Special 80S80


スペシャル80(通称“エスハチ”)というクラスは、MFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)のロードレース基本仕様に合致していて、排気量が80cc(現在は2stは85cc、4stは125cc)以下であれば何でもアリ、という排気量以外はオープンなクラスとなっていて、参加できるライセンスも、フレッシュマン〜国際までと幅広く、レースを始めたばかりの初心者から、全日本を引退後、趣味で続けている人まで様々な選手が参加している人気のカテゴリーです。マシンは自由度が大きいと言っても、やはり定番の仕様があり、それはレーサー125(RS125が多い)にモトクロッサーのエンジンをチューニングして搭載するのが一般的です。使われるサーキットもミニバイクコースから本格的なサーキットまで様々です。現在タイム的には筑波サーキットで、速い人は4秒台らしいです。ミニバイクとGP125の間を埋めるカテゴリーとなっています。

管理人のマシンの仕様

車体:RS125(NF-4)
エンジン:CR80
キャブレター:ケイヒンPWK28φ改29
チューニング:M−TUNE RACING
チャンバー:パワーパイプ製
タイヤ:BSorダンロップ(どちらかというと、BSが好き)
その他:デトネーションカウンター装備(S80では一番最初に採用)


    

感想:

ちゃんとメンテナンスして、ちゃんとセッティングすれば結構速かったです。筑波のトップグループには着いていけませんでしたが、そのすぐ後辺りでは充分闘えました。最初は、なかなかセッティングが出ないで苦労しました。特にパーシャルがうまく出ないで、ドンツキが出たり、ハンチングが出たり…。結局解決策として、スロットルバルブに穴を開けて、アクセルオフしても市販車のように空気が流れるようにしました。これは125でもやっていたので、どちらもアイドリングするレーサーという変なマシンになってしまいました(^_^;)

’96筑波ロードレース選手権第2戦…S80デビュー戦
●開催日:1996年3月17日 ●サーキット:筑波サーキット ●出走台数:50台
〜予選〜 
●天候:雨 ●路面:ウエット ●予選:30位 ●タイム:1’17.531 
本当は第1戦でS80デビューのはずでしたが、レース当日は雪で中止。2月中旬にやるのは間違ってるでしょー。しかし、その前日に初めて練習した(マシンが間に合わなかったせいもあるけど無謀ですよね)自分としては、少しでもその間に練習が出来るので助かりました。その甲斐あってか、大方の予想を裏切り?決勝進出32台の中に何とか残りました。
〜決勝〜
●周回数:12周 ●天候:雨 ●路面:ウエット ●決勝:20位 ●ベストタイム:1’15.945
決勝はとにかく完走が目標。たった12周のレース、しかもウエットのためちょっとしたミスでレースはパアになってしまう。とにかく、走ってる人は全員自分より速いんだろうと思いつつ走る。で、自力では1、2台しかパスしていなような感じで何とか無事完走。順位は転倒者が結構いたようで、20位に!なーんだ、あと5つ順位が上がればポイント取れるジャン!と軽率にも思いましたが、そう簡単にはポイントなんて取れない、というのが後になってよ〜く分かりました…。

’96エビスロードレース選手権第6戦…幻のポールtoウイン!
●開催日:1996年10月20日 ●サーキット:エビスサーキット ●出走台数:4台 
〜予選〜
●天候:曇 ●路面:ドライ ●予選:1位 ●タイム:1’07.604
5月にもエビスサーキットのレースに出て、今回は2回目。前回は、レインタイヤをケチったせいで、スリップダウンして転倒リタイヤだったので、何とか雪辱を果たしたい。しかし、前回優勝と3位の選手が出場していない、ということでレベル的には(4台しかいないので)充分優勝を狙えるし、悪くても2位にはなれる感じ。サーキットでは、以前お世話になっていたバイク屋さんで知り合った○○津さんに数年振りに再会。彼は、GP250クラスに参戦していました。何でも今は借金取りから逃げているらいく(^_^;)住所とかは教えられない、と言ってましたが…。思わぬ再会を果たして気合も入り、予選は何と1位!ポールポジションでした!
〜決勝〜
●周回数:12周 ●天候:晴れ ●路面:ドライ ●決勝:1位 ●ベストタイム:1’07.659
エビスサーキットはポールシッター(予選1位)には、決勝のグリッドでレースクイーンが傘をさしてくれるサービスがあるらしく(^^)、何とグリッドでは横にレースクイーンが…。選手紹介の時に、名前を間違って告げられ、タワーに居る女性のアナウンサーに手で「違う違う」とサインを送り、何度か言いなおしてくれたが、結局正しくは呼ばれず仕舞い(-_-;) 気を取り直して、決勝スタート!1コーナー〜2コーナー(複合)で、予選2位の選手にアウトからかぶせられ、頭一つ先行されるが、2コーナー出口で「俺の方が速いんだよっ!」と気合でアクセルを開けて前に出る。その後はとにかく前だけ見て走り、最後の方にチラッと後を見ると、2〜3秒後くらいに2位の選手が見え、ちょっと走りに動揺が出てタイムが9秒台まで落ちる(-_-;) しかし、ラスト1周はとにかくミスが無いように気を付けて走り、ゴール!グッとガッツポーズをキメて?オフィシャルから渡された「WINNER」のフラッグを持って1周のパレードラン!「ちょー気持ちイイ!」と言った感じ。走行後は表彰式でポディウムの一番高い所にのり(もちろん初めて)シャンパンファイト!しかし、4台のレースの為、表彰は2位までと少し寂しい。しかも、4台だと正式にはレース不成立となり、公式記録には残らない…(T_T) でもトロフィーももらったし、まぁいいのだ。

S80での活動を振り返って…
ミニバイクからS80にステップアップして、やはり大きいコース(本格的なサーキット)は走り甲斐があるな、と思いました。また、競争もシビアだし、マシンのコンディションも非常に重要になってミニバイクとは各段の差があると思いました。しかし、ミニバイクよりは特殊な乗り方を要求されない分、自分には合っているのではないか、と思いました。’97年には筑波の他、’96年最終戦に試しに参戦した仙台ハイランドに4戦全戦エントリーし、4位・3位・3位・3位の成績で年間ランキング3位となりました(2位と同ポイント)。そこで、更に上のカテゴリーを目指すことにして、翌年’98年からはついにGP125クラスに参戦することを決めました。

S80ギャラリー(筑波サーキット 第1ヘアピン、最終コーナー)