向山洋一編「法則化小事典シリーズ 社会科読み物資料活用=小事典」
明治図書1998.9. p.62より

 

明治図書「社会科読み物資料活用小事典」

 

小・中学校教員向け資料集の中で,

 22.トーゴ−ビール(明治時代) −日露戦争の記念的産物−
1.トーゴービールって何
 北欧のフィンランドに,「トーゴ−ビール」と呼ばれるビールがありました。ラベルの中央には,東郷平八郎元帥の肖像画が描かれています。
 どうしてフィンランドに東郷平八郎なのでしょう。
 その答えは日露戦争にあります。
 日露戦争当時フィンランドの属国でした。そのロシアの最強とも言える艦隊が,あのバルチック艦隊だったのです。
 日本軍と戦うためにバルト海を出て行くバルチック艦隊。これを見たフィンランドの人々は日本の敗北を信じて疑いませんでした。いや,世界中の人々がロシアの勝利を確信していたのでした。
 ところがバルチック艦隊はほぼ絶滅し,海戦は日本の完勝に終わったのです。
  この日本軍の勝利にフィンランドの人々の愛国心は高揚し,ついにロシアからの独立を果たしました。
  「トーゴ−ビール」は,この独立を記念して作られたもので,最近まで日本にも輸入されていました。

(執筆者:渡辺尚人氏)

 


 

 

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