「早速だが、かくれんぼをすることになった」
「…………は?」
全ての始まりはこの一言だった。
かの×くら うぉーず
「今なんて?」
俺――岡崎朋也はおっさんに聞いた。
「だから、かくれんぼすんだよ」
「なんで!?」
「大人にはなあ、いろいろあんだよ」
あんたが大人だと?
「しかも、だ……ただのかくれんぼじゃねぇ」
「だからどうした。俺はやらないぞ」
「そうか……なら、お前が勝った時の商品として用意した渚の×××はいらないんだな?」
な、渚の×××!?
「ま、まて……!」
「なんだ、やらないんじゃなかったのか?」
「……いや、それは」
「まあ、いい。それじゃあ、お前を含め11人集めろ」
「なんでだよ?」
「ただのかくれんぼじゃないからだ」
「じゃあ、どんなかくれんぼだよ」
「やれば、分かる。つーことで、明日までに集めとけよ」
「な、急すぎるだろ! ……って、おい、おっさん!」
「じゃあなー」
それだけ言うとおっさんは不適に笑いながら去っていった
――次の日
「おう? よく集めたなこんなに」
「あんたが集めろって言ったんだろが」
俺の後ろには昨日説得して――物で釣って――集めた人間がいる。
「朋也くん、何をするんですか?」
「つまんないことなら殺すわよ」
「お姉ちゃん、そこまで言わなくても……」
「何をするのか、とっても、楽しみなの」
「たまにはこんなこともいいな」
「う〜、わくわくしてきます」
「そうですね、わくわくします」
「楽しそうですね」
「まったく、僕には予定があったのに」
いや、まあいつもの連中だ。
ちなみに、渚、杏、椋、ことみ、智代、風子、公子さん、有紀寧、春原の順番だ。
「ん? 一人足りないじゃないか」
「さすがに、これで限界だ」
「仕方ない、んじゃクイーンは早苗にするか」
「は? クイーン」
おっさんがかくれんぼには聞きなれない単語を発する。
「ああ、今回のかくれんぼは団体戦だからな。一人代表を決めて、そいつが見付かったら負けって言う特殊ルールだ。ちなみに、探すのはクイーン以外全員だ。まあ、俺はやらんが」
「どんなルールだよ! って、やらないのかよ!」
「まあ、気にするな」
「……で、相手チームは?」
「ああ、もうすぐ……っと、来たみたいだな」
おっさんの視線の先にはバスから降りてきた数人の男女がいた。
……って、こっちと人数の比率一緒じゃん。
「あっちも、クイーンは隠れてるみたいだな。それじゃあ、スタートだ」
こうして、戦いの火蓋は切って落とされた。
――数分後
「名雪さんって凄い方ですね」
「渚さんこそ凄いよ〜」
名雪と渚は和んでいた。
「でも、朋也くんは……」
「祐一だって……」
って言うか、彼氏自慢だった。
「それでも……」
「そんなこと……」
いや、探せよお前ら。
ぺっぺっぺっぺっぺ……
目の前を杏が原チャで走っていく。
どどどどどど……
んで、その後を怒涛の勢いで追走していく小麦色の髪の少女。
「どうしたの? 追いついてみなさいよ」
「あう〜、負けないわよぅ」
杏、それは卑怯じゃないか?
「遅いわね〜」
「まだまだよぅ」
何て言うか、ただの追いかけっこだよな。
杏の圧倒的有利のな。
「トランプを一枚引いてください」
「えぅ〜、迷います」
こっちはこっちで占いか?
「じゃあ、これで」
「そのカードを見せてください」
椋の占いで隠れてる人が見付かるのか?
「このカードによると……明日の天気は雨です」
「すごいです〜」
天気予報かよ!
「とっても、不思議なの」
「ん、不思議」
何が?
「どう、なってるの」
「分からない」
だから、何が?
「怪奇現象なの」
「魔物のせい?」
魔物って何すか?
「はっ」
どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!
「ふんっ」
どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!
「まだ来るの?」
どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!
「まだ来るのか?」
どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!
「いい加減にしてっ!」
どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!
「いい加減にしろっ!」
どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!
「そんなに殴られたいのっ」
どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!
「そんなに蹴られたいのかっ」
どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!
「鬱陶しいわよっ!」
どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!
「鬱陶しいっ!」
どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!
「死にたいのっ」
どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!
「死にたいのかっ」
どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!
「終わりよっ」
どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!どすっ!
「終わりだっ」
どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!どぐしっ!
どすっ!!!
どぐしっ!!!
春原とそれによく似た金髪の男がお手玉(?)になっていた。
「それにしても、皆さん元気ですね」
「そうですね」
「あははーっ、お弁当作ってくればよかったですねー」
「それはいいアイディアです」
あんたらは、探さないのかよ。
って言うか、しゃべり方とか結構被ってて分かりづらいな。
「と、言うことで、主人公対決になる訳だが」
「そんなことより、首謀者はどこだ」
「なんでだ?」
「いや、これで賭博をしてるって言う情報を手に入れてな」
「なんだと、おっさんが?」
「らしんだよ。だから、現場に踏み込もうと……」
「それには及びません」
「それには及びません」と、祐一の言葉が終ろうとしたときに後ろから声がかかる。
「あ、秋子さん!?」
「さ、早苗さん!?」「駄目じゃないですか、クイーンがこんなとこに出てきちゃ」
「駄目じゃないですか、クイーンがこんなとこに出てきちゃ」「これじゃあ、名雪の×××が……」
「これじゃあ、渚の×××が……」「なんですか、名雪の……?」
「なんですか、渚の……?」「あっ……」
「あっ……」「天誅」
「天誅」二人の口に放り込まれる謎のパン。
「えっ……」 「えっ……」
ばたん!×2
その瞬間二人の意識は闇に沈んだ。
――一方、秋生は
「早苗……俺が、悪かった……だから、そのパンだけは……オレンジの……悪魔だけは……」
あの、謎のパンで沈んでいた。
――さらに、あゆと風子は
「風子ちゃん、ここどこだろ?」
「風子にはちょっと難しいです」
「帰り道分かる?」
「分かりません」
「どうしようか?」
「どうしようもないです」
路頭に迷っていた。
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あとがき
ごめんなさい(いきなり何?
とりあえず、三つ目の記念物です。
こんなんです。
どうしましょうかね、ホントに。
まあ、流す方向でwああ、そうだ、CLANNAD視点なのは気にしないでください。
断じて最近kanonやってないからってことじゃないですから(本当ですよ?
あと、感想等はいつもの通り掲示板やWeb拍手で。
ではでは、白犬でした。
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