第一回忌録「死神の咆吼」

※このゲームは少年たちの友情を描いたほのぼのRPGです。







ウィィィイン……キュイイィィンインインイン……
キュロロロロロ……ウイーン……
ブ・ブーン……ブ……カラカラカラカラ……



 これから始まる物語への期待感が跡形もなく蒸発した一瞬。

 なんですかこの回転音。




 またしても幸先の悪いスタートを切った当サイトのプレイ日記。
 ソフトを友人から借りてプレイしていた当方、この瞬間に感じたスリルは「バイオハザード」で最初のケルベロスに遭遇した際の比ではありませんでした。

 あとで調べてみたところ、なんとDVD-ROMを使っていないPS2ソフトは皆このようなヤバイ読み込み音を立てるのだそうです。
 異常ではありませんので、短気を起こして購入したゲーム屋さんに怒鳴り込まないように気を付けてください。


 そんなわけで、ひとまずは無事にゲームスタート。主人公の少年には「トーマス」と名付けました。
 とあるゲームに登場する同じ名前のヘッポコ城主とは一切関係ありません。



 物語は、トーマスとその父上がリズの街へ引っ越して来た直後から始まります。
 引っ越し早々帯剣に鎧姿の完全武装であいさつ回りに精を出すトーマス君に、人々は大層好意的に接してくれました。この街では子供が刃物を持ってうろうろしていても警察に通報されないようです。

 キレる現代の少年たちに送られた、制作者の熱いメッセージを痛いほどに感じますね(感じませんよ)。

 街の教会や闘技場には、同じ年頃の子供たちが立っていました。どうやら彼らが、これから仲間にすることができる友達予備軍のようです。
 剣士見習いのラスティン、大陸最強の魔術師を目指して修行中のシルバ、妖精と会話できる少女クルミ、盗掘団のボスに育てられた鍵開け上手のティナ

 この街の方々は我が子をまっとうな職に就ける気がないのでしょうか。

 ここでは街中で剣を背負ってても変な目で見られないんだネ! お父さん、ぼく、ようやく友達ができそうだヨ!!
 とトーマスが思ったかどうかは知りませんが、出会った少年少女はみんななかなかいい子たちです。これから彼らの力を借りて冒険していくわけですね。

 さあ張り切って頑張るぞ。ヨロシクぼくの友達! 試練も冒険もどんとこいだ!!


 ところがその直後、ポリゴン酔いという試練にぶつかって四時間轟沈させられた当方。

 グログロ変わるポリゴンの視点。
 異様にわかりにくい街の構造。
 BGMとSEのバランスの悪さ。
 左スティックしか効かない移動インターフェイス。
 建物を出入りするたびに発生する約15秒のロード時間。

 これで酔わずにいられるかってんだ(←ポリゴン酔いでクダを巻かないでください)



 (当方が)倒れそうになりながら街を歩き回っていると、おかしな研究をしていると噂のマーキア婆さんから、家の中に出たという大ネズミの退治を頼まれました。
 なるほど、これが本格的なクエストの第一弾というわけですね。先程の子供たちと友達になるにはいい機会です。
 ネズミはかなりの強敵ということですから、力自慢のラスティンと魔法が得意なシルバに来てもらいましょう。

 マーキア婆さんは自宅に罠を仕掛けるのが趣味らしく(一部曲解)、二階へ上がってみるとあからさまに怪しげなヒモが三本垂れ下がっていました。
 こういう場合、手前のヒモにトラップが仕掛けられているのはRPGの常識です。
 案の定、奥にあったヒモを引くと三階へ続く隠し階段が降りてきました。

 ……なんだよ……本当にいきなり当たりかよ……

 やや不満だったので、わかっちゃいるのに他の二本のヒモを引いてガスクラウドの罠に悶え苦しんでみたりするトーマス。バカかお前は。

 三階の屋根裏部屋ではいきなり大ネズミに出くわしました。トーマスたちに驚いたのか、煙突をくぐって一階へ逃げていってしまいます。
 仕方なく屋根裏を探索してみると、作りかけとおぼしき上半身だけの人形が机の上に置きっぱなしになっています。一行が近づくと、そいつは驚いたことに言葉を話し始めました。

 婆さんに作られたウッドゴーレムのジグだと自称する彼は、どうやら大ネズミについて何か知っている様子ですが……トーマスたちがただの人形と疎略に扱ってしまったため、機嫌を損ねてしまいました。何を尋ねてもまともに答えてくれません。

 そうか! ここで仲間の特技が役に立ってくるわけですネ!!

 このゲームで主人公と行動を共にする仲間たちは、各々なにかしらの「特技」を身に付けています。  ラスティンなら剣士の修行でつちかった「腕力」と旅の剣士に習った「オーク語」、シルバなら得意の火炎魔法で作り出す「火の玉」、そして巧みに人の心をつかむ「話術」
 主人公一人ではどうしても解決できなさそうな仕掛けに出くわしたときは、「お任せ」コマンドを選んで、こうした仲間たちの力を借りればよいわけですね。

 もちろんここでお任せするのはシルバです。スネてしまったウッドゴーレムから、話の続きを聞かせてもらうには……

 シルバ! いっちょ火の玉で脅してやれ! 腕の一本も燃した頃にゃあ、奴もちったあ喋る気になってるだろうさ!!


 違います。

 気を取り直してシルバ君に説得を依頼。口達者の巧みなテクニックが光ります。おかげで渋々ながらも、ジグは知っていることを話し出してくれました。それによると大ネズミの正体は、婆さんが自作の薬で巨大化させてしまった普通のネズミだったのだとか。

 さらに「何かの役に立つかも」とジグが胸の引き出しから取り出したのは薬草の束。これはもしや街の人が教えてくれた、ネズミが嫌う臭いの煙を出す毒草ではないでしょうか。非の打ちどころもないお約束っぷりです。

 とりあえずは実行あるのみ。まずは屋根裏の暖炉をふさいで逃げ道を断ち、シルバの力で毒草に火を付けてもらいます。
 首尾良くいぶり出されてきた大ネズミを三人でタコ殴りにすると、ネズミは元のサイズに戻り、暖炉の中へ逃げていきました。



 こうして晴れて大ネズミ退治を終えたトーマスたち。ところが婆さん、礼もろくすっぽ言わないうちに「もう用はないだろう」と冷ややかに一行を追い返します。

 どういうことだこん畜生!! 重労働させておいて報酬は一銭も無しか!! 労働基準法に違反してまで命がけで戦った俺の努力をどうしてくれるんじゃァー!!!!


 ……まあ、これ見よがしに置いてあった宝箱を有難く頂いたからよしとするけどネ!
 (↑薄汚いことを特記しないでください)


■■■■■■■■■■■■■目的「大ネズミを退治する」■■■■■■■■■■■■■
特技別最短攻略メンバー:シルバ(火の玉・口達者)
ボス戦必須参加    :特技「火の玉」(クルミ/シルバ) 

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Kaiketsudoh Honpo: Shigen Harubara (Storekeeper)
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