
わお!あのゲルマラジオですか。
いかなる増幅も音質を損なうってことなんですかね。
- 84 名前:目のつけ所が名無しさん :02/02/05 17:57
- 懐かしい!スカイセンサーage
- 85 名前:It's@名無しさん :02/02/23 13:24
- すげー話、いっぱい。
- 86 名前:じい :02/02/23 13:51
- >>83
電波だよ。まともにとるな。(w
ゲルマラジオじゃあ、混信ノイズ一杯拾うだろ。
- 87 名前:1 :02/02/27 00:17
- >>84
クーガじゃゴラァ!
>>86
アンテナコイルのQを高くすればそれなりに・・・と思いますが。
>>デムパさん
書き込みをお待ちしております。読みたい。読みたい。
- 88 名前:r-kono :02/03/01 04:23
- 俺が認めるからクソスレです。終了。
たんぱ放送のラジオなんてクソニーにでも作らせときゃいいんだよ。
- 89 名前:目のつけ所が名無しさん :02/03/01 17:16
- 松下電器の裏事情 part3
http://tmp.2ch.net/test/read.cgi/company/1014296776/
- 90 名前:r-kono :02/03/04 08:28
- やっぱりクソニー信者はタチが悪いな。
裏事情とか言って、煽りばっかりだよ┐(´〜`;)┌
早いとこあんなスレ沈めばいいな。
みんなで下げよう!
- 91 名前:ちくり板コピペ :02/03/16 20:39
- 219 : :02/03/08 10:01 ID:EtYWHiBq
一連のログ見て激しく鬱。MST受けようかと思って2ちゃんで裏事情とか見てたら、
こんなとこで奴を見かけてしまうとは..。
もしr-konoって人が俺の知ってるK野さんって人ならさ、
まだここ見てるんなら、もうやめてくれよマジで。
あのな、人事がここ見てないなんて保証あるのかよ。
MSTってアフォ大学のうちに珍しく推薦枠が来てる冠会社だろうが。
ちっとは後輩のこと考えれヴォケ。この大ヴォケ。死ぬ程ヴォケ。
てゆうかな、r-konoとかわかりやすいHNで書いてんじゃねえよ。
ここは名無しで書くのが基本なんだよ。あんたの自己顕示欲ってやつなんだろうけどさ。
あんたには在学中なかなか世話になったけどさ、もうそろそろあんた卒業だよな。
最近、実家に帰ってて研究室に顔見せないけど
絶対卒業するまでに殴ってやろうと思ってるよ。あんたほんっとにろくでもない奴だよ。
ちなみにK野さんというのは本名K野良一といい、
nokoとかr-konoとか名乗ることもあり、
O山理科大学の大学院生で、俺の先輩で、とっても面倒見がいい良い人で、
全く今すぐにでも殴ってやりたい奴のことです。
ああ、既にMST入社は確定してるみたい。
もしか内定もらっても、絶対に奴と同じ勤務地にはなりたくないもんだ。
- 92 名前:デムパ基地害 :02/03/16 23:09
- このスレまだ残っていたんだ。(涙;;
1ヶ月間ほど東南アジアに仕事で逝っていました。日本語環境のパソコンが無かったので現地から2chを読めなかった。
PLL以前の昔の松下の古いラジオの事ばかり書いていたので養老院に居るリタイアエンジニアと思われるのも癪なので
最近の受信機の方式の傾向でも書いて見ましょうか。
皆さんご存知の如く、デムパの受信方式の歴史には幾つかのエポックがありました。
コヒラ−検波から2極真空管の検波、方鉛鉱の鉱石検波器からゲルマニウムやシリコンのポイントコンタクト検波器、
さらに3極真空管の再生検波を経て、、、現在のSSやFFへと到る訳ですが、この歴史の中でラデヲ屋なら絶対に忘れ
てはならない人の名はアメリカのアームストロングさんです。
彼は、スーパーヘテロダイン受信方式の創始者として有名(この発明で大金持ちになった)ですが、その他FM変調方式
や超再生検波方式(たしか)も発明した人です。
スーパーヘテロダイン方式は彼の発明以来、今でも受信機の標準的な?(RFスペクトラムアナライザでも使っている)
構成かとは思いますが、最近のGHz帯の受信機用のIC.開発ではこの方式に変わってダイレクトコンバージョン方式が
主流となってきている様です。
昔の定義によりますと、スーパーヘテロダイン方式は「受信周波数を一度低いIF周波数に落とし(LWバンドやスペ
アナとかゼネカバでは受信周波数より高いIFに取りますが)安定な高ゲインの増幅と選択度を得る方式で欠点とし
てはイメージ受信やスプリアス受信周波数が発生する」と言うところでしょうか。(イメージキャンセルのスーパ
ーヘテロダイン方式も可能です)
あまりに完成度が高い受信方式?だったので70年以上?にわたって使われてきた方式だったのですが、やっとスー
パーヘテロダイン方式の呪縛・から解きはなされる時代になってきました。ダイレクトコンバージョン方式です
(まさか是も彼の発明では?)
スーパーヘテロダイン方式と異なりダイレクトコンバージョン方式の場合には、受信周波数の搬送波と同じ周波数
の局発をMixに注入します。(再生検波も受信周波数と同じ周波数で発振気味にさせますが是は負性抵抗を作るため)
こうすれば変調によって発生した側波帯はSSBのBFO注入と同じで、いきなり周波数に落ちてしまいます(IF周波数が
DCと考えれば良い)。 AF周波数なら周波数が低いのでオペアンプ回路等でHi Gainを安定に稼ぐ事が出来ますし、
選択度(IFの帯域幅)を決定するのにモノリシックフィルターやセラミックフィルターを使わずとも、オペアンプや
スイッチトキャパシターフィルターでLPFを作ればシャープな(選択度)帯域制限を掛ける事が出来ます。
つまりサイズ大きな固体フィルターやIFTを使用しなくとも簡単なC,Rで構成できるので小型化、IC化するには持っ
てこいの方式な訳です。 またイメージ周波数も発生しない訳です(スプリアス受信fは発生する)。
此処でデムパに詳しい人から早速クレームが付くわけです。「SSBと異なり普通のAMにせよFMにせよPM(位相変調)
にせよ変調波は搬送波を中心周波数として上下の周波数に対称な側帯波があるではないか。MIX回路に搬送波同一
の局発を注入したら−のAF周波数と言うのは無いから下側と上側の側帯波が重なって(片側が折り返されて)AF
信号として出てくるではないか?それを幾らフィルターを掛けてアンプしても元の変調波に戻す事が出来ないだろう。」
最もな意見でその通りです。当たり前にMIXしてAF周波数でAmpしても上下の側帯波成分が被さっているのでNGです。
そっこでどうすれば良いかと言いますと、このMIX以降の回路を二系列作り夫々のMIXに同相で希望受信波を入れて、
局発には90度位相差を持たせたLocal信号(sinωtとcosωtの様な)を夫々に注入するのです。
AFに落ちた折り返し分がかさなった2系列の信号(位相差が90度。I信号とQ信号と言うようですが)をAFのLPFを通して
Ampし是の二つの信号を処理して元の変調波に戻すのです。 戻し方には純粋なディジタル処理による方式(DSPで処理
する)とアナログ的な処理方式(この2系列のAF信号AMP後に更に2系列のMIX回路を設け、局発には変調周波数よりは
高い搬送波(100kHzとか)を注入して変調波を作り片方の信号を90度位相シフトさせMixする事により元の変調波を復
元する方式。
次回に続く。
- 93 名前:デムパ基地害 :02/03/16 23:10
- =前回の続き=
なお此処のところの数式的な証明は私に聞かないで下さい、私は典型的なアセンブル屋でして原理にはあまり興味が
無く(と言うより数学を理解出来る頭脳が無い)出来上がった素子やICを応用するほうが専門なのです。
しかし、フェーズシフトタイプのSSBを作った事がある人はある程度上記の説明から、折り返し成分を除去して元の変調
波復元の原理が理解出来ると思います。 前述のスーパーヘテロダイン方式でイメージf受信をキャンセルする方法も
実はこの90度位相差局発2系列のMIX方式の後に90度シフト混合方式を使いイメージをキャンセルするのですう(こうす
れば900MHzや1.2GHzの受信機でもイメージfがRFの受信帯域内に入って来る様なIF周波数、例えば10.7MHzにする事も
可能な訳です)。 ダイレクトコンバージョン方式の受信機は10年はど前にはカード型のポケットベル受信機から使
われ始めました。(厚みがある固体フィルターやIFTが不要の為小型薄型化には最適)
当時のICは集積度が低く局発回路は外部に設けねばならなかったので、ローカルの90度の位相差は外部のCRで
+45度と−45度回して注入したり、LCで90度シフトして注入したりしてました(もちろん1つの周波数でしか90度位相
差の条件は成立しません=ワンポイントの周波数の受信なら問題ない)。
最近のダイレクトコンバージョンの受信ICは集積度が高く内部に局発VCOやPLLの回路も集積されていますので
局発の90度の位相差を得るのは、局発fを受信周波数の2倍にとり(1GHz受信なら2GHzのVCO)それをディジタル
1/2分周すし夫々のローカル信号とすれば良い訳です(2倍のVCO周波数の立ち上がりと立下りで1/2分周すれば90度
位相差の希望局発周波数が出来ますね)こうすれば受信周波数が大幅に変わってもRCやLCの位相器ではないので常に
90度の位相差が保てます。
欠点としては、VCO周波数が受信周波数の2倍となりますので2.4GHz受信ならVCOfは4.8GHzとなり、PLLのプリスケ
ーラーICの高域fでの分周が厳しくなる点です。
では今後使用が考えられている5.6GHzの場合は如何にしてダイレクトコンバージョンをすればよいのでしょう?
2つ方式が考えられます。
1つは昔の松下の短波ラジオにも使われた高調波MIx方式です。つまりMIxのローカルに注入する局発を受信周波数の1/3で
注入するのです(5.6GHzなら1.87GHz)そしてローカルの3倍高調波=希望受信信号でAFに落とすのです。
此処(f/3)での90度の位相差は3倍すれば270度の位相差=−90度の位相差となりOKです。 しかし高調波MIx方式はS/n
や変換利得において基本波MIxに比べ大幅に悪化しますので感心したものではありません。
最近の文献では以下の様な方式で5.6GHzの受信機を構成してるようです。
ダイレクトコンバ段の周波数を5.6Ghzの1/5に選ぶ、局発は1.12GHz(VCOのfは2.24GHz)なので今の技術で問題ない。
VCOの周波数を2逓倍し4.48Ghzの信号を作る。 5.6GHzの受信信号をMix回路に入れこの4.48GHzの局発とMixしIf周波数
として1.12GHzを得る。 このIF周波数を1.12GHzの90度位相差の信号でダイレクトコンバージョンしてベースバンド信号
(変調波)に戻す。
こうすれば、現在のICの技術レベル(プリスケーラーの周波数の上限?)で5.6GHzの受信機の簡素化が図れるとか?。
つまりスーパーヘテロダインとダイレクトコンバージョンのMix方式な訳です(やはり偉大なアームストロング氏の呪縛
からは当分逃れられないみたいですね。
此処は松下のラジオのスレ?なのにあまり関係ない事を長々と書き込んでしまいました。
次回は松下のラヂヲ1号機に使われた再生検波方式の話でも書きましょう。
- 94 名前:ラジオ初心者 :02/03/17 13:56
- デムパさんお帰りなさい。どこかで野垂れ死にしてるんじゃないかと心配しましたです。
再生検波の話楽しみです。再生検波と再生増幅は違うんでしょうか。
あと中間周波はなぜ455KHZが標準なんでしょうか。500KHZではまずいのでしょうか。
- 95 名前:1 :02/03/17 23:22
- デムパさん、お待ちしていました。
このスレはデムパさんのお陰でもっているようなものです。
たまにはageでカキコしてくださいね!
- 96 名前:目のつけ所が名無しさん :02/03/19 20:18
- 昔は周波数を合わせるのがアナログでしたから大変でした
今はデジタルです。デジタルを一台持ってますが、日本語放送が少なく
最近はほこりかぶってます
- 97 名前:ラジオ初心者 :02/03/19 23:38
- アームストロングの発明
1912年 再生方式
1919年 スーパーヘテロダイン
1923年 超再生方式
1933年 FM変調方式
だそうです。
http://www.yanbaru.ne.jp/~RADIOLA/elechist.html
>>96 私のデジタル機もホコリかぶってます。最近はクーガを使ってます。
- 98 名前:1 :02/03/21 12:08
- 松下のホームページで RF-2400 なる型番を発見。
おっ、と思ったが・・・なんだかなー。
- 99 名前:ラジオ初心者 :02/03/21 19:22
- >>98
私も見ました。ふつうのホームラジオでした。
RF-2400は紛らわしい型番ですね。思わずRF-2800、2600、2200等のBCLラジオ
を想像してしまいました。2000番台は永久欠番にすべきです。
あとR-2200ってのも紛らわしいからやめて欲しい。
- 100 名前:目のつけ所が名無しさん :02/03/23 18:58
- レス数の割りにボリュームのあるスレだ
- 101 名前:デムパ基地害 :02/03/25 23:38
- >>97
アームストロングさんは、スーパーヘテロダイン方式だけでは無く再生方式と超再生方式も発明?していたのですね。
現在流行り?のFH(Freq. Hopping)方式、もしかしたらSS(Supred Spectrum)方式だったかも、の発明者は確か
昔のアメリカの女優さんだったと思います。(名前は失念しましたが昔のアメリカ映画「サムソンとデリラ」のヒロ
インです。旧約聖書のデリラとトム ジョーンズの歌のデライラ=男をダメにする女 が同じと私が知ったのはズー
ト後の事ではあります)
IF周波数は何故455kHzなのかは私も知らないのです。中波のLowエンドf=516kHz?から離れかつ長波のハイエンド
f=350kHz?の中間のf(対数的に?)なのでしょうかね?それなら450kHzでもよいですよね、でも500kHzでは中
波の一番下の受信ポイントで帰還がかかり発振する可能性大です)。 昔のラジオは直接IF周波数への電波の飛び
込みの排除能力が低かったので、商業放送局がある周波数をIF周波数として使うのはご法度でした。
ちなみに松下で英国向けにラジオを設計していた時だけはなぜかIF周波数を470kHzにしていました(何かの周波数
の妨害を受けるからか、IF検波の高調波のビートf(910kHzや1365kHz)の所に放送局があったためか?。
FM系の中間数も10.7MHzと言う中途半端な周波数に選んだのはこの付近に商業放送が無かったからですかね?
FMラジオの場合もIF最終段はしっかり飽和動作に入っていますので、受信周波数帯域内のこの高調波にあたるf
85.6MHz(帯域外)、96.3MHz、107.0MHz(海外FM)の受信にIFから高調波帰還が掛らないかチェックが必要です。
(IF検波段or復調段をRFのトップに近づけた配置としてはいけないのはAM,でもFMでも同じ事)
320MHzとか430MHzとかのダブルスーパー構成の受信機ではIF周波数を10.7MHzに選ぶとイメージ周波数が21.4MHz
外れ、とRFの選択度に対してあまり取れないので良く10.7MHzの倍の21.4MHzを使用します。是はもろハムバンド内
のf?)ですが、アマチュア無線がIFに直接飛び込んで妨害を受けたとのクレームはありません。
900MHzのパーソナル無線の走りの頃は1ST.IF周波数は45MHzが使用されていました。
【松下電器製作所の1号機のラジオ】
門真(京阪電車、西三荘駅)にある松下電器死霊館に多分今でも松下のラジオ1号機が置いてあると思いますが、私
が松下電器ラジオ事業部にいた頃には事業部内にも1号機が展示してあり、幸之助さんが買い取った特許の写しと回
路図も貼ってあった覚えがあります。 幸之助さんが買い取って広く一般の無償公開した特許と言うのは、確か
エリミネーター方式の受信機の特許だたかと思います。
「エリミネ−ター方式とは何ぞや」と思ってよく読むと何の事はありません。AC(商用電源)で動作するラジオの事
でした(真空管ラジオの初期は、A電池=フィラメント用電池、B電池=プレート用高圧電池、C電池=グリッドの
−バイアス用電池を使用した電池式ラジオから始まった)。 松下のラジオ1号機は昭和6年頃(1932年頃?)のはず
ですから既にAC電源式ラジオは出回っていたはずなのですが、何処かのDQNが国内特許(こんな事が特許になるか?)
を押さえていたらしいのを買い取って無償公開したとの事らしいです。
ACオペレート式ならたしかに電池をエリミネートできますね。 回路構成は再生検波用の球1、AFアンプ用の球1
、SPドライブ用の球1、高圧清流用の球1の再生式の並4ラジオの標準回路構成だった気がします。
多分、並4ラジオ又は再生検波ラジオで検索すれば回路図があると思います。
つまみは、チューニング用1、音量調整用1、再生調整用(チックラーと言う)1の構成です。
長くなりましたので、再生検波方式と超再生検波方式の解説は次回に回します。
- 102 名前:ラジオ初心者 :02/03/27 02:11
- デムパさん
いつも勉強になります。
女優さんが発明??・・・映画のことはよく分かりませんが
「サムソンとデリラ」で検索したらヘディ・ラマーという女優さんのようです。
IFの455KHZの件は不思議ですね。デムパさんも知らないというのがますます不思議です。
でも500KHZではまずい理由は理解できましたです。
あと真空管が電池式から始まったという話も意外ですね。
次回の解説も楽しみです。
- 103 名前:デムパ基地害 :02/03/27 15:01
- >102
SSだったかFHだったかの方式を戦後発明(発案)したアメリカの女優さん今度詳しい人に聞いて置きます。
初期の真空管は電源が電池だった訳ですが、今も当時の用語が残っている場合があります。
トランジスタやICの回路での電源+のライン(VccやVddに掛る電圧)にB+と書かれている場合があります
がこれは真空管時代の名残(B電池=プレートやスクリーングリッド用の高圧電池)の+ラインの略です。
電解コンデンサ(ケミコン)のWV=ワーキングボルト=耐圧は 4V,6.3V,10V,16V,25V,35V,50Vと高く
なって行きますが、此処で何故6.3Vだけ中途半端な電圧があるのでしょう?
多分これは真空管時代のヒーター電圧6.3Vの名残かと思います。(鉛電池の起電圧が1セル約2.1Vなので
3個シリーズで6.3Vです。 電池管式ポータブルラジオ用の真空管のフィラメント電圧は1.5Vと3.0Vの物
が多いです。これはルクランシェ型乾電池の起電圧が1セル1.5Vだから)。
初期の真空管のフィラメント電圧は2.5V系の物が多いのですが,多分これは鉛電池2セルから来たのではと
思います。
自動車が発達して当時の車のバッテリーの電圧が6.3V(鉛電池3セル。昭和35年以前頃の乗用車は6Vの
Battが主流、VWの旧甲虫は昭和40年直前まで6Vのバッテリー)だったせいか傍熱型の真空管のヒーター
電圧は殆ど6.3Vと12.6Vになりました。
ではケミコンの耐圧6.3Vが鉛電池3個分の電圧=真空管のヒーター電圧 から来ているとして、「耐圧と
使用電圧が同じでは余裕度が無いから実際に6.3Vの回路には使えないではないか?」との疑問が出て当
然ですが、当時のケミコンの耐圧表示はWV=working VとTV=test V又はSV=surge Vの定格電圧が表示
してありましたので、WVを少々超えた電圧を常時掛けても構わないとの認識がありました。
現在のケミコンの定格電圧もWVなのでしょうけど、メーカー保証の時間85℃で2000時間とかはこの電圧
で定義されていますので、それを超える電圧を掛けるとアレニウスの法則にしたがって(定格10%upの
電圧印加で寿命が半分だったかな?)寿命が短くなりますから絶対に定格電圧以下で使ってください。
特にタンタルコンの場合は定格電圧の半分以下の印加電圧目安で使うべきです。
電気関係でごく普通に使っている用語で、その起源を調べる事は今となっては困難な事があります。
IF=455kHzは知ってらっしゃる方はいるかとは思いますが、以下の略号の起源に関して納得できる
答えを知っている人に遭った事がありません。
@抵抗をR(レジスター)、コンデンサをC(キャパシター)で現しますが、コイル=インダクタを
Lで現すのは何故か(元となった単語は何か)?
A電圧の単位はV(ボルト←ボルタさん)、電力の単位はW(ワット←ワットさん),電流の単位はA
(アンペア←アンペールさん)から来てますね。
では電圧をE(エレクト***)は良いとして、電流(カレント)を何故 Iで現すのでしょう?
*再生検波ラジオの解説は次回に延期です。
- 104 名前:ラジオ初心者 :02/03/27 18:04
- なるほど真空管時代の名残が今もあるのですか。面白いですね。
私も電気屋の端くれ(強電)なのですが、電気の量単位である「I」はIntensity of elec...
の略だったと思います。歴史的に最初に計ったのが「電気の強さ?」だったため慣例として
残ったと聞いたことがあります。
インダクタンスの「L」は・・・私の想像ですが、相互インダクタンス(Mutual)のMに
対して漏れインダクタンス(Leakage)から来ているのではないでしょうか。
- 105 名前:ラジオ初心者 :02/03/27 18:07
- 訂正・・・「I」は量単位ではなく量記号でした。
- 106 名前:ラジオ初心者 :02/03/27 22:07
- 今ちょっと調べてみたのですが、漏れと自己を使い分ける場合、
漏れインダクタンスの場合はLe、自己インダクタンス場合はLo
という量記号を使っているようです。
Lo=「Loop」かな???
- 107 名前:ラジオ初心者 :02/03/27 23:03
- たびたびすみません。電流Iに関するHP見つけました。
> 電流の量記号Iまたはiは、英語の「intensity of electricity」の頭文字を
>用いています。この英語は、「電気の強さ」を意味します。歴史的に、電気の強さに
>関する量を最初に測定したのが電流であったことから、慣用的に使われているのです。
http://www.asahi-net.or.jp/~qq3y-nkdo/ocl/feet/KairoA3/KA_003.html
- 108 名前:デムパ基地害 :02/03/29 22:18
- >>104,105,106,107さん有難う。
電流を何故 I で表すかのナゾが解けました。 コイルをLで表すのはLengthのLと言う人も居るのですがこれも明確
では有りません。
FF(フリップフロップ)にはRS-FF(セットリセット)やT-FF(トグル)やD-FF(ディレイor データ?)がありますが
JK-FFのJとKは何処から来ているのかと聞かれたので、「出力はQで表すだろう,だからあとカード(トランプ)で使う
残りのJackとKingの略なのだ」といい加減な嘘?を答えた記憶があります。
【再生検波ラジオ】
初期のラジオはアンテナ同調回路で誘起した振幅変調波の片側を2極管=Diodeで検波し高周波成分をC-RのLPFで落と
して変調波の包絡線を得てAFとする(後AF Ampするとか)の鉱石(ゲルマニウム)ラジオの同様の方式からスタート
した訳でしょう。しかし2極管の整流特性で検波せずに、グリッドバイアスを適切に設定した3極管のグリッドにRF
信号を入力すれば検波と増幅が同時に出来るからもっと有利である、と3極管を使ったグリッド検波の方に
移行して行ったものと思われます。
しかしRFのAnt同調回路のQを大きくとらねばS/Nは向上しない(AF段で幾らAmpしてもNoisも一緒に大きくなる)訳
ですからAntコイルを大きくしたいけど寸法的な制約がある。低い周波数でのLC同調回路のQは殆どコイルの等価直列
抵抗分r(表皮効果があるのでコイルの直流抵抗分Rより大きくなる)とすると、Q=jωL/rとなります。
このr分を小さくするにはリッツ線や銀メッキ等の手段もありますが、もっと積極的な方法は−r成分(負性抵抗分)
を同調回路にもたせればコイルのr分が負性抵抗の−r分でキャンセルされ.非常にQが大きい同調回路が実現出来る
訳です(同調回路の誘起電圧が高く取れs/n感度が上がる,選択度が上がる)。 負性抵抗素子で有名な素子はSONY
の江崎博士のノーベル賞物トンネルダイオードも有りますが、一番手っ取り早いのはPositive Feed バックを掛
けて同調回路を含む増幅回路を発振寸前の状態に持ち込む手段です。
実際の回路ではAntの並列同調回路(放送局の選択)のHot End側から数メガΩと200pFパラを通してグリッドに入
れます。 同調回路のCold EndはGnd Levelで真空管のフィラメントもGnd レベルですから一見真空管は0バイ
アス状態でプレート電流ジャジャ流れ(ディプレッション型FETのIdss状態)になりそうな物ですが、0バイアス
でも無信号状態でも真空管のフィラメントから出る熱電子がグリッドの高い抵抗を通して流れ適当な負のグリッド
バイアスがかかる事になります。また強入力信号がグリッドに入ってグリッド電流が流れれば同じく数メガΩの抵
抗で電圧が発生し自動的にグリッドバイアスが深く掛るわけです。
しかし是だけだと単なる3極管のグリッド検波ですので、プレートから増幅されて出る信号をAntのメイン同調コイ
ルとば別に巻いてある帰還用巻線に小容量の可変コンデンサ(豆コン)を通して戻します。
是とは別にプレート側から高周波成分を落とした包絡線(エンベロープ)を取り出せば是がAF信号となります。
この豆コンの容量を変える事により正帰還の量が可変できますから、手動で発振を起こす一歩手前の一番感度と選択
度が良くなるポイントにあわせます(このツマミをチックラーと言います)。
当然チックラーの最適位置は同調周波数や気温や電圧変動や信号強度により変わりますから手動で合わさねばなりま
せん。
AFになった信号をAF増幅してSPを鳴らす訳ですが1段のみのAF Ampなら高圧?整流管を含めて全部で3球の構成、
AF段が2個ならば4球構成になりますので日本では前者を並3ラジオ、後者を並4ラジオと言っていました。
今でも秋葉原にSEL(菅野電機)製の並4用電源トランスが売っているかもしれません。
というわけで簡単な構成で高感度?かつ高選択度(従来の方式に比べて)のラジオの受信方式が出来た訳ですが
如何せん、内部に発振回路を持って発振寸前(実際は弱く発振している)の状態で使っていますから、Ant線から
不要輻射を撒きまわるラジオとなるわけです。
更に感度を上げ不要輻射を低減する為には高周波増幅段を付ければ良い訳ですが、2連バリコンが必要となりコスト
アップとなります。
この方式のラジオは戦後の使いつづけられましたが、WWU後の進駐軍が日本にやってきてあまりの再生式ラジオか
らの妨害電波?の酷さに困り果て、GHQは日本のラジオメーカーに再生式ラジオの製造を禁止した(全てスーパー
ヘテロダイン方式にせよ)との事でした。
でも昭和30年代の中学の職業家庭科の実習には並3ラジオの製作が載っていた記憶があるのですが???
- 109 名前:ラジオ初心者 :02/03/30 19:33
- >デムパさん
へえ〜並3ですか・・・真空管ラジオ作ってみたいです。
私は中学の技術家庭で6石スーパーのキットを作らされました。
クーガー7のパクリみたいなデザインでした。
再生検波で選択度が上がる理由はQが高くなるからだったんですね。
むかし(75,6年頃)のラジオ雑誌でトラ検の再生式ラジオ(0-T-1?)の
製作記事を見たことあります。コイルが面倒そうだったので実際には
作らなかったんですけど、こんなので選択度上がるのかなと思った記憶があります。
あんとき作っておけばよかったかな。
ところでオートダインというのは再生式の一種なのでしょうか。
「オート」というからにはなにか工夫がされているのでしょうか。
- 110 名前:デムパ基地害 :02/03/30 23:29
- オートダインは再生検波の方式を指す用語と理解しております。
昔0V2とか1V2とか言う場合にはVが再生検波段でその前の数字がRF Ampの段数
Vの後がAF段の段数、整流用真空管が1本ありますから 並4ラジオは0V2になりますね。
0V0なら再生検波したあとイヤホンで聞くラジオとなります。
アームストロングさんの発明による超再生検波方式は再生検波の再生バリコン(チックラ
ー)操作(発振寸前にあわせ感度最大にする)をせずに再生検波のメリットを出す方式です。
つまり、この発振寸前の条件前後の所を課長周波数以上の周波数で振らせてやれば、必ずこ
の最良点を通るので手動による調整をしなくて済むと言う考え方でしょうか?。
このため再生検波の回路に別の低周波発信器(可聴周波数以上の 数10kHz以上)を持た
せます(クエンチング発振器と言います)。 これは外部の回路でも良いのですが普通は再生
検波回路と共用した発振回路(RFとAFを同時に発振)とする自励式の場合が多いです。
この回路のプレート電圧を変えて感度最大点を求めればチックラーの時の様に電圧変動や温度
変動や同調周波数の変化による手動調整をしなくて安定に高感度が得られます(電圧VRは一度
設定すれば殆どかえなくとも良い)。
しかし超再生検波には致命的な欠点があります。 それはクエンチング周波数で変調が掛った
再生発振をしていますから、センター周波数のみでな上下に並んだクエンチング周波数の高調
波の高調波のスペクトラムの所でも受信条件が成立しますので選択度が取れない点です。
400MHzの超再生受信機を作ると発振のスペクトラムが5MHz以上に渡って広がり、この
間の周波数なら感度の差こそあれ何処でも受信できます。 広帯域受信特性50MHzのハム
バンドなら1MHz程度に渡り受信できます。
基本的にAMの検波用です。 超再生受信機でFMも一応復調出来ますが、それは受信セン
ターfをすら事によるスロープ検波ですのでf-V変換利得が小さくナローバンド(偏移が少
のFM)では復調出力があまり取れないので感心出来たものでは有りません。
再生式受信機は無くなってしまいましたが、超再生式受信機は今でも(おもちゃのラジコン、
ガレージオープナー、リモコンカーゲート等)に今でも生き残っています。
最大の欠点はアンテナからの不要輻射が多く同一受信機を近接して使えない点にありますが、
RF段を設けて感度Upと不要輻射を押さえた受信機(アメリカ製ガレージオープナー)では
320MHzで15dBμVemfの感度を有していましたので,下手な設計のシングルスーパーヘテロ
ダイン方式の受信感度にかなり近い線言ってました(但し4MHzに渡って受信するので選択
度はお話にならない)。
松下のBCLラジオスレからだいぶズレた話になったようですね。 すみません。
次回はジャンク箱の中から修理依頼されほったらかしになっていた、大韓航空機爆破事件の
お姫様?=金 賢姫 が爆破の信管として使用したRF-82 FM/AMのLCD時計付きポータブル
ラジオが見つかりましたので,バラスついでに内部回路の解説でもしましょうかね。
- 111 名前:1 :02/03/31 02:47
- >デムパさん
いつもありがとうございます。本当に勉強になります。
雑誌に載っていたTRの超再生受信機を製作して失敗したことを思い出しました。
内容がズレても構いません。次回も楽しみにしています。
>技術家庭で6石スーパーなんてうらやましい。
私は3石ストレートでした。パターン図を作って基板から製作でしたけど。
- 112 名前:ラジオ初心者 :02/04/01 18:46
- >デムパさん
>しかし超再生検波には致命的な欠点があります。・・(略)・・選択度が取れない点です。
それで短波ラジオでは超再生方式は使われないんですね。なるほど。
>>111
パターン図から作る方が技術の授業としては気が利いてますね。
こっちは半田付け(調整もやったかな?)だけだったので
達成感は今ひとつでした。「技術」というより「工作?」ってかんじでした。
- 113 名前:1 :02/04/03 01:34
- >ラジオ初心者さん
6石スーパーなら調整は必要ですね。ラジオの調整なんてマニアックですよね。
そのへんは「技術」ではないでしょうか。
究極は基板から起こす6(8)石スーパーですかね。
- 114 名前:1 :02/04/20 15:06
- >デムパさん
RF-82のお話をお待ちしております。
- 115 名前:目のつけ所が名無しさん :02/04/20 19:07
- >>101
>松下電器死霊館
ワラタ
- 116 名前:ラジオ初心者 :02/04/23 21:56
- デムパさんが他のスレでカキコしてる。こっちにも来て欲しい。
- 117 名前:デムパ基地害 :02/04/24 19:01
- 先週末に2週間弱の東南アジア出張から帰って来ました。
まだ現役?でデムパ関連機器の技術屋をしているのですが、最近のGhz帯のモデルはチップサイズ
が1005サイズになり,最早私の目では半田付けでの検討は不可能となりました。
今は口ばかりで指示をするダケの偽術屋です。
大韓航空機爆破の信管に使用されたRF-82に話の前に、当時(1980以前ごろ)Panasonicのラジ
オ(ステレオやカセット付きを除くRで始まる品種)の開発が何処で行われていたかと言いますと、
メインは京阪電車西三荘駅近くの松下死霊館の後ろのラジオ事業部(現在はAVC=アダルトヴィ
デオでは無いの建物)、あとは子会社の九州松下電器内の2箇所(福岡市と熊本の岱明町)それ
と、関連会社の摂津?のムネカタです。 あとFMラジオのホイップアンテナに挿んで取り付けて
TV Chの放送をFM周波数に落として聞くダウンコンバータアダプタはホシデンが開発した物を
松下ブランドで出していたはずです(勿論Panasonicの設計基準準拠で設計製造)。
ラジオ事業部開発モデルではなく、別会社での有名モデル?としてはムネカタ設計モデルでは
1970発売のMW1Bandのボール型ラジオ(φ120mmぐらい)R-70です。内部なゲルマの6石300
万台製造した(勿論全世界向けの生産総数です)。
之はIPT,OPTでの出力だったかな2SB172のP-P。
九州松下設計で有名になったラジオは1972発売のドーナツ?型ラジオ、R-72パナペットクル
ン=ドーナツ型(ブレスレット)に成ったッリ頭をもたげた蛇型になったりする。これは内部は
コンプリ出力(2SC945&2SC733)の6石シリコントランジスタ構成。これも生産台数300万台です。
どちらのモデルもφ57mmSP前方のキャビがデザイン上凸面でコーン紙前方空気室容積が大となり
独特の音(あまり音響特性として感心できない)でしたが、当時1モデルで300万台の生産は大
ヒットです。{麻丘めぐみ(古いなー)がまだモデルの頃之を腕につけた宣伝写真があった}
何れにせよ大卒の初任給が4万〜5万円の頃にMW1バンドラジオが定価¥3300〜¥3800で値付け
が出来ていた古き良き時代の話です。
RF-82は国内向けは-Nがつきますが-Mのアメリカ向けを始め多くの仕向け値があったようです。
このモデルは九州松下電器の福岡が設計製造になっているようです。 チップサイズは黎明期
の3216サイズが使われています。 グレーのキャビの上に銀色の塗装が施してあります(表面
塗装が剥げても目立たないように)。 RF-888?ほえろクガーの黒色キャビはベースが赤の上
に黒色塗装ではなかったかな?(赤の上に黒をかけるのは、留袖や紋付の黒の着物の染め方で
すね)←一寸記憶が怪しいですが。
*いつも途中で脱線するので、一寸長くなりました。RF-82の内部詳細は次回に。
- 118 名前:ラジオ初心者 :02/04/25 21:59
- デムパさん
どうもお久しぶりです。あちこち忙しそうですね。
パナペットはなつかしいラジオです。ヤフオクでたまに見かけます。
初代クーガ黒の塗装も面白い話ですね。ということは赤クーガは塗装ではない
と言うことでしょうか??
- 119 名前:mash :02/04/25 22:39
- IPT、OPT懐かしいですねー。トランスで音色が違ったよねー。
3216チップはベンチタイプのみですね。1608チップからリフロー対応でした。
RF-888はSPネットが超音波溶着でした。ボディの赤は塗装ではなく
成型物で上部の銀塗装が禿げやすいものでした。
すみません。突然現れまして・・・
私も1970年の聡明期から東門真、仙台まで追っかけたひとりです。
デムバさんとは多分顔見知りでしょうか?
ハムいちさん、苦煮さんと一緒でした。
- 120 名前:デムパ基地害 :02/04/26 00:57
- >>119さん
は多分数年間は同じ職場にいらっしゃった方だろうと思います。 何せ松下ラジオ事業部を離れて25年近く
なりますので,当時の記憶がかなり飛んでおります。間違いがありましたら修正のほどよろしくお願いいた
します。 確かハム一さんはBCLラジオ関連の設計、苦煮さんは工技でしたかね?
私は設計部門のあちらこちらに顔を出していました。10年以上前に松下を離れて今は零細企業の役員をして
いますが,なにせ小さな会社ですので海外の顧客との打ち合わせや技術指導には私が逝かねばなりません。
>>119
RF-82は液晶時計付きの薄型ラジオFM-AM2Bandモデルです。CRは3216サイズチップのフローディップ。
チューニングは当時はまだポリバリコンですから液晶画面には時計やアラーム時刻の表示しか出ません。
この時計部は独立した基板となっていて単4電池1本で動作しています。ラジオ部はSi-Tr構成の完全に独立
した基板で単3電池が3本が使われて、アラーム設定になるとアラーム音またはラジオが鳴り出します。
金賢姫のいた北の工作部隊はこのラジオからスピーカーとラジオ基板のみを抜き取り,アラーム設定時刻に
なるとONする4.5Vのラジオ用電源の出力にヒーターうを繋ぎ内部の小型爆薬を起動させ、横に置いてあっ
た酒のビンにでも入れた感度の低いメインの爆薬を爆破させたと思われます。
幾ら当時世界でパナソニックラジオの品質が良いと評価されていても、このような使い方をされたのでは設
計者や生産に携わったもの達はたまったものではありません。
R-72のパナペットクルンは確か¥3.300_で売り出したのですがオイルショックにすぐ見舞われて、定価¥
3.800_に上がった記憶があります。 このラジオの基板は紙フェノールの上に抵抗を焼き付け銀のスルー
ホールと銀ペイント配線を使用したプリント抵抗基板だったかと思います。
10年前ドイツハンブルグの工芸博物館の現代デザインのコーナーに1974年と書いて展示してあったので、
1972年の間違いであると指摘してきましたが、その後どうなったことやら。
なおポリバリコンはバリコンの羽の間の誘電帯の多数のポリエチレンのフィルムを挿み小型で大容量を稼げ
る様にしたミツミの発明?による物ですが、当時主にミツミや東光が作っていました。 羽根がポリエチの
フィルムを擦るので静電気が発生しNoiseの元になる事がしばしばでした。又初期のミツミの物は引出し電
極の金属部には何故かカドミニュウムメッキが施されていましたが1970年初頭にはこのメッキは廃止となり
ました。 1978年頃ミツミが羽根に直接ポリエチを蒸着し羽根の間にフィルムを挿まなくても良い技術を
開発し、以後更なるポリバリコンの小型化が進みました(ペッパーラジオ等にも使用)。
なおクガーシリーズに使用されていたアルプス製の大型5連?のバリコンは一見エアーバリコンに見えますが
これもポリバリコンです。
クガーの赤キャビは確かプラスチックの色そのままだったかと思います。 ラジオのキャビネット材料(ポ
リスチロール又はABS)で黒仕上げはウエルドライン(湯の流れの接合線)が目立つので結構仕上げが難し
いのです(意匠デザインにもよりますが)。どうにもこれが隠せない時には黒色やクリアー塗装を上から
施したりして誤魔化す(コストアップですが)場合が多いのです。
次は今では殆ど省みられない?電波を出す方の機器、トランジスターによるAM変調(27MHzハンディCBトラ
ンシバー)の設計上の注意点でもレポートしましょうかね。 自作のMW放送局?を作ってみられる時に少し
は役に立つかもしれません。
- 121 名前:目のつけ所が名無しさん :02/04/26 03:47
- dsv
- 122 名前:ラジオ初心者 :02/04/27 13:42
- >>119>>120
なるほろ。赤クーガは成型でしたか。
黒仕上げが難しいとは意外でした。
- 123 名前:何故このスレは長文が多い :02/05/02 01:27
-
- 124 名前:6です :02/05/02 23:40
- ども、おひさ。なんかスゲーことになってますなあ。(藁
去年の同時多発テロの時は、海外ではBCLラジオが売れたそうですね。
HF帯の航空無線もえれーことになってましたが・・・。やっぱりBCLラジオは持ってたほうが(・∀・)イイ!!
ところで、オレのクーガー7は分解してみると、筐体裏のタッピングスクリューの入る部分が
一箇所割れていました。かなり前から割れていたようす。取れた破片がケース内にあったので、
エポキシ接着剤で止めました。
上のレス読むと、ABSだったようですね。ABS用の接着剤の方がよかったか・・・。
とりあえずなおったので、これからも大切に使います。
- 125 名前:デムパ基地害 :02/05/03 02:29
- >>124さん
当時のPanaのラジオのキャビネットはPS=ポリスチロールかABSですが,光沢や強度の面ではABSの方が
良いのですが、コストの面からPSを使う事が多かった様です。
後にキャビ裏面に材質表示を入れる様になったのですが(PSとかABSとかPP=ポリプロとか)クーガ−
の頃はまだ入っていないかと思います。
124さんはボス割れですが、頻繁にキャビ蓋を開閉する時に良くある不良として穴馬鹿(♀側=キャビ
の成型部が飛んで螺子が締まらない)にしてしまう事がありますね。 これの対処方をお教えします。
1、8mmや10mmクラスの長さのビスなら少し長め(2mmぐらい)のビスに変える。
普通下穴はその程度長く出来ていますかあr問題は無いのですが、ボスの長さが短い場合はキャビ
表面に笑窪が飛び出す場合があるので注意が必要(6mmや8mmビスの場合)です。
上記の手法は誰でも行う手段ですね。
2.ボスの補強リブやキャビネット内部の目に見えない個所(同一材質)のキャビをニッパーで少し切
り取ります。 これをニッパーで0.5mm以下の小片に切り刻みます。 これを馬鹿穴になったボス
の穴に棒でしっかり押し込みます(一番上まで押し込まないように)。
次に、同じピッチのタップ螺子(物凄く長くなければ使われていたねじで可)をピンセットか細口ラ
ジペンで螺子の首のところを挟みしっかり埋め物をしたボスの穴に当てます。 そのビスの頭の上か
20Wクラスの半田鏝の加熱した先端を当てでビスを通してボスの内部を加熱します(この時半田鏝で
ビスを押し付ける力を加えます)。 ボス内部の切り屑が解けた(螺子が加熱されて少し下がります)
頃を見計らって、ピンセットを外し+ドライバーでゆっくり螺子込みます。 あまり螺子込めなかった
ら半田鏝で再度ビスの頭を加熱し,又ドライバーでねじ込みます。 適当な長さ迄ねじ込めたらそのま
ま放置して冷えるまで待って、ドライバーで緩めてタッブをたてるのに使ったビスを取り除き蓋をして
正規のビスで締めます。 加熱しすぎるとボスが変形しますので注意が必要ですが、1回やれば勘所は
直ぐに掴めます。
*1の手段も2の手段もボスに本来の強度は有りませんので滅茶苦茶強く締めてはいけません。
124さんの様にボスが割れた場合には、本当はアロンαなどよりもPS,又はABSを溶かしてくっつける方が
良いのですが,化学屋さんに友達がいないと入試し辛いかのしれませんね。 昔はメチルエチルケトンとか
ジクロルメタン(メチレンクロライド)をほんの少量接着面に流し込んで溶着してました。(流しすぎると
周辺まで侵してしまいます)。 キャビネットのボスには金型の抜き勾配が数度かかっていますが、ホイ
ップアンテナをバラシたパイプで内径の合うサイズの物があったら5mmぐらいの長さに金きり糸鋸で切って
圧入するとか、φ0.5の鈴メッキ線でボスを縛って外れないように上から熱収縮チューブを被せて加熱して
おくのが良いでしょう。
パナソニックのラジオに使われていたφ3のプラスチック用タップ螺子は,一般に売られている物に比べ
ピッチが荒い場合が多いので,螺子を紛失した場合に市販のビスで代用すると穴馬鹿になり易いので注意
が必要です。(電動自動ビス締め機を使うので、ピッチが細かいと回転時間が長く発熱し溶けて穴馬鹿
となるのを防ぐ為とか聞いた事があります。)
- 126 名前:38歳 :02/05/03 20:02
- >>125
すばらしい!!!!
クーガやスカイセンサー時代の小学生が↑のような年齢になってしまいました。
最近久しぶりのBCLラジオがソニーから発売され、テロ以降海外ニュースのソース
が欲しいこともあってBCL関係のHPやスレッドをチェックしつづけていましたが
このスレは最高にお気に入りでした。ただ、電子回路に関しては何度もかじっては
挫折を繰り返してきた身であり。いまだに「共振周波数がどうした」あたりで入門書を
置いてしまいます。んなわけでずーっとROMってましたが、こういう知識を教えてくださる
とは思っていませんでした。今後とも期待しております
- 127 名前:中村久仁夫 :02/05/03 20:18
- やだね
- 128 名前:目のつけ所が名無しさん :02/05/03 20:27
- 懐かしい。
クーガーにスカイセンサー。
オレはスカイセンサーが欲しかったが、買ってもらえず
家にあったラジカセで雑音の中から遠くの放送を聞いていた。
- 129 名前:6です :02/05/03 22:22
- デムパ基地害様ありがとうございました。オレがカキコしてから速攻でこれだけのレスを
入力してくれるなんて、ほんとうに感謝です。
ネジの穴がバカになる現象はまだ出ていませんが、他の機器にも応用できそうなんで、
そのやり方を使わせてもらいます。
で、分解した理由なんですが、ボリュームにガリが出てきたので、交換できないものかと、
思ったからです。
しかし、端子が基板にガッチリハンダ付けしてあったので、あきらめました。
接点復活剤でも使ってみようと思います。
- 130 名前:200203 :02/05/08 01:23
- 131 名前:優良スレにつき :02/05/11 20:39
- あげ
- 132 名前:デムパ基地害 :02/05/12 01:13
- AM受信機の話からは一寸それますが、トランジスタ式のAM送信機設計の話など。
その前に、A3A変調のおさらいで申し訳ありません。
A3Aの振幅の電波は、無変調時の出力をもってRFの出力としているの周知の通りです。
ここで正弦波1kHzで変調を掛けたとします、タイムドメイン(横軸を時間軸)で,縦軸をを電圧に取れば無
変調時のセンター電圧=0Vを中心上下対称の1kHzの正弦波(変調波)のエンベロープで波打ちます。
無変調時のキャリアのレベルに対して、1kHzの変調波に応じて最も出力が低下した時の深さをもって−側
の変調度、一番出力が上がった時のレベルをもって+側の変調度として表されます。
一般的には(綺麗な変調=歪みが少ない)この+と−側の変調度は同じですので、態々+側と−側を区別
せずにその平均値で30%の変調度とか言う表し方をします。
A3Aの電波で100%変調となる場合には、エンベロープの−側でキャリアが0となり、+側で無変調時の2
倍のレベル(振幅)になる訳です。
では100%を超える変調入力を入れるとどうなるでしょう?変調方式にもよりますが+側には送信機の出力
が延びるのであれば100%以上の変調度も可能な訳です。然し−側は100%時点でキャリアが0ですので、−
の出力は不可能ですからクリップされてしまいます。(DSRC=抑圧搬送波方式ならクリップされずに,反対
側に折り返し?の出力が出ますがこれはSSB同様特殊な変調方式)
つまり一般的にはA3A変調の場合、−側は100%迄ですから側は100%迄という事になります。
昔は−側を100%迄、+側を200%まで掛けるスーパー変調などという方式もありましたが、当然本来上下
対称(正弦波)であるべきエンベロープが外側にだけ引き伸ばされる形となりますから、復調すれば偶数
次の高調波を多く含む歪んだ波形となってしまいます。 しかし音声通信に限って言えば,偶数次の歪み
が少々あって歪んだとしても、平均変調度が高いほうがサービスエリアが広がりますので有利なので使わ
れた(商用放送は知りません)事があるそうです。 また脱線してしまった。
被変調波っを上記の様にオシロスコープ(タイムドメイン)では無く、今度はスペクトラムアナライザー
で周波数ドメインで縦軸をレベルとして観測してみるとどうなるでしょう。
無変調の場合は、キャリア周波数(正弦波)のみですから、当然の事として周波数軸上には1本のスペク
トラムしか存在しない訳です(キャリアに2nd,3rd,等高調波が無く、かつC/Nが良いキャリアの場合) 、
ここで変調度を上げて行くとどうなるでしょう?
*すみません一寸急用が出来ましたので次回につづけます。こんな事では実際のTR式AM変調送信機の話に
何時辿り着くことやら。
- 133 名前:1 :02/05/13 00:04
- >>124
おお、6さんですか。お久しぶりです。というか私も久し振りなのですが。
クーガ7、直ってよかったですね。大事にしてやってください。
ガリのでたボリュームですが、仮に外せても代品があるかどうかも心配ですね。
>>デムパさん
いつも楽しみにしています。私はデムパさんの部下になりたいくらいです。
変調度を上げて行くとどうなるか
変調度100%までは、キャリアと変調波のみが存在し、変調波のレベルが上がっていきます。
もちろん、変調波も純粋な正弦波と仮定します。
100%を超えると変調波の2倍、3倍、・・・の高調波がスペクトラムに現れてきます。
という回答で合ってますでしょうか?
- 134 名前:デムパ基地害 :02/05/14 01:04
- >>133
当時のパナソニックのラジオは軸受けφ8でプラスチックのDカット軸かアルミ18山のセレーション(すり割軸)
軸を使用している場合が多かったです(松下電子部品又はアルプス製)。
普通街で売っているセレーションタイプの物は22山?が多い様ですからなかなか合うのが見つからないでしょうね。
分解してスライダー部を少しシフトさせると言う高等テクニックもありますが(ケースの爪を起こせば直ぐ内部が
見れます)、しかしNGにする場合が多いのでお勧めできません。
復活剤を吹き込めば半年ぐらいは持つでしょうか? AF信号部のボリュームにDCを流すとすぐガリオームになるの
で、安物のラジオでもボリュームへの信号接続はDC,をcutする様な設計基準になっていたのを思い出しました。
先ずキャリア成分に関して言えば、通常のタンク回路(LCの並列共振)を使用している場合には、B級C級で流通
角(正弦波1周期中のコレクターに電流が流れている時間)が180度(B級)とかそれ以下(C級)でも、タンク
回路のフライホイール効果によって連続した正弦波が得られます。(あまりにも同調回路のQが低い場合には1周
期の中でさえ正弦波が減衰して行く様がみられますが)
一般にはトランジスタ送信機の場合、タンク回路の負荷Qが真空管の時の様に高くは取れませんので、流通角が狭い
C級の場合にはキャリアの2倍、3倍の高調波がかなり発生します。(LPFでこれを落とすのは周波数が離れているから
容易です)。
しかし、一番簡単な終段コレクタ変調の場合、可変長で変調信号の−側でコレクタの電圧が0となってしまう時間
が長ければ、電信A1同様の/OFFと同様のの事態が発生してしまいますから1kHzの正弦波で掛けたつもりの変調が
の下側がシャープにクリップされたエンベロープとなりますので、1kHzの理想的な変調波ならAFにおけるスペク
トラムが1本だけ立っていたのが、上下非対称のクリップ波形ですから奇数次も偶数次も多く高調波を含んだ波形
で変調を掛けたのと等価となってしまいます。
綺麗な1kHz(高調波を一切含まない)エンベロープを持つ100%変調を受けた、無変調時の出力が1Wの被変
調波のスペクトラムの場合は、センター周波数(搬送波)に無変調時と同じく+30dBm=1Wのスペクトラム、
センターfより上下1kHz離れた周波数に夫々+24dBm=250mWの側波のスペクトラムが2本(合計3本)のスペクト
ラムが観測される訳です(100%mod時の合成電力は1.5Wとなる訳です)。
オシロで観測した変調のピークで電圧2倍、ディップで0の電圧を単に変調波形の一周期分積分して
平均しても、無変調時の電圧と変わりませんが、波形を二乗して(電力換算)一周期の積分し平均す
電力を計算すれば、100%Mod時の電力は無変調時の1.5倍となりますねースペアナと同じ。
100%変調時は無変調時の1.5倍の平均電力となるのはA3Aでは重要な所です。
しかし−側の過変調の場合は、センターキャリア(搬送波)はクリップされた分減るでしょう。(+側が100%
止まりなら)。又側波はエンベロープ成分(クリップされたAFの高調波のスペクトラム)が搬送波を対象軸として
上下の周波数に広がる事となります。(占有帯域が広がる)
それではA1の電信の場合にはエンベロープが100%を超えた過変調と等価であるから、物凄く側波(占有帯域)が
広がる事となるのでしょうか?
あと、終段コレクター変調の場合、コレクター電圧を変調のピークで無変調時の2倍まで持ち上げる事になるので
すが、皆さん方もご存知の如くトランジスタや通常のFETはコレクタ(又はドレイン)電圧を2倍にしても、電流
は2倍にはなりませんよね(定電流特性を有す⇒ベース電流又はゲート電圧で決まるほぼ一定値を保つ)。
これでは変調のピーク電圧2倍で電流2倍のピーク4倍の出力にはなりません。 さあどうする?
- 135 名前:ラジオ初心者 :02/05/14 22:57
- ん〜、どうしよう。やっぱり前段にも変調かける・・・ですか?
- 136 名前:6です :02/05/18 19:46
- デムパ基地外さんありがとうございます。
ボリュームの軸はDカットで、セレーションではありませんでした。でも、軸が長くて普通のものとは
違うようです。そんなわけでこのまま使います。
それから、中古ショップで、ジャンク扱いのラジオ「ナショナルパナソニックR-204」を入手しました。
BCL専用機ではなく、MW+SWのポータブルラジオです。30年くらい前の物のようです。
前面に「NSB CRYSTAL」と書かれたイヤホンジャックのような穴がありますが、何でしょうか?
なお、本当のイヤホンジャックは側面にあります。
かなり汚れているので、これからバラして掃除します。スレの主旨から離れたカキコで申しわけないッス。
- 137 名前:目のつけ所が名無しさん :02/05/18 21:22
- このスレ凄い長文のかきこばっかだな
俺はユピテルのMVT-7100持ってたけど壊れちゃった
ワイドバンドレシーバーてのは中波、短波帯はおまけみたいな
物であんまり使えないと思う
ちゃんとしたアンテナを使えば多少は良くなると思うが
最近の物はどうなのかな?
- 138 名前:>136 :02/05/18 23:00
- そこにオプションの「NSB CRYSTAL」を刺すとワンタッチでラジオ短波が
聞こえるという仕組みです。
- 139 名前:ラジオ初心者 :02/05/20 01:21
- そういえばNSBクリスタルありましたね。あれはどういう仕掛けになってるんだろ。
ところで他のクリスタルは無かったのかな。
北京放送クリスタルとかモスクワ放送クリスタルとか。
- 140 名前:6です :02/05/20 19:46
- そうですか、この穴にクリスタルを差し込むと、希望の局に同調するのですね。
このラジオ、SWのスケールは一つだけで4〜12MHzをカバーします。
よって、クリスタルで一発選局できれば楽ですね。どんな局があったのかな〜?
しかし、こんなラフな構造で、精度とか大丈夫だったのか?
- 141 名前:200203 :02/05/21 01:09
- >139
あったよ。クリスタだけラジオ。
クリスタ差し替えて選局するの。
- 142 名前:ラジオ初心者 :02/05/21 01:14
- >>141
マジですか?
カード差し替えっていうのは見たことあるけど、
クリスタル差し替えは聞いたこと無いです。いつ頃でしょうか。
どっかに画像ないかな。見てみたい。
- 143 名前:200203 :02/05/21 01:19
- ラジヲたんぱに問い合わせるとなんかわかるかな?
なんしろ、25から30年位前のことだから。
詳しいこと忘れちゃった。
あ、確か、クリスタは、自分のほしいのを作ってもらえたような記憶があり。
- 144 名前:ラジオ初心者 :02/05/21 01:27
- へぇ〜、ちょうどBCLブームの頃ですね。
オーダーメイドのクリスタですか。なかなかマニアックな感じですね。
画像探してみよっと。
- 145 名前:200203 :02/05/21 01:36
- >144
まだ、ICF−5900が出る前で、小学生にはコリンズや八重洲の周波数直読機
など夢のまた夢の時代、これさえあれば、いろんな局が聞けるべ。
と、コストを無視したことを考えてた。
クリスタいくつ作ってもらわにゃいかんのかって。
- 146 名前:ラジオ初心者 :02/05/21 02:09
- >>145
なるほどなるほど。
NSBクリスタはたしか2千円くらいだったかな?オーダー物だと数千円は
したでしょうね。20個そろえると直読機が買える値段になっちゃうかも。
残念ながら画像が見つからないです。
- 147 名前:デムパ基地外 :02/05/21 06:08
- >>6
R-204 NSBクリスター受信機に関して。
えらく昔のセットを入手されましたね。このセットは大阪松下ラジオ事業部の企画で実際に設計を行った会社は
九州松下電器の福岡の技術部門だった記憶があります。 S46年頃の設計です。
蓋を開けられましたら,中に2.0mm角ぐらいの黄色の紙に赤字の丸い判子かなにかでQ6とかKQ7とかだ始まる数字
が書かれていませんでしたか? Qで始まるならば九州松下電器(今年10月迄にはアボーン予定)の福岡のラジ
オ工場、kQ?だったら熊本のラジオ工場の製造で次の数字が西暦の下1桁、次の数字か英語が製造月を表してい
たかと思います。
このラジオ短波帯はf表示の窓が2重各3箇所ついていたと思いますが、この窓?(マーク)の所にあわせると日本
短波放送が容易に受信出切る可能性があるわけです。 当時日本短波放送(NSB)にはプログラム1と2があり、
夫々3つの周波数帯で放送されていました。 時間帯のに応じて(電離層の反射状況に合わせて)この3つのうち
から一番受信状態が良いチャンネルを選んで受信する訳です。
ポリバリコン使用で広帯域受信の糸掛けダイアル、小型同調ツマミで短波の放送にチューニングをとるのは,よほ
ど電界強度が強くないと至難の業(IFの選択度が甘いからそれでも取れますが)である事は,昔の短波ポータブル
ラジオでSWを聞いたひとなら経験された事かと思いますが、このチューニングし辛さを避ける為に開発?された
のがNSBクリスターです。1.5cm角厚さ6mm程度の灰色と黒のヒシチューブで覆われたケースからリード線が2本出
ているものです。(NSB1とNSB2を色分けしていた)
中身はATカットの水晶が3個直列に重ねられて(間に分離電極があったかと思いますが)周囲を螺子で〆た物です。
このクリスターをポリバリコンとOSCコイルの局発回路の帰還の枝に直列に入れますと、不思議な事にそポリバリ
コンと発振コイルが本来なら、そのLCで決まる自励発振周波数付近にきますと、クリスタル3枚直列のうちの1枚が
引き込んで?その周波数付近で広範囲に水晶の周波数で発振します。 つまり4MHz〜12MHzの間で3箇所水晶周
波数でローカルが発振する所ができる訳です。 NSB1とNSB2は3枚直列の水晶ユニット(黒、灰色)を切り替
えて使うわけです。 当時、株をやっていた人と受験勉強?をしていた人に人気があったとか言う話です。
- 148 名前:デムパ基地外 :02/05/21 07:20
- >>135
トランジスター式のAM送信機終段では1〜10mW程度の出力ならば大した電流も必要ありませんのでA級動作でOK
です。
10mWから100mWクラスになるとB級動作とし電力効率を上げます。100mW以上の出力になると0バイアスのC級動
作と言うところですか。(2次,3次の高次高調波抑圧の点から言えばA級B級バイアスでの動作が良いに決まって
ますが、100mW以上出すとなると、電力効率や放熱の点からC級とならざるを得ません)。
終段コレクタ変調ですから、SSBとかのリニア動作と異なり、終段Ampのリニアリティ(入力電力に出力電力が
リニア−に比例する)もへったくれも有りませんから、一番簡単にはエミッタアースでベースも直流的にアース
電位(0バイアス)にすればドライブ入力振幅のピークがVbe≒0.6vを超えたレベルで終段がスイッチング動作
をする簡易型C級動作とな訳です。(コレクタの流通角は、ドライブの正弦波の頭の部分でしかベース電流が流
れませんから、非常に狭い物となりますが、コレクタのタンク回路でちゃんと連続した搬送波を作ってくれます。
此処で仮に、送信機の終段がc級動作でDC5Vのコレクタ電圧がかかっていたとします。 またドライブ電力が十
分に在ったとすればコレクタには5Vを中心として上は10vから下は0V迄振れているキャリア(搬送波)の信号が
出ている事になります(実際は其処まで振れない)。 変調器のアンプはこのDCコレクタ電圧を入力のオーデ
ィオ信号に応じてDC5V(終段直流電圧)を0Vから10v迄重畳した振ってやれば、RF終段の石のコレクタはRF信号
で20Vから0vの間振れる(100%変調がかかる)となれば良い訳ですが、実際はそう上手く行きません。
それはC級動作と言えど、コレクターのセンター電圧を上げただけでは電流が比例して増えてくれないからです。
よってコレクタの電圧を上げる時にはベースの電流も追従して増加させる事によりリニアリティをとらねば成り
ません。
この為、135さんが言われました様にドライバー段にもコレクター変調を掛けます。 しかし終段に掛ける時の
様にフルの電圧でRFの石のコレクターを振らすのではなく、約終段の半分程度のAF振幅の振れで変調を掛けます。
こうするとかなり綺麗に深い変調度まで歪みが少なく掛けれます。(前段に深く変調を掛けすぎるとC級ドライ
ブレベルを切ってしまう為か?)
実際の回路の場合変調器は受信機のスピーカーAMPを兼ねている場合が殆どです。 受信時に8ΩのSPをドライブ
する代わりに送信機終段とドライバー段をドライブする訳です。 昔はIPT,OPTを使用したプッシュプルタイプ
のAF.PowAmpが多かったので、OPTにSP巻線の他に、変調用巻線を巻き(出力電圧はAFアンプのnonクリップ最大
出力時に終段直流電圧が倍になる比)ます。 この変調用巻線に中間タップを取りこれを前段のドライバー
段のコレクタ電圧、フルタップをファイナル段のコレクター電圧とする訳です。
この変調巻線にはRF終段とドライバー段のコレクタ電流が流れますのでOPTに直流バイアスがかかる事となります
から通常のSP AMP時の鉄心より大きめの物を使うとか、EIコア−のギャップを設けて、低域特性を犠牲にして
コア−の直流励磁を避けるとかの手段を考える場合もあります。
色々乗数を工夫したのですがなかなか70%まで歪みが少ないAM変調を掛けれずに困ってました。そこでIPT-OPT式
のP-Pを変調器に使うのを止めてAF.PAにPow.IC(コンプり出力)を使ってみました。
当然当時BTLでは無かったので、OPT式のP-Pの場合と変調トランスの巻線比は変わりましたが、トランスコアサイ
ズが従来の物と同じにも拘らず、70%以上の変調度まで歪みの少ないエンベロープ波形がえられました。
これはIPT-OPT式P=PではNFが多く掛けれないのに対しICでは多大のNFを掛けていますので、Ampの出力Imp.が非
常に低く出来変調トランスを介しているにも拘らず、送信機終段と言う変動する?不安定な負荷インピーダンス
をドライブできた為かと思われます.
AMで終段コレクタ変調を掛けるのならば、コレクタ耐圧はDC電圧の4倍必要ですね。FMなら2倍で良い訳ですが。
当時松下には27MHzのファイナル用の良い石が無かったので、初期の頃の500(100)mW?タイプ?の27MHzCB
の終段には低周波Pow用の石の選別品、品番のサフィックスにXマークを付けた物を使用していた記憶あり。
- 149 名前:ラジオ初心者 :02/05/21 22:49
- >デムパさん
クリスタの件
水晶3個直列で3波受信しているとは意外でした。ん〜、水晶って不思議ですね。
私はR-201というラジオ(NSBクリスタ内臓)持ってるんですけど、
電池ボックスに「QK-23」というインスペクトシールが貼ってありました。
九州松下熊本工場72年3月製ということですね。
で、当時はNSB第2放送の周波数1波が現在とは違ってまして7230KHzになっています。
現在はこの周波数で夜間は韓国語の放送(KBS?)が受信できます。
AM変調の件
なるほど。「前段同時変調」とはこのことだったんですね。
言葉だけ記憶していましたがお蔭様でなんとなく理解できました。
あと、昔の本には、簡易型通信機やCB機にはベース変調も使われると
書いてあるのですが実際どうなんでしょうか。
- 150 名前:ラジオ初心者 :02/05/21 23:25
- R-201の画像見つけました。
http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/1130/national/
- 151 名前:6です :02/05/21 23:31
- ども、なんかオレのクリスタル発言でえらいことになってるな〜。
そんなわけで、R-204をデジカメで撮影してみました。
ここに、画像6枚をzipでかためてアプしました。2日で削除されます。お早めに。
ttp://ftp.sk-kaken.co.jp/6desu.zip
で、シリアルは72-11、Q-4でした。やはり30年前ですね。トランジスタは8個ありました。
電池を入れれば今でも動作するのですが、感度はよくなく地元の局しか入感しません(藁
- 152 名前:ラジオ初心者 :02/05/22 01:33
- >>151
前面にジャックがあるのは珍しいかも。側面か背面にあるのが多いです。
外付けクリスタの画像見つけました。松下とソニーのが紹介されています。
http://plaza.harmonix.ne.jp/~ita/8884/CRYSTAL.htm
- 153 名前:デムパ基地外 :02/05/22 14:08
- >>147
すみません記憶違いでした。私が分解したラジオはR-201の方でした。NSBクリスターがセット内部
に直付けしてありました。
R-204はその同じ(水晶3枚直列タイプ)NSBクリスターをプラグ付きのケースに入れたものを使用した
セットでした。
当時のAMラジオは殆どの回路が、RF受信のトップは自励式コンバータ(MIXとOSCを同じ石で行う)が
採用されていましたが、確かこのNSBクリスターはOSCコイルの帰還タップ(エミッタ-に接続だった
か?失念)の途中に放り込めば、OSCバリコンがその3種の周波数の近所でのみ水晶fでOSCする(そ
のままショートすれば通常のローカルOscとなる。プラグを挿さなければ従来型の単なる短波受信機)
動作だったかと思います。
>>150,152
昔の思い出深いラジオが一杯のっていますね。基板の写真が写っているのもありますから内部部品を
少々説明しておきましょうか。
写真中にIPT,OPTの品番が読める物があると思います。
トランスの捺印に2D31Wとか3F33Wとか付いていると思います。
品番の最初が2で始まるのがIPTで3で始まるのがOPTで5で始まるのが電源トランスです。
あとチョークや変調トランスも別の数字で始まりますが失念しました。 次の文字がトランスの
鉄心E-Iコア−のサイズを表しています。 A,B,〜K,L,Mの順に大きくなって行きます。
家庭用ステレオ受信機の電源トランスでもコアサイズはMどまりでした。
真空管併用のアマチュア無線RJX-1011の電源トランスはRかSぐらいだったかな??
その次の数字は、種類別の各コアサイズにおける登録順の追番であまり意味はありません。
(使用電圧や石の種類に応じて,各種のインピーダンス比の物があります。)
最後のサフィックスはメーカー識別記号です。
何も表記されていない物は松下電子部品製です。−W表記は今は無い東京軽電機製です(真空管時代
はQueenのトランスと言う名前までもっていましたが、6年ぐらい前にパソコン周辺機器で有名な
加賀電子が買い取ったとか言う話) 写真中ーXのサフィックスがありますが−Xのメーカーは失念
です。さらに古いラジオでは−Sの品番の物が在ったらしいのですがこれは、トランジスタ用小型
トランスの老舗のサンスイ製(今株価は11円ぐらい?)です。
残念ながら私が拘っていた頃にはもう使われていませんでした。
MWの6石OneBandラジオ(当時@3,000_ぐらい)の写真中にプリント抵抗を使用した物が写ってい
ます。 これは当時紙フェノールの片面基板が主流でしたが、この基板表面上に抵抗液を焼き付け
更に銀ペイントを印刷焼付けしスルーホールの変わりに,同じく導電銀ペイントを流し込みスルー
ホールで基板の銅箔面と接続すると言う工法です(この頃のモデルは多分、北陸電工がプリント
抵抗の基板作成と思います。銀ペイントでHOKと印刷されていたら北陸電工製です)。
プリント抵抗は当時トリミングさせても抵抗値偏差が15%〜20%ぐらい、低い抵抗値不可能(損失電
力の問題か)、自己ノイズも磁器カーボン抵抗よりも遥かに大きく、導電銀ペイントや銀スルーも
抵抗値が高いので、安物のラジオ(パナペットクルン等)あたりから広く使われだしました。
写真中にRF-622(世界初?の風呂の湯船に浮かべて使えるラジオ)が載っていますね。このラジオ
に関しては、私はかなり詳しいので次回にでも説明しましょうかね。
- 154 名前:6です :02/05/22 18:28
- うほっ!RF-622カッコよすぎ!なんか雰囲気が松本零士のメカみたいですね。
アンテナ付近のデザインがオレのクーガー7と似ているのでウレシイ。
しかし、MWの受信が1605kHzまでなのが残念ですね。
1651kHzの海上交通情報や、1669kHzの船舶気象通報が入感すれば、
マリンスポーツに使えて(・∀・)d グー!! なのに・・・。
- 155 名前:ラジオ初心者 :02/05/22 19:24
- マリン1号は水陸両用ラジオですね。私も欲しい!!
デムパさんのお話楽しみです。
- 156 名前:デムパ基地害 :02/05/22 23:03
- >>154
当時のポリバリコン方式の松下のラジオは、設計検討では4点調整、工場生産では2点調整を行っていました。
外出ですが2点調整と4点調整の違いは下記の通りです。 MWバンドで話をします。
・4点調整:糸掛けダイアルでバリコンを容量最大点のまわし切りダイアルの指針をメモリ板のスタートポイントに合わ
_せて固定。 此処で信号発生器(SSG)より変調を掛けた516kHzの強い信号を入れ受信出切るようにOSCのコイル(IFT
_タイプで赤色塗装コア)をまわす。 次にダイアルをfMax側にまわし切り(バリコン容量最小)、SSGの周波数1650kHz
_とし、OSC側のトリマーコン(1バンド用親子バリコンならポリバリの上にOSCと書いてる側のトリマー)にて受信出き
_るようにあわせる。 次にダイアルをf.min側に戻し516kHzからずれていたら再度OSCコイルのコアを廻してあわせる。
_次にf.maxに戻し1650kHz受信と成るようにトリマーコンを動かす。以下同様に数回繰り返し受信周波数が516kHz〜
_1650kHzに成るように、低い周波数側はLで高い周波数側はCで合わせこみます。慣れれば1回の往復でピッタシし追い
_込める様になります。LocalのFあわせが終わったら、次はアンテナ側の同調のトラッキングです。
_600kHzにダイアルの指針を合わせます。 SSGも600kHzにあわせます。此処でバーアンテナにトラッキング棒(ギャン
_グ棒)のフェライトが付いている方を近づけます。もしも近づけて感度が上がる(出力が増える)ようで有ればL不足
_ですから、バーアンテナのコイル(全部または一部)をコア−の中心側に押し込みます。 フェライトを近づけて感度
_が下がるようであれば、トラッキング棒の真鍮側を近づけてみます。感度が上がるようで有ればL大ですからコイルを
_バーアンテナの端面側の押しやります。 この時点ではSSGの出力を下げまだAGCが掛らないレベルで調整します。フェ
_ライトを近づけても、真鍮を近づけても共に感度が下がる位置が最適位置です。 次にダイアルを1500kHzに合わせて
_SSGも1500kHzとします。ポリバリコンの上のAntと書いてあるトリマーを調整棒(先端のみ金属またはセラミックドラ
_イバ)でまわして感度を最大とします。Ant側のトリマーが殆ど抜けますが正常です。 どうしても精神衛生上トリマー
_の半分位置で合わせたいという人はバーアンテナのホット側からのりッツ線を最短に切って空中配線でAnt端子に繋いで
_下さい。(カバーレンジが広いためAntコイル側のC0を減らさないとトリマーが抜ける。600kHzと1500kHzの間を何回か
_往復して上記の調整を繰り返して下さい。(これも慣れれば1発で決めれる様になります。 バーアンテナのコイルを
_ワックスで固定して終了です。
上記の様にF.MaxとFminをあわせ、上下のトラッキングFでトラッキングを取るやり方が4点調整です。
2点調整:4点調整では時間が掛りますので、バリコンの0点とスライダーの0点うを合わせたら、いきなり600kHzにあわせ
_ます(ダイアルとSSG)、此処で周波数が受かるようにOSCのコアを回して局発を合わせます、次にトラッキング棒を使
_って感度が最大に成るようにバーアンテナのコイルを合わせます。 次にダイアルとSSGを1500kHzとし、受信Fあわせ
_をOscトリマーでとり、次にANTトリマーを回して感度最大にします。 再度600kHzのポイントに戻り周波数とAntトラ
_ッキングを取り、1500kHzに戻って周波数とトラッキングを取って追い込みます(2回も繰り返せば追い込めます)。
_バーアンテナをワックス固定で終了です。
上記の様に設計再度で516kHz〜1650kHzで押さえてダイアルメモリを作っていますから工場の2点調整でもF.maxとF.min
がそんなに大きくずれる事はありません。(然し定格名盤にはMWの受信範囲は530kHz〜1605kHzと表記されていると思いま
す。 セットの感度は簡易的にはこのトラッキングポイント600kHzと1500kHzと1000kHzの3点でチェックします。MW専用の
親子バリコン(ギャングレスバリコン)を使用すれば、当容量バリコンのOSC側に直列にパティングコンデンサーを入れた
時と異なり全ての周波数でOSC側とANT側のトラッキングが取れているはずですが、実際はずれています。 任意の周波数
を受信してバーアンテナにトラッキング棒を近づけて感度が上がるようであれば(600kHzと1500kHzは必ず有っている)
それがトラッキングエラーです(バーアンテが大きくQが高いセットでは感度で6dBくらいずれているる事もあります)ラジ
オの周波数メモリ板をよく観察して見てください、各バンド下から30%と上から30%ぐらいのところに工場の2点調整用
の小さなマークが付いている物もありますよ(トラッキングポイントマークです)。
- 157 名前:デムパ基地害 :02/05/22 23:52
- RF−622マリンラジオに関して:
このラジオに関しては設計したメンバーの人と一緒に酒を飲んだ事がありますので開発内容を詳しく知っております。
このセットはパナペットクルン同様九州松下電器側が大阪のラジオ(事)側に企画を持ち込んで開発したセットです。
当初店頭のディスプレーで水の上に浮かせて水をぶっかけながら鳴らすデモスタンドを作って宣伝していたら、何時
の間にか沈んでしまったセットが出たりして、マリンラジオならぬサブマリンラジオと悪口を叩かれた事もある曰く
付きのセットです。
まず開発に当たって大変だったのが、風呂の中でラジオを聞くと言う、単なる防滴構造ではなく、風呂の湯に浮かべ
て使うと言う完全防水構造とした点にあった事です。つまり1mぐらい静かに水中に沈めても水が入ってはいけない
という事です。
まず、最初に苦労下のがスピーカーだそうです。 通常の凹型のコーン紙だとSPの前面の音孔とコーン紙間に入った
水が容易に抜けず音がおかしくなってしまいます。 このためまずSPの防水性を高める為にコーンは紙ではなく
マイラーコーンとし、矢紙(SP周囲のキャビに当たるガスケットの事)もゴムとしたそうです。しかしこれで内部へ
の水の浸入は防げますが前面パネルとSPコーンに入った水の排水は容易ではありません。
そこで従来のSPの設計の発想を転換し松下のSP事業部に頼んで、凸型コーンの構造を開発したそうです(磁器回路及
びボイスコイル部が前面に飛び出す構造)山型コーンのSP。 こうすれば、水の上に水平に置いても水は周囲に向
かって流れ出します。 コーン前面は当然音孔が開いた蓋がありますが、周囲には大きな排水用の孔が作られていま
す。
此処で問題が2つ発生します。
1.通常の大型ラジオはバッフル板にSPをつけSPの背面には大きな空間余裕があったり、小型のポータブルラジオの
_様にキャビ後方にの空間体積が少ないものは、キャビ背面の音抜き孔を設けます。 こうしないとSP背面の背圧力
_が上がりSPの能率が落ちるのと、こもった音になります。 また背面の音抜き孔が足りない場合には箱鳴りと言う
_表現をする事も有りますが、特定の周波数に共鳴するようなあまり好ましくない音質となります。
_残念な事に完全防水をしてますから、音抜き孔は一切空けることは出来ません。といって内部のキャビ容積が小さ
_ので吸等を入れることも一切出来ません。 このため音質は土管の中にラジオを置いて鳴らしているような、一種
_独特の変な音になってしまったそうです。 SPの特性や電気回路の特性を弄っても機械的構造で決まるフィルター
_効果には勝てませんので、音質は最後まで改善する事(普通のラジオの音質)は出来ず。独特の音のまま生産した
_そうです
2.背面が完全に密閉されていると言う事はキャビ内部と外部の気圧の差が出た場合にはどうなるでしょう。 つまり
_風呂の湯に晒されているキャビは内部の空気が膨張し気圧が上がります。一方SPの外がわの空気はこれより低い気圧
_になっている訳です。 当然の事として内部の空気は膨張し、キャビ構造で一番機械的に弱い場所を膨らませようと
_します。 つまりSPのコーンを外部に向かって押し出します。 当然の事としてコーンは一番外に押し出され電
_気的にボイスコイルを動かして音を出そうとしても、一番外にコーンが張り付いてしまうので音は出ません。
_暖かい室内から雪が降る屋外に出した場合とか、雪が降る屋外から暖かい室内に持ち込んだりした場合にもコーンが
_気圧計のアネロイド?の様に動き音がおかしく鳴ってしまいます。
さあ、この問題を防水風呂用ラジオの開発技術者はどう解決したでしょう。 これは次回に書きます。
- 158 名前:ラジオ初心者 :02/05/23 00:37
- >デムパさん
いつもエネルギッシュなカキコですね。
えーと、2に関してはたしか内部の気圧を一定に保つようなバルブ?を付けていた
と記憶しております。どういう構造なのかはわかりませんが・・・
- 159 名前:デムパ基地害 :02/05/24 00:46
- RF-622の続き
キャビの内気圧と外気圧の差によるSPコーンのバイアスは、内部の圧力を速やかに外部圧力にあわせねばなりません。
http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/1130/national/
のRF-622の写真にあるSP保護板?(音孔が前面に開いてませんね)の右斜め下のあるグレーのカバーの下にこのエアー
バルブがあったかと思います。 早い話が気体は通すけど液体は通さない膜があるだけの事です。 私が聞いた話に
拠ると、この膜は非常に小さな孔が多数に開いたテフロンのシートだったと言う事です。確かにテフロンは撥水性が高
いので微小な孔なら液体を弾いたのでしょうね。(物理やさんではないので詳しい原理は不明)
電池は単23本?だったかな?電池子蓋にもOリングが入っていました。またボリュームや糸掛けダイアルのシャフトや
バンドsWのφ6のシャフトにも全てOリングが入っていました。
アンテナは当然allステンレス製です。SPを上面にして風呂に浮かべた時アンテナは垂直に立たねばならないので、確
か引き伸ばすと360度回転して任意の方向に向けられる構造になっていたと思います。
私が、内部を開けさせてもらった時に笑えた点が一箇所ありました。 4.5vのセットだったのでAFの出力回路はIPT、
OPT方式だったのですが、メインの基板にこの出力回路が搭載される基板にもなっているにも拘らず、OPTを含む出力部
が確か、別基板になってメイン基板から離れたところに付けてあった点です。
最初私は、OPTからのPowAMPクリップ時の高調波リーケージフラックスがBarAntに飛び込んで発振する(バリ発)対策
かと思い笑った(これも止めれなかったのかと)のですが、なんとこれは風呂に浮かべた時に液面に対して完全にキャ
ビが水平に保てるようにとの拘りからのカウンターウエイトだったとの事でした。
鉛の錘でもカウンターウエイトに入れれば済むのでしょうが、態々OPTを移動させた根性に私は敬意を表しました。
生産現場において、作られたセットの防水性をどうして保証するのでしょう? 全てのセットを水没させて気泡の発生
を確認するのでは、乾かす手間が掛りますし、万が一製造不良で機密性が悪いセットが出た場合基板をオシャカにして
しまう可能性もありますよね。
この為、工場の出荷検査においては、水没させる事なく機密性のテストを行わなければなりません。 この為工場では
EP Jackか専用の孔があったのかは知りませんが、内部に繋がる個所にパイプを繋ぎポンプで排気します(内部に気圧
を下げる)、そしてある程度下がった時点で止め、内部気圧計の針の変化を観察します。急激に気圧が戻るようであれ
ばリークありとして組みなおしだそうです。 前述のバルブをこのテストの時如何したかは私はしりません。
ゆっくりとしかエアーが漏れなかったから別に此処を密閉しなくてもテストできたのかもしれませんね。
以上が私が、このラジオの開発に携わった人から酒を飲みながら聞いた話です。
後日談として聞いた話では、修理に戻ってきたセットにはかなり内部に浸水の後があったセットもあったとか。
基板の箔面にはヒュミシール(防湿塗料)を塗布していたとか言う話も聞きました。
さすがにシリカゲルは内部に入れていなかったとか(藁
何せ27年も昔の話ですので、記憶間違いがあったらすみません。九州松下電器の人でこのセットにかかわった人が
いらっしゃいましたら訂正をお願いいたします。
そう言えば、このセットに関して少し最近面白い?追加情報も聞きました。 このセットの当時の開発リーダー
だった、筒○設計課長と言う方はこの開発後数年してこの会社を辞められ、あらたな事業を始められ今では長者
番付に名前が載る高額納税者になられているとか言う話です。
同じくラジオの設計をしていたのに、口だけで飯を食っている万年貧乏の私とはえらい違いだなと苦笑しておりま
した。
基本的には私は、電気回路屋ですが次回は機構屋さんの範疇である糸掛けダイアルの話でもしましょうかね。
(少しは当時BCLラジオに関係有りますか)
- 160 名前:6です :02/05/26 20:16
- デムパさん、いつも精力的なカキコご苦労様です。まさか2chでこんなコアな話が聞ける
とは思っていませんでした。できれば、もっと多くのBCLファンがここを読んでくれる
といいなあと思いました。
で、R-204ですが、ありました!トラッキングポイントマーク!もうビックリ!
正面から見ると全然わからなかったのですが、ななめから見ると文字盤の端にしるしが
ありました。場所は「530」と「600」の文字の間と「1400」と「1600」の文字の間です。
シリアルの件、クリスタルの件、ポイントマークの件といいデムパさんの情報には
驚いてばかりです。
RF-622のウラ話もたいへんオモシロイですね。スピーカーの構造、テフロンシート、
バランスを考慮した基盤配置など、このラジオだけで本が一冊書けそうですね。
つーわけで、ますますナショナルパナソニックのラジオに興味がでてきたので、
ジャンク屋をまめにまわることにします。
- 161 名前:ラジオ初心者 :02/05/26 23:04
- 私はリサイクルショップ見て回るのが好きなのですが70年代のラジオを見つけると
つい買ってしまいます。R-201もリサイクルショップで見つけました。
R-622はユニークなラジオですね。構造もデザインも画期的です。いつか手に入れたいです。
- 162 名前:_デムパ基地害 :02/06/01 23:47
- mWラジオの設計現役だったのはもう30年近くも前の事ですので、トラッキングポイントは600kHzではなくて550kHzだったかもし
れません。 昔のラジオのポリバリコンの機械的ドライブ方式は大きく分けて3通りありました。 1.直接ドライブ、
2.ギア−減速ドライブ、3.糸掛けドライブです。 直接方式は安物のポータブルラジオ用です。ポリバリコンのシャフトに
プラスチック円板を直接ネジ止めし、外周部にメモリを印刷し、正面パネルの小さな窓から受信周波数を読み取る方式。欠点は
ポリバリの軸に直接指からのストレスが加わるので、大きな直径の物にはむきません。どうでぃても大きな直径の円板でのダイ
レクトドライブとせざるを得ない時は、ポリバリの内部回転ストッパーがバンドエッジでの回転トルクで破壊するのを防止する
為、ガタ防止や回転各を180度以内に抑える機構的ストッパーを円板に設けます。物によっては、赤色の柔らかい成型品の棒を
ゼンマイの様にこのツマミの中に配置し回転角に応じて送り出し、キャビ上部の窓に横行ダイアルの様に表示させた物もありま
した。 バックラッシュは理論的に出ない訳ですが、短波帯ではの減速比?(1=180度)では使い物にはなりませんよね。
ギア式のものは機構構造が高くつくので、BCL機とかでしか採用できませんでした。ギア式の場合はバックラッシュの対応検討
が一番大変だったようです。たしかBCLシリーズで変速比切り替えのメカニズムを使ったものがあったかと思いますが、ダブル
ギア(大ギアを2枚の2重構造にして、常にこのバネで小ギアの歯を挟み遊びが出ない構造にする)でかなり苦労していたようで
す(プラスチックと金属プレス板でダブルギアを構成していたか?)。もちろんアマチュア無線のRJX-610やRJX-1011のよう
な高級?モデルでは真鍮切削のダブルギアを使用してたと思います)その他ギアドライブでは、短波多バンドラジオでプラス
チックの遊星ギアによる減速方式のセットや、同じく3個の小金属球を使用した同軸減速機構を使用したモデルも各1モデル程
度作られた記憶がありますが、プラスチック遊星ギアー方式ではバックラッシュ、3個の小型金属ボール同軸減速では負荷のば
らつき大時でのスリップで苦労していたようです。何れにせよ、大きく減速比を取る時はバンドエッジでの機械的スト−ッパ
ーをバリコン側で持たせる訳にはまいりません(破壊する)ので、機構の方で止めてやるか、ストッパー部で軸がスリップす
る方式の物でなければ成りません。50MHzのAM/FMトランシーバのRJX601は確かバーニアダイアル同様の同軸減速機構ではな
かったと思います。 時計付きアラームラジオの後期には面白い減速機構が使われていました。 横行ダイアルの幅より長い
φ15程度のジュラコン(ポリアセタール樹脂)の成型品がチューニングダイアルのドライブシャフトとなり、このシャフトに
は数条の螺旋のギアがクリスマスのネジネジ蝋燭の様に切ってあります。ポリバリコン側はには同じくプラスチック製のギア
をつけちょうどラック&ピニオンみたいな感じでこのドライブシャフトと結合します。ダイアル指針も同じくこのローソク軸
に接する一部分にギアを切った構造で、シャフトの回転に応じて横行ダイアルの左右に走行します。構造的には非常に簡単で
組み立て易い物だった様です。当時、時計付きラジオはアメリカ市場でGE社熾烈なシェア−競争をくりひろげていた為徹底し
たコスト、工数ダウンが図られていたとか言う話です。当然の事として、減速ギアーですからストッパー機構は如何なってい
たか?と言いますとこのローソクシャフトにツマミ挿入部がDカットやセレーションタイプではなく、ゆるい2つに割られた
差込でそれをバネで〆る構造になっていたようです。ポリバリ側のストッパーが働くと滑り易いジュラコン?シャフトとバネ
で軽く〆られたツマミの軸の間で回転がスリップしポリバリを破壊しない構造になっていました。バックラッシュは如何かと
いいますと、ダブルギアーになっていないのでガタは酷いものですが実用上あまり問題には成りませんでした。 なぜならば
この種のモデルのMWバンドはIHTが通常3段(黄白黒)のところが2段しかなく選択度が甘く(コストダウン)問題ない、FMは
同調帯域が広いので問題ない。この手の国内向け格安時計付きモデルを企画部門がGood Designマークの申請しようとしたら、
選択度が悪いから通らないだろうとかで諦めたとか言う笑話もあったとか。それでもアメリカのGE製の物よりは遥かに良い性
能をもっていました。最後に松下ラジオ(事)の技術の精華?とも言うべき、糸掛けダイアルの話ですがこれだけでも物凄い
量になりそうですので次回にまわします。
- 163 名前:6です :02/06/02 21:41
- そうですか、デムパさんは30年前にラジオの設計をされていたのですか。
今回のチューニングダイアルの件も、興味深く読ませていただきました。
で、ジャンク屋でポケットラジオを2台ゲットしてまいりました。
R-1015:6TR,SERIAL No.6J30W1C 88827
R-1028:6TR,SERIAL No.3K2222A 46512
どちらも製造時期は不明です。また、チューニングダイアルはポリバリコンに
直付けでした。
なお、R-1028はチューニングダイアルの「53」の「5の下」、「160」の
「0の下」に小さな点があるのを確認できました。
それと、基板上に抵抗器は無く、銀色のパターンの途中に「黒い印刷」が
ありました。これが「プリント抵抗」ですよね?
それでは、また続きの話を楽しみに待っています。
- 164 名前:まかろん :02/06/03 02:30
- オークションでRF−2200を手に入れたのですが、たんぱの周波数が、
150KHZくらいずれてるようです。
ふたを開けて自分で調節できるものなのでしょうか?
- 165 名前:目のつけ所が名無しさん :02/06/03 21:26
- >164
たしかRF-2200は直読ダイヤルで、目盛りが等間隔ですよね。
バリコンの特性によりパティングコンデンサーを
5pF−15pF追加します。(中央のTP柱に直付け半田)
SSGによる4点調整でOKだと思います。
私も欲しいですね。RF-2200
- 166 名前:デムパ基地害 :02/06/03 23:18
- >>164
私はRF-2200の時は開発部隊に居なかったので詳しい事は言えないのですが、自励OSC回路が経時変化で動きやすい
個所はトリマーとOSCコイルのコアの場合が多い様です。(RF-2200の1stIFは455kHzでしたかね?)短波帯のどの
バンドによるかにも拘ってきますが、周波数バンド幅を小さく分割した場合にはあまりパティングCの容量はかなり大
きい値になっているかもしれませんね。 165さんも言われていますように周波数帯域幅調整の要点はFが低いほ
うの位置(バリコン容量大)ではコイルのL値(コア-)かパ゚ティングCで、fが高い方は並列トリマーでと言う事です。
SSGが入手できない場合には、もう一台別の短波ラジオを持ってきて(Fカウンター付きがいいですが)、そのラジ
オから漏れる漏洩局発を拾ってSSG代わりにする事も可能です(無変調ですが)。 勿論IF周波数分ずれた周波数の
のSSG?となる訳です。調整対象セットとの距離を離してトラッキング時のレベルをあわせにしてください。 周囲
の反射状況でレベルが動きますが、短波帯のフェ−ジングのある電波でトラッキングするよりはまだ良いでしょう。
それと、20年以上経過したラジオの場合ケミコンの容量抜けが発生している場合が多いので、床の間の飾りとして
ではなく実用機として使う場合には新しい物に交換しておいたほうが初期特性に近づくと思います。
ケミコンのサイズは25年前に比べ2回りは小型化されているので問題なく入るでしょう。
それと当然の事ながら、同じ容量であれば耐電圧が高い物で置き換える事は全く問題ありません。CQ誌が出してい
た何かの本で、同容量の高耐圧ケミコンに置き換えてはいけないとか言う記載がありましたが、それは全く誤りです。
更に厳密に言うと、高誘電率系のチタバリも時間の経過とともに容量低下が派生します(特に直流印加電圧が高い場
合)がケミコンに比べ低下比率が小さいのでこれまで交換する必要はないでしょう。
-−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
>>163
その通りです、初期のプリント抵抗は値を追い込む技術レベルが低く(±15~20%程度の規格にも拘らず)トリミン
グ(抵抗を機械的に削った)あとが着いている物もあります。 当時のプリント抵抗はHOK=北陸電工と松下部品(事)
の物とがあります。 ラジオに使用する抵抗値は100Ω代から数十kΩ代まで使いますので、抵抗液1種類だけでは
抵抗値を平面で作るのでアスペクト比が無茶苦茶なサイズなります。 しかし印刷する回数を減らすため抵抗液の種
類も減らさねばなりません。 基板を見ていただくと横長の物や縦長の物があるかと思います、苦労の跡です。
配線銀ペイントの抵抗値やスルーホールに使う銀もバインダー成分が多く抵抗値が銅箔に比して高いので、上面でペ
イントで接続回路を構成し纏めて一個のスルーホールで銅パターンに落としたりすると、この部分に共通インピーダ
ンスが発生し碌な事となりませんので注意が必要です。 特に電源回路に銀スルーなど使うと、後ろの回路がショー
トした時にスルーホールが発煙する様な事になります。最近の物はレベルが上がってはきていますが。
プリント抵抗基板は、何度も焼成を繰り返しますので加熱に強くそりが少ない専用の紙フェ
基板(かなり硬い)ものを使用していました。
松下の商品で神フェノールの両面基板でFR-4やCEM-3基板の様に銅スルーを使用した物は1つとして無いと思います。
是は紙フェの場合温度による厚み方向の伸縮が大きい為、銅スルーだと追いつかず、ヒートショックを繰り返すと
スルーホール部が切れてしまうからです。よって紙フェの両面基板の場合は抵抗値が高いのを承知の上で必ず銀ス
ルーホールを使います。
しかし、多分松下は今年からは、もう紙フェの基板は使わなくなったのではと思います。それは鉛フリー半田の故
です。 紙フェの基板の方がCEM-3基板より安いし、軽いし、半田付け性も良いし、基板の抜き金型にも焼きを入
れた型を使用しなくて済みますし、強度と体湿性と銅箔剥離強度を除けばメリットが大きいのですが、鉛レス半田
ではDIP槽の温度を従来の鉛半田の温度から多分+10〜15℃は上げなくては成らないでしょう。
紙フェ基板ではこの温度upには堪えられない(量産で)と思いますから、全てCEM-3基板に変わって行く事と思い
ます。この分のコストアップは消費者に値上げ分として返ってきますが環境に優しい製品作りの負担はやむを得な
い所ですかね?
- 167 名前:まかろん :02/06/03 23:29
- 165さん、デムパ基地害さん、早速のレス有難うございます。
カウンター付きのラジオが1台あるので、チャレンジしてみます。
- 168 名前:1 :02/06/05 23:37
- >デムパさん
いつもありがとうございます。RF-2200は私も使っていましたが1stIF 2MHz、2ndIF 455kHzの
ダブルスーパーです。SW帯は2bandに対して1つのOSCコイルを割り当てていたため
強力局を受信中にバンド切換をするとイメージがバッチリ受信できました。
私にとっては却ってイメージ周波数かどうかが分かりやすく、重宝しました。
それとプリント抵抗についてですが、デムパさんの書き込みからはメリットがあまり
感じられないのですが、なぜ採用していたのでしょうか。
(手持ちのRF-1130にもプリント抵抗が採用されておりました)
>まかろんさん
サービスマニュアルはお持ちですか?これがあるのとないのではかなり効率が
変わってきます。釈迦に説法でしたらゴメンナサイ。
- 169 名前:6です :02/06/13 23:15
- プリント抵抗の件、オレもちと疑問に思いました。なんで、そんなに苦労してプリント抵抗を
使ったのか理解に苦しむ・・・。今はどうなんだろう?チップ抵抗?
ジャンク屋めぐりは、最近は成果がありません。ソニーのラジオなら何台かありましたが・・・。
そんな中、ラジオじゃないんですが、テレビコンバーターを見つけました。
型番はRD-9580で、当時のBCLラジオのオプションだったと思います。
これをアンテナに付けてFMの78MHzにチューニングすれば、TV音声を聞くことができる
ようです。(VHFの1〜12ch)
でも、オレの家はCATVでアンテナ線の末端はFコネなんで、コンバーターにつなげんぞ・・・。
- 170 名前:目のつけ所が名無しさん :02/06/18 18:54
- 良スレage
ageついでに:RF-B11と粗のSW11って同じ所が作っているんでしょうか?
- 171 名前:デムパ基地害 :02/06/20 13:42
- >>169さん
プリント抵抗の効果(コスト面のみメリット)に関しては下記の様に考えられると良いと思います。
つまり、会社の損益分岐点を出すグラフ見たいなカーブとしてのとらえ方です。
約30年近く前の1/4Wの抵抗(V形フォーミング)の@2.00ぐらいでした。 又工場の工数単価(製造1分あたりかかる費用)
はかなり無茶苦茶な近似ですが、当時松下の製造社員の平均年収を240万円とするならば、会社がこの人に年間かかる費用
がその2.5倍として600万円、年間労働時間が2,000_時間なら1時間あたり30円となり、それが工場作業者の分チャージレ
ートとなります。(外注を使えばその半分以下で@12ぐらいとなるでしょう)
抵抗1本を基板の孔に挿入するに作業者が仮に3秒かかるとするならば、挿入コストは@1.5/1本となり、抵抗器1本当たり
の材料費+挿入コスとは3,5円/一本と成っていた訳です。 これは使う抵抗の数にリニア-に比例して増加する訳です。
一方プリント抵抗の場合はカーボンペイント印刷(数種類の抵抗液)、抵抗焼付、銀ペイント印刷、スルーホール穴埋め、
銀焼付、トリミング等の多数の工程が発生するわけですが、抵抗が10個であろうが100個であろうが、トリミング、
抵抗値チェックを除けば掛る時間はあまり増加しない訳です。 よって抵抗の数をxとして、総(単価+工数)をyとすれば
ディスクリ抵抗が、y=axとなるのに対しプリント抵抗の場合の式y=bx+c( a>b a,b,c>0 )の交点pが損益分岐点と
なる訳です。(実際には部品の管理費や不良発生率等からんでこんなに簡単ではないでしょうけど)
それならば、何故Rの数が少ない1バンドラジオ等に使用せずに、Rの数が多いタバンドラジオに使用しなかったか?と言う事
に成りますよね? 全くその通りですが、技術者サイドから言えば使いたく無いのが本音でした。 その理由は偏差が大きい
基板上の禁止場所が増える、等の理由もさる事ながら、プリント抵抗の場合はROMをマスクしたマイコンと同じで、生産直前
や生産開始後の乗数変更が簡単に出来ない点です。 それでAM、1Bandラジオみたいな、回路定数が枯れ尽くして、抵抗値の
急遽変更が発生する可能性が殆ど無いセットから使われ出した訳です。
松下さんが今幾らでチップ抵抗を購入しているかは知りませんが、多分東南アジアあたりならば@0.1ぐらいではないかと思い
ます。一方足つきの小型抵抗は@0.15ぐらいではないかな?、チップ抵抗の場合超高速マウンターを使えば、1個装着の単価は
@0.2ぐらいでは無いかと思います。(マシンを使っても抵抗単価より装着コストの方が高い時代になりました。)今後の回路
設計は如何にして使用する部品点数を減らすか(IC内部に取り込むか)が製品単価を下げる大きな鍵になるようです。
それと>>169さんRD-9580と言うのは、電池内蔵のショートピースくらいの箱で、FMラジオのホイップアンテナに挟み込んで
取り付けるタイプのコンバータでは無いですか? もしそうならば、それは通称(松下ラジオ内部でのみ?)セミ という
物で、基本開発は松下ラジオではなく(量産設計技術指導のみ)、今ではコネクターやLCDパネルで有名な部品メーカーホシデ
ン(当時は星電)が試作を作って松下ラジオに提案し、OEM供給した商品です。ホイップアンテナとの挟み込み取り付け部
(TVCHアンテナ入力、お呼び78MHzIF?出力の接続部)に試作当初メッキ金属が使われていたのですが、取り付け部が回転し
たりスライドしたりすると、異種金属接触によるノイズが発生するので、量産時には導電性ゴムに置き換えられたと言う話を
聞いた事があります。 FMラジオの100%Modが75kHzdev.に対しTVの音声の場合の100%Modは25kHzですから、FMラジオ
でTVの音声を聞く場合には約10dB音量が小さくなる事になります。
- 172 名前:6です :02/06/20 16:39
- 回答ありがとうございます、デンパさん。
そうですか、コストダウンのためにプリント抵抗を使ったのですか。
今ならチップ抵抗を機械実装かな〜と思いました。いや、もうIC化されているので、
抵抗器はほとんど使ってないか。
TVコンバーターの情報も参考になりました。デジカメ画像をアプしてみます。
ttp://www45.tok2.com/home/cctomoyo/cgi-bin/upload.cgi
ここのページの「085.jpg」と「086.jpg」です。
内部画像を見てください。ケース上部にTVアンテナ入力のためのネジがあります。
そして右の側面に、BCLラジオのアンテナに接触するゴム?が2コあります。
裏ブタには単三電池2本が入るパイプ状の電池ボックスがあります。
今はTVの音声だけ聞くメリットは無いので、コレクションとして大切にします。
- 173 名前:目のつけ所が名無しさん :02/06/22 22:02
- このスレ濃いですねー。
実はRF-2600持ってたりするんで、興味深く読んでいます。まあ、密かにAR7030もあったりするんですが(w。
今のラジオは筐体むき出しのPCでP-III 1GHzとかHD3機を動かしてもノイズが乗らないのがすごいです。
ただ、あまりに簡単に放送局聴けるんで、それが物足りない。
時々RF-2600も動かしてやって、周波数カウンタがバックラッシュで変わっていく様を楽しんでいます。
- 174 名前:目のつけ所が名無しさん :02/06/30 01:43
- すごい内容なのでage
- 175 名前:1 :02/07/07 17:43
- プリント抵抗の件、よく分かりました。デムパさん、ありがとうございます。
確かに使いたくないですね。脚付きの抵抗も機械実装だと思うのですが
やはり工数が高かったのでしょうか?と言うより、当時は機械実装不可だったのかな?
>>6さん、
TVコンバータ懐かしいです。
欲しかったけど消防の私には買えませんでした。
そういえば、OEM元のホシデンからも発売されていたような気が…?
>>173さん、
AR7030いいですね。松下でもそんなマシンを出してくれないものか…
- 176 名前:6です :02/07/07 19:24
- 最近、デムパさん来ませんね〜。また海外に出張かな?
出張といえば、ジャンク屋でナショナルのカセットケースサイズのBCL機、RF-B10を
ゲットしました。これは海外出張や旅行のために作られたラジオですよね?
他のガラクタと一緒に箱に入っていたので、メーター部のアクリル?窓にスリキズが
ありました。このキズを消すのにイイ方法はありませんか?
コンパウンドで地道に磨くしかないかな?
- 177 名前:yu-ki :02/07/08 12:25
- AMステレオの方式について
詳しい方説明してください。
よろしくお願いします。
- 178 名前:http:// airh128006061.mobile.ppp.infoweb.ne.jp.2ch.net/ :02/07/08 16:07
- guest guest
- 179 名前:目のつけ所が名無しさん :02/07/10 22:00
- >>177
英語でよければ
ttp://www.inetarena.com/~alfredot/exciter-theory.html
- 180 名前:1 :02/07/15 07:59
- >>176
コンパクトディスクの修復キットを使ってみては?
- 181 名前:6です :02/07/19 00:07
- 1さん
アドバイスありがとうございます。やってみます。
- 182 名前:目のつけ所が名無しさん :02/07/23 18:28
- 保守age
- 183 名前:1 :02/07/26 01:32
- デムパさん、こないかなー
- 184 名前:目のつけ所が名無しさん :02/07/26 15:32
- 松下は何時の間にか撤退してたのねー。
これほどサッサと止めちゃうのは松下にしては珍しいと思うけど、ラジオって余程ダメだったのかなあ。
思えば10年くらい前に RF-B45を買ったときには既に選択肢がこれしか無かった。
中波のアンテナ買おうと思ったらこれも何時の間にか廃番だって。
- 185 名前:目のつけ所が名無しさん :02/07/26 15:47
- 50年まえのラジヲ部門といえば松下いや家電業界の花形。
ここに勤めていれば嫁の来手が殺到する状況だった。
いまでは、「ラジヲへ逝け」は強烈な左遷。自殺・ノイローゼ入院もの。
昔いた優秀な人材も、若手はデジタルへ、ベテランは計測器などへスタコラサッサと逃げてるよ。
今ではアナログテレビがこの状況になってるけどね。
- 186 名前:ギャルギャル集合 :02/07/26 16:00
- i/j/ez/対応です
お役立ちリンク集
必ず役立ちます
http://fry.to/ft25ffg/
サイト管理者お役立ち集
↓
http://kado7.ug.to/nyannnyann/
i/j/ez/対応
コギャルとH出来るサイトはここ
ヌキヌキ部屋へ直行便
↓
http://fry.to/zollp25/
i/j/ez/対応
- 187 名前:目のつけ所が名無しさん :02/07/26 16:10
- >>186
ブラクラ注意!!
- 188 名前:1 :02/08/05 00:33
- このスレも部落ら貼られるようになっちまったか・・・
- 189 名前:目のつけ所が名無しさん :02/08/12 03:23
- 何となくage
- 190 名前:1 :02/08/16 13:14
- デムパさん待ちage
- 191 名前:ラジオタ :02/08/17 22:20
- デムパさーーーーーーーーーーーーーん
- 192 名前:目のつけ所が名無しさん :02/08/18 21:11
- NHK 特集age
- 193 名前:ラジオタ :02/08/18 22:30
- NHK見ました、ラジオどころじゃないみたいですね。
- 194 名前:6です :02/08/19 18:05
- 松下さん、消費者の声を聞いてください!
コイツをリメイクして出してください。
ttp://www45.tok2.com/home/cctomoyo/source/148.jpg
垂直立ち上げでおながいしま〜す。
- 195 名前:BUNTEN :02/08/20 06:15
- 俺の机の横にはワールドボーイGXO(RF848)がぶら下がっているが
これはBCLラジオと言えるのだろうか。短波付ではあるが、12MHzまで
だしな。
で、机の下にパナの巨大ラジカセ(RX-DT300)鎮座させてるが、向きが
悪くてAMが使いものにならん。こんなものにこそジャイロアンテナが
欲しいのだが…。
- 196 名前:目のつけ所が名無しさん :02/08/30 15:12
- デムパさんの書込みを興味深く読ませていただきました。
私は RF-B45という松下としては最後期の短波ラジオを持っていますが、
それまでのノウハウが詰め込まれているんでしょうね。
- 197 名前:デムパ基地害 :02/09/08 10:27
- 日本語インターネットの環境に無い外国から久々に日本に帰って着ました。しかし相変わらず国内の景気は悪い様ですね。
BCLからは少し外れますが、当時のTRラジオの一番基本である6石MW One Bandラジオラジオの回路技術上の話でも書き
ましょう。 私がTRラジオの設計に入った頃は丁度ゲルマニウムTRからシリコンTRへの移行の途中でした。
そのような訳で安物の6石TRラジオはまだゲルマニウムのTRが主流でした。6石構成の場合はConv.(1石で局部発振とMix.
を行う場合はミキサー談と言わずコンバータ談と言う)に2SA102,1St.IF、2nd.IF段が2SA101、検波兼AGC整流がポイ
ントコンタクトのゲルマダイオードのOA90(ズート昔はサイズのでかいOA70だったらしい)で、1St.AF段が2SB173でPP
出力段が2SB172か2SB176では無かったと思います。当時の低周波用のゲルマの石は今のシリコンの汎用石みたいにゲイン
が取れずIPT,OPTを使用しているAF段にはNFを掛ける余裕はたしか無かった様です。
7石ラジオの場合は低周波Amp.段が1石増えて2SB173+2SB175に2SB176とか2SB475とか2SB178のPP構成にしていたかと思
います。 この場合はAF段のゲインが稼げるのでOPTからAFのトップの段にNF(負帰還)を掛けますが、何せお粗末な小
型のOPTとIPTを使用していますので深いNFBを掛けると周波数のエッジで位相が回転し、SPの負荷が軽くなるとOSCして
しまいますので、数dBくらいの軽いNFしか掛けられません(OP.Ampとは大違い)。 AF用のゲルマの石はHfeだけで
なくFαも低くNFを掛けないと、10kHz以上の周波数でさえオシロの波形を目で見て分るほど歪みが増加しますが、元々
Gainも取れてないのでNFを掛ける余裕もありません(NPNタイプはもっと酷い)。 でもこの性質はMWバンドのラジオに
は悪い事ばかりではなく高域特性が悪いと言う事は低周波段がクリップした時の高調波成分も少なく、AFのクリップ高調
波がMWの低いBandにBarAntからMWの低いBandに帰還し発振を起こす(松下ラジオでは、バリバリ発振を略してバリ発と
言っていた)異常発振に悩まされ難くなります。
Topのコンバータ段ですがMW.Bandなら2SA102で問題ありませんが、SW Bandになると使い物になりませんので、シリコン
TRの2SA829を使用しましたが、直ぐにIF段もシリコンになりました。 <続く>
- 198 名前:デムパ基地害 :02/09/08 10:48
- <前文より>
私の前の頃の人は当時Conv段にゲルマのFM帯迄使える?石(管のシルード付きの4本足)2SA70、71の小型化版2SA341?を使っていた
とか言う話ですが、私はその石を量産設計に使用した経験は有りません。 私がFMラジオを始めた頃のフロントエンドはNEC製
マイクロデスクパッケージの2SC920,921が主流でした。その後2SC1407,1359、2SC1674?等のTOー92タイプに変わって行った。
またFMフロント用のFETでは2SK37から2SK49を使用したのですが(然しこれらの当時すばらしい性能のジャンクションRF用FETも、
後から出た東芝の2SK241、2SK502タイプのシングルゲートMos(SANYOにも同等品が有った)にはFMラジオ帯では全然敵わない物で
した)。 当時のFMフロントエンド用RFのシリコンの石(Ftが350MHzから600MHzくらい)でも、最近のFtが6GHz以上もある
超高周波用トランジスタ2SC3356シリーズの安い石などに置き換えれば、もっと良い性能が出るでしょうね(以上発振を抑える
事が出来たらの話ですが)全く敵いませんね。 話がMW6石から大分横道にずれましたが、当時の6石MWラジオではIFTタイプ
のコイルのコア-は赤(OSCコイル)、黄色(Conv段のコレクター同調Top455kHz、白(1st IF Ampと2nd IFの断簡コイル)、
黒(最終段の検波コイル)と色分けされていました。 この中で負荷Qが一番高いのは白、一番低いのが検波の負荷が引かれる検波
段の黒となっています。 当時1St。IF アンプの白IFTのタンク回路の両端を220KΩ等でQダンプしている物も多数あるかと思い
ます(工場のラインで感度不足の時はこの抵抗を切ると3dB程度感度が上がる)。又ゲルマのTRの時には、この白IFTの逆送側の
タップから1St IFの石のBaseに数pFのニュートロ(中和)を掛けていました。
AGCは検波後のキャリアの平均電圧を1st.IF段のBaseバイアス電位を下げる(コレクター電流)形で加えます。 TopのConv段に
AGC電圧を加えないのはOscが止まったり。QRHが発生するからです。 また最終IF段に加えないのはAGC電力がを十分に取り出さね
ばならないからです。 <続く>
- 199 名前:デムパ基地害 :02/09/08 11:01
- <前文より>
そのような訳でAGCは1段だっけですから、安物のラジオのAGCが効く範囲はあまり広くは取れません(リニア-な範囲で入力の変化
に対し出力レベルが10dBの変化に収まる、RF入力の幅をAGCのダイナミックックレンジと定義してました
が、この1段だけだと、35〜40dB程度で強入力を抑えれません(安物ラジはオならばBar Antが小さいので、強入力はConv段の
入力に発生し難いからこれでも良い分けです)。 中級機や高級機では、1st IF段のAGCが効かなくなったら、他の個所を
ダンプするような、Delayed AGCを付けたりもして強入力特性をもたせたりしてましたが、Bar Antが大きいセットならConvを止
めてローカル外部注入のMixser方式にすればこの段にもAGCが掛けれますのでAGCの幅はずっと広くとれます。
AM復調の歪みはAGC特性以外にもIFTの飽和によって発生する事もあります。
私の頃には既にIFTは7mm角に成っていましたが、10mm角の方がコア-サイズが大きいのでコア-の磁気飽和に拠る歪みに強いとの
事でした。 ステレオマルチプレックス復調用の19kHz、38kHzの低い周波数のIFT?はまだ10mm角を使用していましたが、是もステ
レオマルチのPLL方式復調IC。が出来て無くなってしまった。
確かに同じ7mm角IFTでもコア-サイズが大きい投稿の7Kタイプ?(コア-支えのせい景品を無くしドラムコアのネジ溝が直接シール
ドケースに切ってあるもの)を使用したほうが、MW強入力時の歪みがX小さかった記憶があります。
ゲルマのTrの場合には、BaseのVfの立ち上がりが早く且つなだらかな為、特別にバイアス電圧の安定化をしなくても減電圧(電池
電圧低下)に対して、そう感度は下がりませんが、シリコンTrの場合はVfが高く(0.6V)且つ急峻であるため、ゲルマの回路を
そのままシリコンTRに置き換える事は出来ませんし、電流帰還型バイアスでも使用しようものなら一発で減電圧でカットオフになっ
てしまいます。 また幾ら定電圧動作出使ったとしても、Vfの立ち上がりがシャープな為、ゲルマの回路其のままだとAGCを掛ける
段の特性がうまく行かずAGCが綺麗にかかってくれません。
このため、1.2V程度の定電圧用バイアス電源をダイオード2個入りの素子で2Vfを得るか又はバリアタイトなる一定電圧素子)を
用いて作ります。 <続く>
- 200 名前:デムパ基地害 :02/09/08 11:26
- <前文より>
Conv段や2nd IF段のバイアスは此処から引き、AGC電圧はこのバイアスに重畳する形で1st IFに掛けて
いました。 (この為1.5Vの電池1本動作はシリコンTrでは無理だった)確か初期のペッパー(単4×2)も減電池特性の為か、
ゲルマTrが併用されていたかと思います。。 今やIC。一個でAMラジオが構成できるご時世ですが昔の回路屋さんは、ディスクり
の部品を一個一個検討して性能を追及していたよと言う昔話でした。 資料を見て書いている訳ではありませんのでTrの品番等に
は記憶違いがあるかも知れません。
ゲルマニュウムTRは色々と良い性能(BaseのVfが低い、とか低電圧で使える)も持っていましたが、Icboが大きいとかF特が高域
まで延びていない等の欠点も有していました。 しかしC-mosのDC-DCコンのICが無かった時代に於ては1.5V電池動作(1,1V
迄の動作保証)が出切る素子としては有り難かったのです。 松下電子工業は世界で一番最後までゲルマの石を生産していた(最後
には東芝品番の物迄作っていたとか)わけですが、何故ゲルマがディスコンになったかと言うと、需要が0になった訳では無く、ど
うしてもゲルマTRの場合機密封じ(ハーメチックシール)が必要でこの分のコストが高く、シリコンTRの様にエポキシモールド
によるコルトダウンが出来なかった(パッケージ代の法がが高くつく)からでしょう。
しかし、今やRFの新しい半導体素子としてのゲルマニュウムの復活?? SiGe(シリコンゲルマ)の良いICが海外ではどんどん
開発されていますね。
最後の最後までGeの石を作りつづけた、松下さんの所からSiGe関連のICが出てこないのは残念な事です(もしかしたら、作っ
ているのを私が知らないだけかも知れませんが)。
#BCL関連のスレにしては、この記事はかなりスレ違いか板違いの内容になってしまいましたね。
ラジオの内部の回路の話あかりでは飽きられてしまうでしょうから、次回時間がとれたら
BCLラジオも含め当時ラジオを設計するのに使用していた計測器(標準信号発生機とかIFス
イーパー)とかの話を書きましょうかね。 当時はS/N感度が最優先で何故相互変調特性等
に甘かった等も書いて見たいと思います。
- 201 名前:6です :02/09/08 21:27
- デムパ基地害さん帰ってキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
帰ってそうそう長文カキコがスゴイ!
オレは電気関係はよくわからんが、ゲルマニュウムトランジスタだと1.5Vで動いて、
シリコントランジスタだと動かないつーことですね?
今はどうなんだろう?DC-DCコンバーターで昇圧してるのだろうか・・・?
- 202 名前:目のつけ所が名無しさん :02/09/08 22:34
- デムパさんこれで本書いたら売れるかも。
- 203 名前:初めまして :02/09/08 22:58
- 専門的な話はぜんぜん分からないのですが面白いスレですね。
ところで、私もBCLブームの影響を受けた1人なんですが。
スカイセンサーやクーガは小学生の時だったので買って貰えませんでした。
家にあった横長の真空管ラジオでアンテナも胴体から線が出てるタイプのラジオを聞いていました。
本式のアンテナなどもなく家の窓から線を継ぎ足してたらす程度だったのでその時はラジオ短波と訳の分からない言葉の放送程度しか聴けませんでした。
(真空管は立ち上がりが遅かった記憶があります。)
その後、RF2600を買ってもらう事が出来、ずっと家のラジオとして使ってきました。
ここ2、3年ボリュームがいかれてきたのか、音が徐々にフェードアウトしていき、最後には聞こえなくなるという症状にみまわれました。
(インジケーターは動くので入感はしているようです。)
現在この機種の修理などを頼めるところはあるのでしょうか。当方大阪在住です。
この場を借りて御存じの方がいらっしゃいましたらお教え下さい。
(一応宝物の1つなので。)
- 204 名前:1 :02/09/12 08:50
- やったー、デムパさんおかえりなさい お待ちしておりました
>>203
まず、松下のSSに問い合わせてみてはいかがでしょうか。
だめならココとか。
ttp://plaza3.mbn.or.jp/~radiokobo/
それでもダメなら私が・・・ 無理かな・・・
- 205 名前:デムパ基地害 :02/09/12 18:31
- >>203
普通のラジオの部品で経年変化で劣化して行くパーツとしては電池は除くものとすればやはり電解コンデンサの容量抜け(電解液
のドライアップ)ですかね。その次に昔の無線機をりパイりする時に逝かれている(又は大幅にずれている)可能性が高いものは、
半固定トリマーと半固定抵抗器でしょうかね。またロータリーSWの接触不良やガリオームに成っているボリュームとか、内部コネ
クタとか。 つまり内部に化学薬品を使用している物や、機械的接触を利用しているものは経年変化に弱いですね。
昔の計測器で動作がおかしくなっていた物を、電解コンデンサーを全部最近の物のに取り替えたらよくなった例はかなりあります。
しかしロータリーSWとガリオームばかりは、接点復活剤での一時凌ぎです。 幸いな事に電解コンデンサは20年前の物に比べ同容
量で1ランク上ぐらいの耐圧の物でも2サイズくらい小さくなっていますから交換は楽です。
あまり量産製品の修理の方は専門では無いのですが、203さんの「段段音がフェードアウトしてゆく」症状は何が考えられるでしょう
か?
RF.IF部が動作しているらしくて音が消えて行くとすると、1つにはオーディオのパワーアンプ段のサーマルランナウエー(熱往相)
も考えられなくはないのですが、ケミコンのリーク大とかでのバイアス点の変動とか、ハテ原因は何でしょう?
以下の情報が分るともう少し絞り込めるかのしれません。
1、もしもラジオにREC.Out端子が出ていれば(多分ついていないでしょうが)、そこからの信号はフェードアウト時にもでていま
すか?
2.フェードアウト現象が起きるのはBatt.動作の時ですかACアダプタ動作の時ですか?
3.フェードアウトして行く時に音は歪んでいますか、単に音量が下がって行くだけですか?(オシロで波形モニターできると良
いのですが。
4・フェードアウトした後でACアダプタや内部の電源トランスが異常に熱くなっていませんか?
5.外部AF入力端子があるモデルならCDか何かの再生信号を入れてやはりフェードアウトしますか?
6.ACアダプタの2次側もしくは電池電流をSWON直後のVol,Minでの電流とフェードアウト時の電流とがテスターででも測れる
と良いのですが(電圧も)。 ランナウエーしているかどうか判断出来ます。
- 206 名前:[初めまして] :02/09/12 23:37
- >>204
ありがとうございます、では気持ちだけ...
>>205
ありがとうございます。
知らぬ間に音が消えてるというのが私の感想です、時間的な物も日によって様々で、
消えてしまうとボリュームを上げてもぜんぜん聴こえません。
よって何日かほっておくのですが、次にSWを入れた時には聴こえているってとこです。
情報
1 REC.out端子はありますが今それを繋ぐラインを持っていません。
2 コンセントから電源をとっています。
3 いつの間にか消えているって感じです。歪んでるような感じはありません。(オシロは持っていません)
4 外部から触った感じでは熱くなっていません。
5 外部入力端子はありません。
6 テスターは持っていませんし、そういう知識もありません。
以上、ぜんぜん参考にはならないような答えですが。
あと思い出した事があります、そういう症状になる前にはBFOのSWのON,OFFの加減で音が消えてしまうという事もありました。今の状態はそれが悪化して進んだのかなと思っていました。
- 207 名前:デムパ基地害−1 :02/09/13 00:14
- 今日は時間が少し取れたので、昔のパナソニックのICラジオの黎明期の話など少々。(それにしても昔より行数制限がきつく成ったナ)
1970年頃には世間にもIC.なる物の存在が知られ始め、ICを搭載している機器は高性能、高級品であるとの誤った?思想が一般人の間に
広まり始めた。 然し当時民生のラジオに使えるようなIC.は未だ松下電子工業にも無かったし、アナログ用の汎用ICも無かった。
(723タイプのレギュレーターやハイブリッドのPA.とか74シリーズのTTLのICは有ったけど、ポータブルラジオには不要)だが営業政策上
(某S社対抗の為?)PanasonicはラジオとしてIC.ラジオをいち早く発表せねばならなかったので考えついたのがモノリシックICに有ら
ずしてハイブリッドICを搭載したラジオ。 このハイブリッドICなる代物、アイデアを持ち込んだのが東洋電具(今のRohm)だったのか
PanasonicがRohmに頼んで作らせたのかどちらかは知らないけれど、何れにせよ東洋電具製の物。
ICのサイズは約横1cm、巾2.5cm、高さ1.5cm程度足の数5本ぐらいの本来長方形の少し歪んだ形のブラッツクボックスでラジオの
低周波段用、ボリュームの中点からDCカットしたAF信号の入力、出力はIPTのドライブで、あとGndとNFBと電源繋がるくらいの代物。
通常TRラジオのこのAF武運の回路は前にも書いた様にTR2石で構成されているが此処がIC化されている。
で、このRohm製のIC.中が又もの凄い。通常ハイウリッドIC,と言えば、アルミナ基板の上に厚膜抵抗を焼き付けて、TRのベアチップ等を
ボンディングした物と思いがちであるが、このICは全く異なった内部構造を採っていた。
ヒントは縦長の構成にある。 実はこのIC内部の上下段に薄い片面プリントがサンドイッチのパン見たいに二枚あり、その間を普通
の足つき抵抗で結ばれている、シリコントランジスターはTO-92タイプではなくてRohm特製の昔のゴミバコみたいな背の低い長方形を
したタイプ(本体から2.5mmピッチで短い足が出ている。後に松下電子も類似形のMパック品をだす)このTRが2個上か下の基板に刺さ
っている。上下の基板の接続は抵抗の夫々のリードジャンパーは0オーム抵抗を使えば抵抗本体の巾で二枚向き合ったTRを含む立体回
路が実現出来るわけ。
- 208 名前:デムパ基地害−2 :02/09/13 00:16
- ICの引き出しリードは当然下の基板の抵抗(又は0Ω抵抗)の足を適当な長さで残せば可能な訳。
是を帯状の紙で囲って内部にエポキシ樹脂を流し込み、乾いてから捺印すればハイブリッドICの出来上がり。 樹脂の収縮時のヒケの
為か、綺麗な直方体とならず少し歪んだ形にバラついて仕上がる。
これをポータブルルラジオに組み込んで、キャビネットの外部にIC.バッジを貼っていたのだからあつかましいといえばあつかましい。
しかし当然の事としてIC使用の為の性能低下等は一切発生しない。 たしかこの手のICで外部にICバッジを貼ったインチキ?IC.ラジ
オは2〜3モデル出して止めになったと思う。 私の手元にはこの手のIC.を使用した1モデルR-150(MW1Band,AC電源内蔵ポータブ
ル)が残っていて今で良い音で鳴っている。
当然こんなインチキ紛いのICラジオを出し続けるPanasonicではなく、直ぐにAM,FM用バンドでIF段をモノリシック化したラジオを
だす事になります。 最初のハイブリッドIC,は松下電子工業製のAN203?だったか、それの改造版がAN210だったとおもう。
このモノりシックICはパッケージが暗赤色のセラミックパッケージ(i486DXみたいな色)で16p?の2.54mmDILの足が出ているところ
が白色のガラス封じと言う今では考えられないような高級パッケージ入り。 内部の構成は独立した差動AMP段が4段?とバイアス
回路のブロックが一個と言う構成。 通常差動アンプ4段ならば総て直結(格段のベースが前段のコレクタに)と思うところであるが
何故独立して4個かと言うと、当時はFMのIF初段はAMのコンバータ段と共用であり、又今の様にIF段は急峻な固体フィルター後に
直結アンプで集中増幅と言う方式ではなく、1段毎にIFTを通して増幅と言う回路構成(つまりディスクリート回路の置き換え)で
有った為このような構成となっていた。 よって折角の差動アンプ(IC構成上差動形式)も差動入力、差動出力での使用では無く
、格段ともエミッタホロワー入力でベース接地出力のような使い方がされていたような?。
- 209 名前:デムパ基地害−3 :02/09/13 00:22
- この為、電電ラインやGndラインに共通インピーダンスを持たせない集中差動Amp形式と異なり、FMでIF段の安定度を保つ為、このIC
を使用した設計技術者はかなり苦労していたのでは無かったと思う(なおこのAN210?はラジオ事業部の50MHzアマチュア無線機の
ヒット作RJX-610にもIF段に使われていたのではなかったかと思います。)
以後ポータブルラジオ用のモノりシックICは松下電子工業製やNEC製が使われ出し、パッケージもセラミックから安いプラスチック
へと変って生きますが、性能を追求するならディスクリート構成との概念が節季者の頭には当時まだ根強く残っていた気がします。
クーガ-シリーズの初期の頃のモデルはたしかディスクリートTR構成だったと思います。又FMフロントエンド段のさらに安定度を
稼ぐ為、(ずっと前に書いていましたが松下ラジオの特徴である+アースを行う為)FMのフロント用にFtが高いPNPの石を態々松下
電子工業とNECに作らせる事にもなるのです。 ディスクリートの回路構成をICに置き換えた黎明期のICから、本格的
直結(集中増幅)の専用ICが出始めるのはプロシードモデルの頃からだった(AN4桁品番)と思います。
私は黎明期のIF回路のディスクリート置き換えICは1回っしか使った事しか無いのですが、FMのIF安定度を出すのにはやはり苦労
しあまり使いたく無いなと思った記憶があります(ICのバッジを貼る為には仕方が無い)。しかしディスクリートTRの回路の場合
よりFMでのりミッター特製の切れ(同一信号妨害排除能力)が良かった記憶が残っています。
今の様にセラミックフィルターやモノりシックフィルターの後に集中型差動IFアンプのFMIFAmp使われてい方(私もですが)には
各ステージ毎にIFTを居れて中和(ニュートロ)を取りながらAmpしてゆくディスクリートIFAMPの難しさは分らないと思います
(片面基板でアースが強くなかったの安定化が難しかった原因でもありましたが、当時民生機器に両面基板などは夢物語でした。)
およそ30年ぐらい前の私の記憶での話ですので、間違いがあったら関係者の皆様スンマセン。
間違いを発見されましたら、どうぞ文句と修正内容を書いて投稿してください。
- 210 名前:デムパ基地害 :02/09/13 00:45
- >>206さんへ。
ゆっくり音が消えて行く、と言う訳では無くて何時の間にか音が消えてしまっていると言う点からするとAFアンプ
の最終段のサーマルランナウエーではないと思います(通常設計段階で+15%〜20%の過電圧試験を行って
いるので昔のラジオはサ−マルランナウエーはまず出るとは思えません)。
可能性がある呼称個所としてはBand SWの節足不良かボリューム等の機会接触部の接触不良ですかね?
または半導体素子(低周波部)の劣化でしょうか?
まず屋って見られることは、スイッチ類を何度も切り替えて見る(機械的クリーニング)、オリュームを何回も
往復して回してみ居る。 外部入力Jackがあれば(多分m3.5もEPプラグタが合うと思いますが)何度も抜き挿し
してみる、等機械的クリーニングですかね。
其の前に音が出なく成った時時には軽く叩いてみる(松下ラジオでは出荷前に加振棒なるもので外部キャビに
ショックを与えてがりがり音が出ないかをテストして出荷してました)。
この加振棒なるものは、角を落とした丸い消しゴム+食堂の竹の箸 で出来た様なものです。
スイッチやボリュームの機械的接触不良なら、接点復活剤を吹きかけてガチャガチャすれば半年から1年
くらいはもてるのですが、電解コンやトランジスタの交換となると、昔の街のラジオやテレビ屋のオヤジさん
(60歳以上)のほうが。某サーヴィスベンチの若者?より安くて上手かもしれませんね。
ぢつを言うと設計屋という輩は、思い込みだ強すぎて実際の量産品の修理は以外と下手なんですよ。
- 211 名前:[初めまして] :02/09/13 23:19
- >>210さん
ありがとうございます。
出来得る範囲で試してみます。
どうしてもダメなら、どこか古そうな(笑)店を訪ねてみる事にします。
- 212 名前:オレも年かな :02/09/16 16:41
- >>食堂の竹の箸
30代後半より上の人間にしかピンとこないかもしれません。
昔の食堂は割り箸でなはく、竹の塗り箸を使って(洗って何百回も使えます)いました。
- 213 名前:目のつけ所が名無しさん :02/09/16 16:47
- A
/ ____\/ \
/ \ \
\ / ● ● \ /
│ │ __________
( ) /
│ / \ │ < ラッテ様が2getだゴルァ!!
\ −−− / \_________
_________
│ │
−−−−−−−−−−−
>>3 お前の体内ブルートゥースねーだろ(プッ
>>4 ハンディカムプロでプロ気取りか?バブヲタ君(プッ
>>5 お前の知識レベルはモッペ並みだな(プッ
>>6 S端子搭載ベガで先端レベル到達ってか?(プッ
>>7 お前のVAIOまだフロッピースロットついてんのかよ(プッ
>>8 そんなにサムスン好きか?(プッ
- 214 名前:目のつけ所が名無しさん :02/09/16 18:12
- 混信してますか?
- 215 名前:目のつけ所が名無しさん :02/09/19 23:17
- 誰か買いませんか?BCL−2000 by TECSUN
http://www.tecsun.com.cn のBCL-2000を参照
- 216 名前:6です :02/09/19 23:53
- おっ!なかなかよさげなデザインですね。これって中国製?
しかし、よく見るとSSB(BFO)のダイヤルが無い・・・航空無線の受信はムリか?
それと、メモリー機能も無いような気が・・・?
あ、でも近所のディスカウントショップにあったら速攻で買うかも。
- 217 名前:1 :02/09/22 02:21
- >>216
PLLシンセサイザでもないようですね。だからメモリー機能もないのかな。
SSBはどうでしょう。ひょっとしたらサイドにスイッチがあるかも。
- 218 名前:6です :02/10/01 23:22
- スレちがいでスマソ。
誠文堂新光社の「おとなの工作読本No.1ラジオ少年の時代」つー本を買いました。
内容は真空管ラジオの製作や話がメインでしたが、トランジスターラジオの事も少し
ありました。また「初歩のラジオ」からの記事の再録なんかもあります。
デムパ基地害さんが、こんな感じの本に記事を書いてくれたらなあ・・・と勝手に
妄想してしまいました。スマソ。
- 219 名前:ゲルマニウムラジオ :02/10/02 18:18
- 強電界地域で聴くゲルマニウムラジオも音質は最高、という書込みがありましたが、
私は学生時代にゲルマニウムラジオでAM放送を聴いていました。
プリエンファシスが導入されて音が悪くなりAMを聴かなくなりました。
最近ラジオを聴くようになったのですが、コンテンツの進歩が全く無いですね。
デジタル放送も始まるらしいですが、無駄な出費を強いるだけの気がします。
- 220 名前:デムパ基地害−1 :02/10/04 02:36
- 今回は当時のラジオの内部の方式や回路ではなくて、ラジオの電気開発担当者のシールドルームの中にある
机の上にはどのような計測器があったかについて書いてみましょう。(昭和50年前頃の頃の標準的構成です)
1.AM標準信号発生機(f帯50kHz〜70MHz、出力-20dBμVemf〜+130dBμVemf)目黒デムパ製
2.輻射ループAnt( 〜30MHz)50Ω、磁界結合用ファラデーシールドタイプループAnt. 目黒デムパ製
3.FM標準信号発生機(f帯60MHz〜130MHz、出力-10dBμVemf〜100dμVemf)松下通工製
4.75Ωターミネ-ション(又は平衡用300Ωターミネーション)FMラジオアンテナ結合用
5.歪み率計(f帯10Hz〜100kHz、0.3%〜100%FS)松下通工製、 AF特製測定、S/N感度測定様
6.AF帯用交流電圧計(10Hz〜1MHz、1mV〜100V FS)松下通工製 AF段検討用
7.低周用オシレーター(CR発信機) 松下通工業製 AF特製検討用
8.安定化DC電源(20V,1A程度) 菊水電気工業製
7.オシロスコープ(AHモニター用、帯域5MHz程度) 松下通信工業製
8.IFスイーパー及びモニター(455kHz、10.7MHz用)松下通信工業製
9・オーディーオ負荷(2Ω〜32Ω)+モニターSP Box ラジヲ(事)特製
10.AC可変電圧電源(〜300VAC早い話がスライダック+昇圧トランス)ラジヲ(事)特製
11.アナログ式テスター 横河電機製1.5級
12.ステレオモジュレーター+セパレ-ションメーター(FMステレオラジオ開発の時)
- 221 名前:デムパ基地害−2 :02/10/04 02:46
- あと複数人での共用計測器として
@高周波電圧計(f帯 〜1GHz 1mVFS〜 ) 米Boonton社製
A広帯域2chオシロ(と言っても〜50MHzくらいの) 松下通信工業製
Bディジタル周波数カウンター(〜500MHz程度) 松下通信工業、タケダ理研製
Cディジタルマルチメーター
DAC安定化電源 NFサーキットブロック社製
Eストレージオシロスコープ(〜18MHz 中間調管面蓄積型)松下通信工業製
其の他設備として
@)恒温恒湿槽 タバイ製
A)無響室的な中に音響測定システム ブリュ−エル&ケヤー(B&K)社製
B)30m法不要輻射サイト ローデシュバルツ社製、安立製 不要輻射受信機
================================================
ヒューレットパッカード社(現アジレントテクノロジー社)製計測器が無いですね。
ディジタルオシロ、スペアナ、ネットアナ、FFT、静電試験機とかも無いですね。詳細については次回にでも書きましょう。
- 222 名前:目のつけ所が名無しさん :02/10/04 02:55
- >>230
意外と他社製品も使っているのですね。
松下のサイトを見ると、1.と3.と12.はオールインワン型もありますね。
8.は(455kHz、10.7MHz用)に加えて250kHzくらいの周波数もついているトリオ社のものを持っています。
- 223 名前:222 :02/10/04 03:03
- スイマセン >>220の誤りです。
>>221
220は個人単位の割り当ですか。凄いですね。
昭和50年頃と言えばデジタルマルチメーターは安物でも個人では買えるようなものではなかったと思います。
今ではホームセンターではデジタルの方が安く売られていて腕時計と同じ価格推移ですね。。デジタルでも桁数が多いのは相変わらず高いですが。
- 224 名前:デムパ基地害 :02/10/04 13:29
- >>222
IFのスイーパーとモニターは初期の物は455kHzと10,7MHzのみ、後に225?kHzのモードが付いているのに変りました?
このIFは何のIFか先輩に当時聞いた覚えがあるのですが、「カーラジオ用のIFでは無いか?」との答えでした。
たしか455kHzで輝点周波数マーカー3個、10.7MHzで輝点マーカー5つついてましたか。
このスイーパー、一番初期はラジヲ(事)内部で開発されたものが通信工業製の物の母体となっています。
ステレオもジュレーターセパレ−ションメーター総和50年以前には既に一体化されていました。 これも一番最初
は(総和37年頃?)に米国Boonton社製のステレオもジュレーターを分解、解析してラジオ(事)で内作したもの
がモデルとなっていもす。(当時、必要な計測器が無ければ自社事業部内で開発していた良き時代)
このスイーパーは必ず個人単位でセッティングします。 何故ならば当時のラジオ回路で難しかった見当は
IFの安定度だったからです(FMの10.7MHzの4段ディスクリートアンプとかでゲインを60〜70dB稼ぎますから、
パターンの引き回しやパスコンの落とす位置が悪いと、異常発振やIFの通過特製波形が崩れます。 スイーパー
とでIF特製を直視しゅながら、中和の定数やパスコンの落とす場所が適切であるかの検証を行います。
勿論IFTのコア−を10.7MHzのセンターにあわせたり、復調のSカ−ブを合わせるのに使用します。
今では、IFは殆ど固体フィルター後にICの差動直結Ampなので、昔の様にIFの安定化で苦労する事も無いで
しょう。(当時は紙フェノールの片面基板なので、確りしたアースもなく、部品配置と引き回しがsetの安定化
で技術屋の腕の見せ所でした。
- 225 名前:デムパ基地害−2 :02/10/04 13:35
- AMの455kHzのIFの安定化は(fが低いのとGainが低いので)割と楽です、スイーパーを使用して、IF通過
カーブの左右の傾きが同じになるように中和のコンデンサーを決めます(GeのTr時代)。
このスイーパーはスペアナ+トラゼネの様に立派なものではありません。モニターの方もLog Ampなど使用
していないリニア−ですから垂直軸はdB目盛りでなく、ダイナミックレンジも広くなかったかと思います。
昭和50年を過ぎた頃から国産のSSGもPLL化され始めます(松下通信工業が最初にAM,FM一体化のPLLディジ
タル表示のSSGを出してきます。アナログ時代、松下通信工業製SSGは目黒デムパにどうしても敵わなかった)
之を機会に、PLL化に乗り遅れた目黒デムパの凋落の始まり⇒菊水電子、リーダー電子、ケンウッドがPLL,
SSGの開発へと続くのですが、日本のSSG興亡史を書き出すと長くなるので間別の機会にでも。
現時点では、 目黒デムパ(アボーン)、松下通信工業計測器事業部(事業部が廃止され一部門に降格)、
ケンウッド計測器(日本毛織=ニッケに売り渡された) 計測器業界も厳しいようですね。
当時の周波数カウンターやディジタルマルチの表示ははニキシー管が使われていました。後に7segLED.
ディジタルの計測器で表示桁数が多い場合には測定される対象物の安定度も同じ並にないと、LSB(LSDと
言うべきでしょうね)下位の数桁がサンプリング毎に暴れまわって読み取れず、結局は¥3000の4桁マルチ
テスターと変らないハメに成ってしまいますよね。
- 226 名前:222 :02/10/05 00:11
- 周波数は 262.5kHzでした。ナゾでしたがカーラジオなんですねー。
トリオではゼネスコープ(genescope)と言っていますね。
回路図を見ると IFスイーパー出力+ダイオード一個で検波+X-Y専用のオシロ?という構成で、
確かに IF調整に必要最低限の機能です。
安立や岩通も大幅なリストラを進めていますが、
計測器不振の先には日本の産業全体の不振が待っているようで怖いです。
おかげで素人が低価格で放出された中古品の恩恵に預れる訳ですが。
- 227 名前:目のつけ所が名無しさん :02/10/05 17:51
- なぜカーラジオのIFに262.5kなんて使われたんだろう?
ドレークとかコリンズでその周波数が使われてたとかかな?
IFを低くすると帯域を絞るのは楽になるかもしれんけどイメージ避けにくいし
IFTの大きさも大きくなりそうだから理由がよくわからない、なぜ?
VHFの特機のIFで5.25Mが結構使われてたのは知ってるけど。
- 228 名前:デムパ基地害 :02/10/08 23:59
- 私も先輩がそう言っていたのを聞いただけですので確証はないのですが、IFスイーパーに何故262kHz帯が対応されてていたのか?
松下通信工業計測器(事)が作っていた計測器ですので、私が聞いた時に先輩が言っていた様に自分の所のカーラジオの生産ライン
向けの対応だった可能性は十分考えられます。MWバンドでIFを455kHzを使わずに低く取った場合のデメリットとメリットしては、
@RF段のQが同じならイメージ排除能力の悪化(RF増幅段があるからRF同調回路が増えるので問題なし?)
AIFTのコアの磁気飽和が周波数が低いと不利(無理に小型のIFTを使う必要も無い。10mmのIFTとか使っていたのか?)
BIFTのQが同じなら通過帯域が狭くなりすぎる。(副同調の密結合やスタガ同調にすれば寧ろスカートの切れは良くなる?)
1.メインの同調の変化巾と局発のFの変化巾が接近してくるのでトラッキングが取り易い(カーラジオμ同調だったか)
2.FM復調をパルスカウント方式で復調するならばIFは低い方が有利。
AM復調や狭帯域FM復調の最終段のIF周波数には455kHzとかが良く使用されてきましたが、最近の東芝のFMダブルS用IF.ICでは
455kHzを使わずに50kHzを使った物も有ります(1stIF21.35MHz)。これは455kHzにお決まりのラダー型6素子セラミックやセラ
ミックデュスクリミネータを一切使用すること無しにIC内部で選択度や復調を行っている点で面白いと思います(小型低背化可能。
50kHzですので内部のオペアンプでスイッチトキャパシターフィルターやF-V変換をさせているのでしょう)。 2ndMixに於ける
イメージは@stIF段にモノりシックフィルターを使用するので問題は有りません。大昔、真空管時代のアマチュア無線機の選択度
を上げる為に455KhzのIF段の後に付加して付けるQ5er(キューファイバー=QRK5になる)なる物が有りました(TORIOがIFTと局発
のコイルキットを出していた)この周波数が50kHzを使用していたのを思い出しました(帯域が狭すぎてCW受信用にしか使えな)。
何れにせよ、今や消費電流を無視しさえすれば455kHzのIF周波数から直にマイコンに入力しソフトで選択度や復調モードが選
べる時代に成ってしまった事は間違いありませんね。(スペアナ等ではかなり昔から狭帯域IFフィルターはソフト処理で行われいた)。
IF段迄ハード屋の手を離れて逝くのはちょっぴり寂しい気もします。
- 229 名前:227 :02/10/09 22:51
- 答えがわかりました!
GMのDelcoラジオ事業部が作ったカーラジオが262.kHzの起源のようで
何より感度をあげるのに貢献したようです。
プッシュボタンのカーラジオの最初は1938年ですから昭和13年で、当時は
真空管式だったようです。初のトランジスタ式は1957年(昭和32年)ですが
ftもかなり低かったのでIFを下げた方がやはりゲインが取れたのでしょうね。
試しにググル検索でみつけたのですが、
http://www.mindspring.com/~brucec/dx.htm の
Make You Own AM DX Tuner!などにも関連の記述があります。
昔のカーラジオでは二〜三連のコアがメカ的に位置を記憶するμ同調が
当たり前でしたがこれもDelcoが原型となったのではないかなと思います。
- 230 名前:1 :02/10/14 02:16
- IF回路についてですが、現代の「固定フィルタ+Amp」の構成だと波形が歪みまくるような
気がするのは気のせいでしょうか。大体フィルタ自体でも歪んでしまうような。
昔のような「複数のIFT+固定フィルタ」のほうが気分的に安心できるのですが、
おかしいですかね?
- 231 名前:デムパ基地害 :02/10/17 01:35
- >>230
1さんの意見に同感です。スカートの切れ味では敵わないのですが、個人的には多段IFT(複同調や集中型)を使った、ガウス分布
曲線の様に、急峻ではあるけれど連続的になだらかに落ちてゆく特性のフィルターが好きです。 尤も今国産のIFTを入手するの
は不可能でしょうし、スイーパーやネットアナ相手に特製を追い込む技量を持った調整作業員もいないでしょうね。SAWや機械共
振子の切れ味と無調整の魅力は現在の時流に会ったものでしょうね。。 固体フィルターの場合IF帯域内の中心周波数部の狭い
範囲での使用ならそう歪まないのですが、偏移が通過帯域一杯に広がったり、狭い範囲でも中心周波数からずれて使うと、集中
型IFTタイプに比べて歪みの増加が著しいようですね。 (FMステレオ用に群遅延特性改良型のセラフィルとかも有るようですが)
IF通過帯域内では振幅特性の評価だけでなく、通過帯域内に於ける位相の回転や遅延時間の変化の滑らかさが耳で聞いた音(
動的特性)に多いに関係があるのでしょうね。? IFのフィルターもDSPの進化でディジタルフィルター化されて行く事でしょう
から、思いのままの振幅、遅延特性が可能になって行く事でしょう(と信じたい)。
- 232 名前:227 :02/10/17 04:13
- >>231
FMではフィルタの群遅延特性がそのまま音質に影響しますがAMでも少しは影響が
ありますね。AMステレオだと高域があるのでさらに影響大でしょう。
ただ思うにIFT多段とセラミックフィルタ1段と比較してそんなに影響があるとは
思わないです。というのは確かにLCなしのセラミックフィルタだと副共振のため
スカート特性は悪くなりますが帯域内の群遅延にそれほど影響するだろうか?と
思うこと、トランスジューサとしての特性も内部電界に比べて変調部分が少なく
物理的な非線形も大したことないのでは?という直感なのですが・・・
むしろ電源電圧の低いICの非直線性の方が影響が大きいと思います。オーディオの
プリアンプなみに電源電圧を高くして十分なDレンジを取った設計をすれば(真空管とか)
IFTにこだわらなくても良い音が出るように思いますよ。IFTにしてもフェライトが
入ってますので非線形の要素が消せませんし、空心だとストレーが多すぎて
ハニカム巻きとかしないと455kのIFTなど実用にならないと思います。
もちろんDSP内で処理すれば何だって自由にお好きな歪率(演算誤差)で実現できますので
音質追求というよりももっとアナログ的な満足感の追求ということでしたら大賛成です。
- 233 名前:目のつけ所が名無しさん :02/10/20 15:15
- デムパ基地害さんよ、あんたすげぇ。
ひそかに勉強させてもらったにょ。
ありがちょ。
- 234 名前:6です :02/10/21 22:17
- 今、拉致問題で北朝鮮に注目が集まっています。
ニュースでも、ピョンヤン放送がどうしたこうしたと言っています。
つーわけで、ピョンヤン放送を聞くため、BCLラジオを買い求める人が殺到!
松下さん、今がBCLラジオを出すチャンスです!・・・ってやっぱりムリかな・・・(´〜`;)
- 235 名前:目のつけ所が名無しさん :02/10/24 20:48
- ガキの頃RF-2600で聴いた朝鮮中央放送
イントネーションがへんな日本語のアナウンス、なんか怖かったです
- 236 名前:目のつけ所が名無しさん :02/10/25 22:31
- >>235 の英語よりもマシだと思う
- 237 名前:クーガーと徹夜したあの頃 :02/11/03 00:10
- 松下さん、
BCLラジオ。作ってください。あの名機クーガー2200を越えるカッコいい奴を!
いま、SONYが作っている、子供がときめかないような、カッコ悪い奴ではなくて。。。
もしくは、あのクーガー2200の2002年バージョン(もしくは2003年バージョン)を!
お願いします。
- 238 名前:目のつけ所が名無しさん :02/11/03 13:49
- ビックカメラのラジオ売り場なんか結構見ている人多いぞ
ラジオ専用機の音のよさを見直させてくれ
- 239 名前:目のつけ所が名無しさん :02/11/03 15:05
- >>235
最近はNHKのアナウンサーにも下手なやつが現れた。
何気なくラジオをつけて北京放送を聴いているのかな
と思ってたらNHK第一のニュースだった。悲しい。
- 240 名前:目のつけ所が名無しさん :02/11/12 21:09
- 最近の家電メーカーのデザイン担当は、昔のBCLラジオの格好よさを理解してないのかな。
BCLブームはメカの格好よさが担っていた部分も大きいと思う。
GRNDIG(スペルはうろ覚え)がポルシェデザインのラジオを発売してたが
メカっぽい格好よさが無いよね?
- 241 名前:目のつけ所が名無しさん :02/11/12 22:04
- スカイセンサ-5960知らないだろ!
- 242 名前:目のつけ所が名無しさん :02/11/15 22:20
- >>238
ヤフオクでクーガー2200落とした。性能にびっくり操作感にびっくり。
つまみを回す感触とか重くて高級感がある。(当時の値段を考えれば
高級品なんだけどね)
でかくて重くて奥行きがあるので音はいいね。音楽はFMもAMも
区別つかないくらいだけどとにかく人の声がいい!!まさに
聴き疲れのしない音。今のラジオは薄くしちゃったので音も薄いです。
- 243 名前:目のつけ所が名無しさん :02/11/15 22:31
- >>242
そうそう、音が薄いよね深みがないというか
単純なものだけにスピーカーとかこだわってほしいよね
- 244 名前:5960ってあるの? :02/11/15 23:56
- 作るわけないだろ、ととりあえず突っ込んでみる。
いや、実際作るわけないですよ。中国メーカーなら作るよ。
http--www.tecsun.com.cn-temp-product-bcl2000-0914.jpg
- 245 名前:1 :02/11/24 22:29
- >>240
Grundigかな。この会社のデカいラジオもいいですね。
>>244
BCL2000のインプレを見たことないですか?
どんな性能なんだろうか。
- 246 名前: