私が祐一と再会して
私が自分の力を受け入れた
奇跡の冬から
一年後の春がやってきた
舞さんのへーわな一日
「まーいー。早くしないと祐一さんたちが来ちゃうよー」
「ん。もうすぐ出来る」
今日は、祐一が学校を卒業した記念のデートの日。
デートと言っても、祐一を私たちの家に呼んでご飯をご馳走するだけ。
それに、祐一だけじゃなくて祐一のクラスメイトも一緒らしい。
「…出来た」
ようやくリンゴをうさぎさんの様に剥き終えた。
その時――――ピンポーン。
「はーい。どちら様ですかー?」
佐祐理が出迎える。
「あ、祐一さん。それに皆さんもー」
どうやら、祐一たちが来たみたいだ。
ちょっと身嗜みをチェックする。
変なところは……ない。
そうこうしていると祐一たちが上がってきた。
「よう、舞」
「お久しぶりです。川澄先輩」
「本日は、お招きいただきありがとうございます」
「こんちはっす」
祐一に続いて名雪、香里、潤が入ってくる。
「みんないらっしゃい。すぐに準備するから待ってて」
そう言って私が席を立つと、
「わたしも手伝います」
「あたしも」
名雪と香里も立ち上がる。
すごく嬉しいことを言ってくれる。
でも――「二人は、お客さん。だから座ってて」
「そうですよー。お客様は座っててください」
後ろから佐祐理が来て私に合わせてくれる。
「お二人がそう言うなら……」
そう言って二人は座り直す。
祐一と違って素直。
「おい、舞」
「……? 何、祐一」
「今、すごく失礼なこと考えなかったか?」
「…………ぽんぽこたぬきさん」
「何だその妙な間は?」
「たぶん、気のせい」
ご馳走の用意が出来て乾杯することにした。
「あははーっ。乾杯の音頭は不肖佐祐理がつとめさせていただきます」
「いいぞー! 佐祐理さん」
「ヒュー、ヒュー」
祐一と潤がはやしたてる。
……何だか、古い。
「それでは、皆さんの卒業と、私たちの未来にかんぱーい!」
「かんぱーい!!」
みんながグラスに注がれたものを飲む。
私もそれを飲もうとして異変に気付いた。
「佐祐理。これ、お酒」
「あははーっ、何ですかー?」
もう遅かった。
その結果……
「あははーっ。佐祐理は、佐祐理はですねー」
「佐祐理、落ち着く」
「うにゅ〜、もう食べられないお〜」
「相沢君、北川君。聞いてるの?」
「いや、美坂。絡み酒は良くないぞ、絡み酒は」
「何よ〜、あらしの酒が飲めないっての〜?」
「だから、香里。そうゆうのをやめろって」
――1時間後
みんな寝てしまった。
……二人ほど顔がボコボコになってるけど。
私は毛布を持ってきてみんなに掛けてあげる。
みんな、すごく幸せそうな顔をしている。
やっぱり、二人ほど顔がボコボコだけど。
「……ま…い」
「……? 佐祐理?」
佐祐理が起きたのかと思ったけど、そんな気配はない。
どうやら寝言みたいだ。
「……舞……大…好き……」
「……私も、佐祐理が、好き」
今、すごく、幸せな気分……。
だから、私は――
「この幸せが、ずっと、ずっと続きますように」
――小さく祈った。
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あとがき
どーも、白犬です。
初めてのKanonSSってことで頑張ってみたんですが……
何でしょうか? これ(爆一応、舞SSなんですが、
何か舞じゃない気が…
しかも、最後がかなり無理矢理(汗補足させていただくと、
舞には秋子さん以外は全員呼び捨てでいこうかなって思ってたりします。
もちろん、年上のキャラ(オリキャラ辺り)はさん付けですけど。ここまで書いてなんですが、人のキャラ苦手です。
ああ、もう、KanonSSなんか書かねぇー(ぇ
それでは、何か愚痴っぽい白犬でした。
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