Side Kanon
「うぐぅ…」
どうすればいいのかなぁ?
ボクの場合、帰るとかじゃないからあの説明も当てはまるかどうか怪しい。
「はあ…」
前途多難だった。
〜きっと、どこかで〜
「約束、かあ…」
その約束のおかげで、祐一君と再会できた。
けど、傷つけてしまった。
できれば、忘れないで欲しかった。
約束したから。
けれど、思い出して欲しくなかった。
辛い思いをするのがわかっていたから。
もの凄い我が儘だなと思う。
言っていることが矛盾していることもわかってる。
「でも、やっぱり好きだから」
好きな人には、幸せになって欲しい。
そして、それはボクには出来ないことだと思ってたから。
あのときの最後の願い。
祐一君が、一番幸せになれることだと思った。
けど、抱きしめられて気づいた。
祐一君が、他の誰でもなくボクを選んでくれたと言うことに。
ようやく気づけたんだ。
「だから、帰らなくちゃ」
目を覚ます。
そんな当たり前のことに、どれだけの時間がいるのだろう。
今のボクには、見当も付かなかった。