(10.06.26)
薔薇
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今年の6月、その誕生花である薔薇の花を沢山見ました。また、
自宅に庭に昨年1本だけ植えた薔薇が開花しました。
薔薇はその壮麗さと気品と妖しさで、
昔から人々を魅了してきました。文化の源と言える古代エジプトの時代がら薔薇は栽培されていた記録
があります。そしてその伝統はギリシア、ローマへと受け継がれていきました。
クレオパトラ、ヒポクラテス、ネロなどが薔薇を愛したと伝えられています。
しかし、中世のローマカトリックの時代になって、薔薇の魅惑的な香りは
人々を誘惑する邪悪なものとされ、薔薇は忌み嫌われるようになりました。
ただ、その時代でもイスラム世界では薔薇が愛好されていました。ルネッサンスに
よって中世が終わり、ヨーロッパでは薔薇が再び愛好されるようになりました。
薔薇は音楽にもいたるところに登場します。
例えば、マーラー交響曲第2番「復活」第4楽章ではアルトのソロで、沈潜したように、
そして感動的に歌われます。
O Roschen rot 深紅のちいさな薔薇よ
Der Mensch liegt in groster Not! 人間は大きな苦悩に閉ざされている
Der Mensch liegt in groster Pein! 人間は大きな苦難に閉ざされている
Je lieber mocht ich im Himmel sein! それよりも私は天国にいたいと思う
あるいは、ドビュシーの牧神の午後の前奏曲は、詩人マラルメの牧神の午後
( L'Apres-Midi d'un Faune )にインスピレーションを得て作曲
されました。この曲は夏の物憂い午後によく合います。
Si clair, かくも晴れて
Leur incarnat leger, qu’il voltige dans l’air
Assoupi de sommeils touffus. その軽やかな肉体は 眠気を誘う 空気の中を漂う
Aimai-je un reve ? 私は夢に耽っていたのか?
Mon doute, amas de nuit ancienne, s’acheve 古代の夜が堆積したこの疑問は
En maint rameau subtil, qui, demeure les vrais 幹をそのままにして 夥しい方向に枝分かれする
Bois meme, prouve, helas ! que bien seul je m’offrais そして私が自分自身に 勝利の徴に
Pour triomphe la faute ideale de roses. 偽りの薔薇色の理想を捧げたというのだ
リヒャルト・シュトラウスには、
Weist du die Rose , du mir gegeben? 君がくれた薔薇の花を覚えている?
で始まる「赤い薔薇」という愛らしいリートがあります。しかし、その最大の傑作はなんと
いっても以前も記した「薔薇の騎士」でしょう。豪華絢爛な貴族の館での
ソプラノとメゾ・ソプラノの二重唱は
この世のものとは思えないほど美しい。
SOPHIE(ゾフィー)
Hat einen starken Geruch, Wie Rosen,wie lebendige.
銀の薔薇の香りをかぎながら…(本物の薔薇のように、強い香りがしますのね)
OCTAVIAN(オクタビアン)
Ja,ist ein Tropfen persischen Rosenoels darein getan.
(はい、ベルシャの薔薇油が一滴入れてあります)
SOPHIE(ゾフィー)
Wie himmlische, nicht irdische, wie Rosen vom hochheiligen Paradies. Ist Ihm nich auch?
(地上のものとは思われぬ天上の、聖なる薔薇の香りですわ。そうお思いになりません?)
Ist wie ein Gruss vom Himmel. Ist bereits zu stark, als dass man's ertragen kann.
(天から送られた挨拶のよう、耐え忍べないほど強い香りです)
Zieht einen nach, als laegen Stricke um das Herz. Wo war ich schon einmal und war so selig?
(まるで心に縄をかけて引いて行くように、人を引きつけてしまいます。こんな幸福なことがあった
でしょうか?)
最初はジャルダン・ドゥ・フランスです。花は上品なピンク色です。そして、なにより
花の数が多くひしめくように咲き乱れるのが特徴のようです。
美の乱舞です。
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雨に濡れたポール・ネイロンです。典型的なローズピンクの薔薇です。強い香りがしますが、
その香りまではお届けできないのが残念です。薔薇は香りも魅惑的です。
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ノスタルジーという夢見心地の薔薇の花です。薄いクリーム色の周りを
薄い赤が縁取る花が風に揺れるさまは、この世界のはかなさを嘆いているように
思いました。
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黒に近いようなとても深い赤紫のザ・プリンスです。
ダーク・レッドで咲き始め開花が進むにつれて色に深みを増してくるそうです。
貰うならこんな色です。(真紅はちょっと恥ずかしいので)
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エルベショーンという花名は妖精の角笛という意味だそうです。
ちょっと小振りで控えめな感じですが、花色は鮮やかなローズピンクです。
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以下の4枚の写真は花の名前がわかりません。
メモるのを怠ってしまったのです。しかし、名前はわからなくても、
どれも微妙な色合いの美しい薔薇です。
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昨年の夏に自宅に植えた1本だけの薔薇が咲きました。最初にしてはまずまずです。
より美しく、気品のある花を育てるにはどうしたらよいか工夫してみたいと
思います。
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(09.06.13)
庭の植物2008冬〜2009初夏
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2009年冬から春にかけて、株式市場では辛いことが多かったのですが、
自然はそんなことと関係なく季節を謳歌しています。冬になれば、冬の花がつつましく咲き、
また春の花は何も言わずに粛々と来るべき時に備えまず。
春が来れば、約束どおりの品種の花が、約束どおりの順番で咲き乱れます。
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写真1-1:昨年の秋遅く、遅咲きの薄いピンク色のコスモスに蜜蜂が挑んでいます。
長いストロー状の口先を花の中心に伸ばして蜜を吸っているのが写真からも
分かります。
そういえば今年、蜜蜂が足りなくて果樹農家は困っているそうです。
写真1-2:冬の花、山茶花のつぼみです。シロとピンク色と深い緑のコントラスト
はとても美しい。雨上がりの早朝、ひっそりと庭に佇んでいる姿は愛らしい。
写真1-3(↑):寒くて晴れた日の朝、山茶花に霜が降りました。しかし、そこは冬の
花、寒さには見かけよりもずっと強い。深い緑の葉が霜で縁取されているようで
とても神秘的。ピンク色の蕾に積もった霜には、朝日があたってキラキラ
光ります。
写真1-4:雨にも負けず、霜にも負けず、冬の寒さにも負けず、
やがて山茶花の花は可憐に咲きました。
写真2-1(↓):冬の朝焼けです。
写真2-2:真冬の花水木です。
冬の植物は一見枯れ木と変わらないようにも見えますが、
それは皮相な見方です。
冬の晴れ渡った空から吹く乾いた寒風のなか、植物は春に向けて着々と準備をしています。
花芽も膨らんでいます。
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写真2-3(↑):真冬のライラックです。
ライラックは昨年秋遅く、花をつけるいわゆる狂い咲きを演じてしまいました。
しかし、その失態を取り戻すかのように、春への準備を怠っていません。
写真2-4:うちのワンコ(3才)です。美犬ですが、冬は太ります。性格は、
あまえんぼう、わがまま、自分勝手。しかし、とても、人が大好きで、穏やかな
優しい犬です。
写真3-1(↓):春にはまず梅が咲きます。ほのかな香りが庭に漂いはじめると、
春が来る予感がします。
写真3-2:次に雪柳が咲きます。生まれ育って18歳まで過ごした実家には、
大きな雪柳があって、春になると見事な花を咲かせていたのを思い出します。
この写真の雪柳は、昨年植えたばかりなので、まだ小さいです。
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写真3-3(↑):早咲きのつつじです。花はやや小振りですので、まるで
白い蝶や妖精が庭で舞っているように美しい。
写真4-1(↓):白いライラックの花です。上でも記したように、昨年秋に狂い咲きを
したので、今年が心配でした。しかし、ごらんの通り、無事花をつけました。
ライラックは北国の植物ですので、夏の暑さには弱く、樹木なのに水をやる必要が
あります。
写真4-2:花カイドウと言って桜の一種です。この花は昨年植えたばかりで、
庭で咲かせるのは初めてです。蕾が膨らんで花が咲く直前がとても豪華で美しいです。
まるでたくさんの苺がデコレーションされたケーキのようです。
花カイドウはまだ1メートルに満たない樹高ですが、
これが大きな樹になったら、どんなに美しいことか、いまから楽しみです。
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写真4-3(↑):キングサリという花です。イギリス風の庭園には必須の花だと、
花屋さんでは紹介されていました。この花も、今年はじめて咲かせたのですが、
黄色い藤という感じもします。けっこう大きくなる樹のようですが、
そうとは知らないで昨年に5本も植えてしまいました。
写真5-1(↓):スノーボールです。日本では大きいのを大手毬、
小さいのを小手毬といいます。濃い緑と清々しい白とのコントラストが美しい
花です。大手毬は水をたくさん食います。
写真5-2:牡丹の花がこんなに大きくて艶やかだとは思いませんでした。
しかし、通に言わせると、ちゃんと手をかければもっと大きく美しくなる、との
ことでした。牡丹の見ごろは短くて、満開になってすぐ強い風が吹いたので、
見どころはわずか1日でした。儚い。
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写真5-3(↑):紫色の大きなクレマチスです。いわゆる蔓系の植物で、
他にも白やピンク色を植えました。来年は蔓をからませる棚を作って、もっとゴージャスに
しようともくろんでいます。
庭で樹や花を育てることは、ほんのささやかですがカーボンの排出を少なく
する活動です。地球の環境を守り、そして美しい星にするよう、この趣味を続けたい
と思います。
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(08.10.12)
庭の植物2008
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庭いじりを初めて3年目、最初は何もなかったところから、
植物も増えてだいぶ庭らしくなってきました。植物にはそれぞれに適した、
植る時期、土や肥料の種類、量、時期、水のやりかた、害虫の予防、枝の剪定の仕方、
などがみんな異なり、それによって花の大きさや鮮やかさが変わります。
私は、庭いじりはまだ初心者であり、自己流、手探りででなんとかやってる、というレベル
です。ただ、メンテナンスが悪かったために、植物を枯らしてしまったりすると
悲しい気分になりますし、反対に美しい花を咲かせてくれると、一緒に喜びたい
気分になります。
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まずは、近くの公園の桜です。かなりの大木です。一番の見ごろが休みと重なった
せいか、今年は特に美しい佇まいを見せてくれました。
桜の見ごろはせいぜい半日しかありません。そして見ごろが終われば、まるでモーツァルトの
交響曲39番の2楽章のように、はかない夢は散りはじめます。
また、それがとてもいいのです。
さて、ところが、庭の山桜は今年、なぜかほとんど
花をつけませんでした。しかし、2年前に1mもなかった山桜の背丈は、今年は
3m以上にも伸びました。来年の春には美しい花を見せてくれることを期待して
います。
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今年植えたばかりの山ぼうしという植物です。梅雨のころに、ややクリーム色の白い花を
咲かせます。今はまだ1mに満たないのですが、
これもかなりの大きな木になるはずで、数年後が楽しみです。
秋になって、大きな赤い実をつけています。
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♪いぃ〜までは 指輪も はぁ〜まるほど
痩せて やつれたおまえのうわさ… ♪
くちなしの花のぉ〜 花の香にぃ〜…♪
♪お前のぉようぉなぁ〜 花ぁ〜だったぁ〜〜♪
こんな演歌が昔、 渡哲也
の歌でヒットしましたが、ホンモノのくちなしの花を初めて育てて、
おお、なるほど、と思いました。
適度に清潔で、適度に色っぽく艶やかで、そしてやや妖しい香がとても好ましいのです。
また、くちなしは水を頻繁にやらないとすぐにしおれてしまいます。くちなしは、
いつも気にしていなければならない、手間のかかる植物です。
また、庭のくちなしは、夏にたくさんの青虫に食われ、一日で
すっかり葉をなくしてしまいました。
もう今年はだめかと思っていたら、秋になって
から新芽を出すなど、
意外な強さも持っています。う〜ん、ますます女の人に似ている??
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これはブルースターという可憐な花です。つぼみは薄紫色で、花も最初は薄紫ですが、
すぐに水色に変わります。夏から咲き始め、秋になっても繰り返して咲いて
いましたが、今は大きな実をつけています。
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いちじくの葉っぱにカミキリ虫が遊びに来ています。
頭から左右に伸びる触手が体よりも長い、美しい虫です。
また、体の模様が濃い黄色で、まわりの黒と著しい
対照を成しています。
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庶民の花、コスモスが咲き乱れています。
庭にはコスモスを植えた覚えもないのに、いつの間にか咲いています。
たぶん犬が散歩の時、種を体につけて運んできたのでしょう。
コスモスをよく見ると、花の色はもちろん、花びらの形、長さ、太さ、間隔、
などがみんな違います。また、白と赤のように、2種類の色からなる花もあります。
穏やかな秋にふさわしいです。
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